
事例で学ぶ化粧品GMPの実践~品質トラブル事例からその原因・対策を探る~<会場受講>
各業界の品質トラブル事例を参考にして、発生原因を探り出し、どうしたら再発防止・未然防止ができるかを学ぶ
明日からできる身近な改善策とは?
セミナー趣旨
化粧品の製造販売制度は、平成17年(2005年)に薬事法改正により、企業の市場に対する責任の明確化、市販後安全対策の充実・強化、国際整合性の確保等を目的に、製造販売業許可と製造業許可が分離されました。
製造販売業者には総括製造販売責任者の設置が義務付けられ、品質管理の基準(GQP)と製造販売後安全管理の基準(GVP)が導入されました。
一方、化粧品GMPは、昭和56年(’81年)1月に日本化粧品工業連合会の自主基準として「化粧品の製造及び品質管理に関する技術指針(化粧品等GMP)」が設定されました。
その後、欧州統合を受けてISO化による標準化が進められ、 TC217において、平成14年(’02年)から「化粧品GMP」の検討がなされ、平成19年('07年)11月15日付けにて、化粧品GMPが「国際規格(IS)」として公表されました。
現在、ISO22716(化粧品GMP)和訳版が業界推奨の規格となりました。
しかし、GMP制度が許可要件となっている「医薬品業界」において、様々は品質トラブルが散見されています。これを受けて厚労省は「法令順守体制の構築」を軸とする薬機法改正が行われました。
化粧品業界においても、品質トラブルによる「自主回収」は後を絶たず、GMPの実効性が危ぶまれます。
本稿では、各業界の品質トラブル事例を参考にして、発生原因を探り出し、どうしたら再発防止・未然防止ができるかを学びます。
最終目標は“Quality Culture”の醸成ですが、到達するまでの具体的な手法や手順、規範などから、明日から実践できる身近な改善策を議論します。
日本の化粧品がこれからも「Japan Quality」を世界に発信し続けることを願っています。
必要な予備知識
■本テーマ関連法規・ガイドラインなど
ISO22716 ICH Qトリオ
習得できる知識
・ISO22716(化粧品GMP)の目的と運用手順
・ICH Qトリオの考え方と運用方法
・失敗学の考え方と取り組み手順
・継続改善の基本であるQCストーリーの手順
セミナープログラム
導入部:化粧品GMP概論
0.薬機法と化粧品GMPの関係
1.GMPの基礎
2.化粧品GMPの変遷
3.ISO-22716(化粧品GMP)の概要
4.ISO-22716(化粧品GMP)の認証制度
5.GMPの運営方法
第1部:日本の製造業と化粧品産業の実態
1.日本の製造業の衰退
2.化粧品規制の変遷
3.化粧品製造業者
4.化粧品GMPとGQPの関係(守備範囲)
5.製・販分離の弊害
第2部:どうして減らないのか「自主回収事例」
1.医薬品業界での違反事例
2.化粧品業界の実態
3.微生物汚染・異物混入の対応
4.品質不良の対応
5.法令違反への対応
6.誤使用の対策
7.薬事表示の誤記対応
まとめ
第3部:PMDA指摘事項の解析
目的
事例集(GMP指摘事例速報(オレンジレター)一覧)より
1.原料の受入時に供給元の確認を適切に行わなかった事例
2.医薬品を製造する作業室で、薬理作用・毒性が不明な治験薬を製造していた事例
3.OOS処理において他のロットへの影響評価が不十分であった事例
4.試験業務の委託に際し、外部試験検査機関の適正・能力の確認が不十分であった事例
5.憶測に基づいて記録を作成した事例
6.指図書との整合を図るために記録を修正した事例
7.製品に内容物と異なるラベルが貼付された事例
8.汚染リスクを過小評価している恐れのある事例
9.品質異常の兆候を見逃し、措置を講じていなかった事例
10.製造現場の実態を正確に報告できていなかった事例
11.経営陣が製造現場の改善状況を把握していなかった事例
12.バリデーション時に必要なリスク評価が不足していた事例
13.出荷不適品を不適切に取り扱っていた事例
14.担当部門のみで、変更管理を不要と判断した事例
15.後発医薬品関連製造所で最近認められた不備事例
16.承認事項等の不遵守及び虚偽の記録作成に関する事例
17.リスクに応じたバリデーション計画の立案について(その2)
18.多品目を製造する製造所で認められた不備事例
19.安定性モニタリングに関する試験結果の取扱いについて(その2)
20.承認事項との相違の背景にある問題が示唆された事例
第4部:Quality Cultureの重要性と失敗学の活用
1.化粧品の品質保証とは
2.相次ぐ医薬品業界の不祥事
3.何故今Quality Cultureなのか
4.品質リスクマネジメントを活用した「未然防止」
5.失敗学を用いた未然防止
6.事例で学ぶ失敗学
7.継続改善の勧め
Q&A
*途中、お昼休みや小休憩を挟みます。
■講演中のキーワード
GMP、Quality by Design、Quality Culture、リスクマネジメント、品質システム、
継続改善、QCストーリー、CAPA、OOS、逸脱、バリデーション、再発防止、未然防止
セミナー講師
(株)ウテナ 技術顧問 深澤 宏 氏
■ご経歴
昭和52年コーセー入社
平成4年アルビオン転籍
平成30年ウテナ再就職(現在技術顧問として社内教育に従事している)
現在に至る
■ご専門および得意な分野・ご研究
品質管理、品質工学(タグチメソッド)、化粧品技術(生産技術、品質保証、品質管理)、
経営工学(生産改善、失敗学、リスクマネジメント)
■本テーマ関連学協会でのご活動
粧工会常任理事会委員、品質工学会代議員、日本品質管理学会会員、日本技術士会会員、品質工学フォーラム埼玉顧問
セミナー受講料
1名50,600円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき39,600円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 感染拡大防止対策にご協力下さい。
- セミナー会場での現金支払いを休止しております。
- 新型コロナウイルスの感染防止の一環として当面の間、昼食の提供サービスは中止させて頂きます。
- 配布資料は、当日セミナー会場でのお渡しとなります。
- 希望者は講師との名刺交換が可能です。
- 録音・録画行為は固くお断り致します。
- 講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
- 講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。(*PC実習講座を除きます。)
受講料
50,600円(税込)/人