1. 多発する技術分野での不正行為
ここ数年、日本では、様々な技術分野で、データの改ざんなどの不正行為が立て続けに明るみになっています。
*施工業者での杭打ちデータ改ざん
*施工業者における地盤改良工事での施工データ改ざん
*タイヤ・自動車部品メーカーでの免震装置の性能データ改ざん
*自動車メーカーでの燃費データ改ざん
*自動車メーカーでの無資格者による車の完成検査
*製鉄会社での品質データ改ざん
これらの不正行為は“技術者の倫理”に係わることです。
例えば、日本機械学会倫理規定の前文には、以下のようなことが書かれています。
本会会員は、真理の探究と技術の革新に挑戦し、新しい価値を創造することによって、文明と文化の発展および人類の安全、健康、福祉に貢献することを使命とする。また、科学技術が地球環境と人類社会に重大な影響を与えることを認識し、技術専門職として職務を遂行するにあたって、自らの良心と良識に従う自律ある行動が、科学技術の発展と人類の福祉にとって不可欠であることを自覚し、社会からの信頼と尊敬を得るために、以下に定める倫理綱領を遵守することを誓う。
*アンダーライン、筆者追記。
「自動車メーカーでの燃費データ改ざん」や「自動車メーカーでの無資格者による車の完成検査」などは、このアンダーラインの箇所に抵触しています。
ここ数年で明るみになった不正行為を見ていると、様々な技術分野で技術者の倫理が欠如しているように思います。
2. 管理基準値の改ざんの指示
トンネル工事での現場の所長から、現場計測での管理基準値の改ざんを指示されたことがありました。
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