「小さな成功を積み上げる」に違和感を覚えたら 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その23)

 
 
 
 新規事業・新商品開発にたずさわっていると、「小さな成功を積み上げる」と言うことをよく見聞きしませんか?
 
 「どんな大きな事業やヒット商品であっても、最初からうまくいくことはない。小さな成功を繰り返し、積み上げることで大きな成功を実現できる」という話です。
 
 初めて聞いた時は、どのように感じましたか?「当たり前だけれど、その通りだろうな」と感じませんでしたか?
 
 世の中には「たったコレだけであなたも一攫千金!」、「たった〇分、〇するだけで〇Kg痩せる簡単ダイエット」のように魅力的な文句が溢れかえっています。
 
 しかし実際に試した方はご存知の通り、「〇〇するだけ」では実現することはほとんどありません。反面、いきなり大成功することが「奇跡」だと頭では理解していても、「小さな成功をしなさい」というアドバイスを聞くと、モヤモヤイライラすることもあるでしょう。事実、私がそうでした。
 
 「小さな成功」を魅力的とは思うことが出来ず、その価値を感じることも出来ませんでした。「こんな程度のことを開発したって意味がない」「先が見えない」という感覚です。
 
 もし仮にこの記事を読んでいるあなたが同じように感じているならば、こんなメッセージを送りたいと思います。
 
 今取り組んでいる「小さな成功」の先が見えていますか?
 
 「小さな成功」は目の前にある1つのステップ、その先にある絶対に実現したい大きな目標がありますか?その大きな目標と現在の立ち位置、実現に向けた道筋をロードマップに表せていますか?
 
 全ては絶対に成功したい・実現したいと思える大きな目標の存在から始まります。「その目標に向かって一歩ずつ進んでいるんだ」という実感こそが、新規事業・新商品開発に対する絶対的な自信や肯定感につながります。
 
 またロードマップはその名の通り、目標を実現するための方法・工程の役割を果たします。もし絶対に実現したい目標や...
ロードマップが手元にないのであれば、現状を振り返り、再考することを強くおすすめします。
 
 そしてこの作業を手戻りととらえないでください。後から振り返ると新規事業・新商品の開発プロジェクトを成功させるには必要な時間だと感じるはずです。
 
◆関連解説『技術マネジメントとは』

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