
GMPコンプライアンス(法令遵守)とクオリティカルチャー(品質文化)醸成の実践的な考え方~繰り返された不正製造問題により改正された薬機法を踏まえ、より強化された規制にどのような準備をすべきか~<東京会場>
医薬品製造現場においても、自主回収・行政処分の事例が後を絶たず、なぜ起きたのか/なぜ回避できなかったのか、を考えることは益々重要な要素となっています。
そこで本講座では、改正薬機法やGMP省令等も踏まえた上で、違反(不正)に対する意識付けや具体的な教育訓練に至るまで、徹底解説いたします!
セミナー趣旨
人は弱いものである。窮地に追いやられたときに、その人がどのように振舞えるのかで、その本質を伺うことができる。GMPの世界では、如何なる時も適切な判断と行動が求められる。そのためには、様々な状況を想定した教育訓練により、技能とともにモラルを備え持つ従業員の育成は重要な課題である。2020年以降、医薬品製造業において、コンプライアンス違反による自主回収や行政処分の事例が繰り返されている。これらの事例から、何が起きていたのか、なぜ回避できなかったのか等について整理するとともに、Quality Culture(品質文化)の醸成のために何をすべきかを考えたい。
このような実態を踏まえ、改正薬機法(2025)は、医薬品等の品質及び安全性の確保の強化のためにより厳しい内容となっている。より厳しい規制に対し、準備を怠ってはならない。
受講対象・レベル
・医薬品製造業の品質保証部門の方
・医薬品製造業の担当者(製造/品管)
・医薬品製造業の責任者(製造/品管)
・教育訓練担当者/責任者
・医薬品製造業/医薬品製造販売業のコンプライアンス担当者
※上記以外のご担当者様も大歓迎です。
必要な予備知識
■本テーマ関連法規・ガイドラインなど
・GMP事例集2022年版(令和4年4月28日、事務連絡)
・PIC/Sデータインテグリティガイダンス(初版)PI 041-1,1 July 2021
・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律(令和7年5月21日公布)
・医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部を改正する省令
(令和3年4月28日厚生労働省令第90号)
https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/hourei/H210430I0030.pdf
・「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部改正について」
(令和3年4月28日薬生監麻発0428第2号)
https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5248140.pdf
・第三者委員会等の調査報告書
熊本県財団法人**:第三者委員会報告書(2015年11月25日)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000106164.pdf
福井県K社:特別調査委員会による調査報告書(2021年4月16日)
https://www.kobayashikako.co.jp/news/2021/210416_surveyreport.pdf
富山県N社:調査報告書(2021年2月16日)
https://www.nichiiko.co.jp/company/press/detail/5087/1301/4541_20210303_01.pdf
・法令遵守ガイドライン(令和3年1月29日)
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000731129.pdf
習得できる知識
1. コンプライアンスとは
2. Quality Culture(品質文化)とは
3. コンプライアンス違反事例から学ぶこと
4. GMP教育の基本要素
5. 改正GMP省令で求められること
セミナープログラム
0.はじめに
0.1 性善説と性悪説
0.2 GMP違反の連鎖
0.3 不正製造とレギュレーション(業界動向)
0.4 ChatGPTに聞いてみた
1.違反(不正)とは
1.1 ルールとは
1.2 コンプライアンスとは
1.3 行政処分(業務改善命令/業務停止命令)
1.4 顕在化した違反の例
1.4.1 様々な業界で
・食品業界
・自動車業界
・自動車業界での再発
・製薬業界
・その他
1.4.2 コンプライアンスは時代とともに変化する
1.5 GMP啓発動画(FDA)
2.違反(不正)はどこに潜んでいるか
2.1 なぜ不正は起こるのか
2.2 不正のトライアングル
2.3 企業風土
2.4 Quality Culture
3.GMP違反とは
4.GMP違反を起こさせないために
4.1 3つの原則
4.2 コンプライアンス教育①
4.3 GMPを理解すること②
4.3.1 日本の薬事関連法体系
4.3.2 GMPの生い立ち
4.3.3 GMPの前に(5S)
4.3.4 GxPとは
4.3.5 GMPソフト/ハードとは
4.3.6 GMPの三原則
4.3.7 なぜGMPが必要なのか
4.4 抑止力③
5.GMP教育の基本要素
5.1 文書・記録の管理
5.2 データインテグリティ
5.3 衛生教育
5.4 教育訓練手順書
6.教育訓練の効果確認と認定制度
6.1 GMP省令/PIC/Sガイドラインで求められていること
6.2 教育訓練の工夫
6.3 教育効果の確認方法
6.4 認定制度
7.薬機法改正(2025)とGMP省令改正(2021)
7.1 薬機法改正のポイント
7.2 改正の主な内容解説
7.2.1 医薬品等の品質及び安全性の確保の強化
7.2.2 医療用医薬品等の安定供給体制の強化等
7.2.3 より活発な創薬が行われる環境の整備
7.3 GMP省令改正のポイント
7.4 最近のPMDA指摘による不備事項の傾向
8.質疑応答&個別質問
*途中、お昼休みや小休憩を挟みます。
■講演中のキーワード
・コンプライアンス
・コンプライアンス違反
・Quality Culture
・品質文化
・企業風土
・改正薬機法
・改正GMP省令
・不正のトライアングル
・モラル教育
・躾(しつけ)
・データインテグリティ
セミナー講師
C&J 代表 新井 一彦 氏
■ご略歴
化学系企業にてバイオテクノロジーを利用した医薬品の探索、開発研究に従事。
その後、開発医薬品(無菌製剤)の製造工場立上げに製造管理者として関わりGMP組織体制、基本構想を構築した。
平成17年の改正薬事法完全施行に合わせ、新たに製造販売業を取得するため某ジェネリックメーカーの設立に関与。
取締役信頼性保証本部長として総括製造販売責任者の責務を担った。
2015年より、C&J 代表として、講演、執筆、国内外のGMPコンサル業務活動を推進。
■ご専門および得意な分野・ご研究
・国内外原薬/製剤メーカー監査等品質保証業務全般
・GMP基礎、外観検査、教育訓練、GMP適合性調査、外国製造所監査、内部監査・自己点検、
衛生管理(防虫防鼠、無菌管理)、文書管理、GQP、GDP、ヒューマンエラー防止、コンプライアンス等
セミナー受講料
1名50,600円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき39,600円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 感染拡大防止対策にご協力下さい。
- セミナー会場での現金支払いを休止しております。
- 新型コロナウイルスの感染防止の一環として当面の間、昼食の提供サービスは中止させて頂きます。
- 配布資料は、当日セミナー会場でのお渡しとなります。
- 希望者は講師との名刺交換が可能です。
- 録音・録画行為は固くお断り致します。
- 講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
- 講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。(*PC実習講座を除きます。)
受講料
50,600円(税込)/人