メンバーの個性を生かす 新規事業・新商品を生み出す技術戦略(その21)

 
  
 
 最近、宇宙飛行士である金井宣茂氏のインタビュー記事を読みました。記事のタイトルには『現場では「何でも屋」、協調性が日本人の長所』という記載があり、改めてチーム・組織マネジメントについて考える機会となりました。
 
 みなさんは「何でも屋」、「協調性」といった単語からどんなイメージを持ちますか?
 
 
 こんなネガティブなイメージに捉えることはないでしょうか?しかし、ポジティブ・ネガティブ特性は表裏一体と言われます。
 
 
 このようにリーダーにふさわしいと解釈することもできるわけです。
 
 新規事業・新商品の立ち上げには、イノベーティブなアイディアマンや最前線で戦う強いリーダーシップ、折れない強靭なマインド、誰をもYesと納得させる説得力・交渉力など、スーパーマンを求める傾向が少なからずあるのではないでしょうか?
 
 私もシリコンバレーやベンチャー企業の話を見聞きする度に、そのような感情を抱いたことがあります。つまり、自分の組織にスーパーマンがいないから新規事業を立ち上げることは無理だと。
 
 しかし、独立起業した後に身にしみて理解できたことがあります。それは、新規事業を成功に導いた人物・企業のストーリーをそのまま鵜呑みにしてはいけないということです。
 
 
 一人の力はたかが知れています。金井宣茂氏のおっしゃる「協調性」は、チーム・組織で新しい価値を生み出すために非常に重要なスキルです。そして何百、何千もの失敗をしながら、たった一つの成功を掴みとるためにもチーム・組織で解決プランを絞り出し、立ち向かうことが必要です。
 
 アイディアだけはいくらでも出せるアイディアマンだけのチームでは、道半ばで諦めてしまう可能性が大いにありえます。
 
 そんな時にどんな特性を持った人物が...
チームにいるべきなのか。困った時にお互い補完しあえるような、多様性のある組織・チームを作っておくことが将来のリスクヘッジにつながります。
 
 マネジメント・開発リーダーの方はぜひこの視点を持って、メンバーの個性を見極め、各人の個性を成長させる役割をアサインするようマネジメントを進めてください。
 
◆関連解説『技術マネジメントとは』

↓ 続きを読むには・・・

新規会員登録


この記事の著者