動作経済の四原則:動作 儲かるメーカー改善の急所101項 (その5)

 

 

1. モノづくり〈基本の基本〉

 

◆ 動作経済の四原則その3:動作

 今回は動作経済の四原則その3、動作の数を減らすについてお話しします。

 動作経済の4原則の3番目です。これまでは「距離を短くする」すなわち「近くに置く」、そして「両手を同時に使う」すなわち「すべての手や機械が同時に付加価値を生むようにする」という比較的分かりやすい内容でした。今回は「動作の数を減らす」ということですが、そもそも動作って数えられるの?というところから分かりにくいかもしれません。

 動作は数えられます。

 ペン立てに挿してあるペンを取って、持ち替えないでそのまま書き始めることができれば書き始めるための動作は一動作です。しかしペンを取って、キャップを外して、ペンを持ち替えたら三動作ということになります。

 そして動作はそのような見える動きだけでなく、「音がうるさいので気になる」とか、「危ないので気を付ける」も動作です。

 そしてもちろん「モノが散らかって置いてあるので、それを取る前に探す」というのも動作です。

 今回の原則その3は、そのような付加価値を生まない動作を改善することであり、出来るならばやらずに済むようにするようにすることを目指して頂きたいと思います。しなくていい動作は動作改善をするのではなく、なくすべきです。そして不要な動作をなくして、付加価値が付く動作のみで作業を構成するのです。

 ただ、一生懸命作業をしている本人が一番ここに気付きにくいのです。そこでみんなでお互いの仕事を観察し合ってなくせる動作を見つけ合って、このカイゼンをするのがいいと思っています。頑張ってたくさんの意味のない動作をなくしてください。

 『...

儲かるメーカー改善の急所<101項>』として下記のように出版しました。本連載はこれらの概要を紹介していきます。次回に続きます。

 今回の言葉

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  動作の数を減らす。
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「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」
日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫

 

◆関連解説『生産マネジメントとは』

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