
生成AIを使用した製造・品質管理
1.ISO 13485完全準拠の品質システム - 国際規格要求事項に基づく体系的な品質管理システムの構築と運用
2.製造手順書の自動生成・更新 - 複雑な製造プロセスを標準化し、変更管理を効率化
3.品質記録の完全自動化 - 製造記録、検査記録、トレーサビリティ記録を自動生成・管理
4.不適合品管理の高度化 - 不適合発生から是正措置まで一貫した品質改善システム
5.統計的工程管理(SPC)の自動化 - リアルタイム品質データ分析による予防的品質管理
6.サプライヤー管理の効率化 - 購買先評価から受入検査まで包括的な供給網品質管理
7.査察対応資料の自動準備 - FDA、CE、PMDA査察で要求される資料を迅速に作成
8.品質コスト60%削減 - 人的エラー削減と作業効率化による大幅なコスト削減
9.予測保全システム - 製造設備の故障予測と予防保全による生産性向上
10.ライブデモ:品質手順書作成 - 実際の製造工程から品質手順書完成までの全工程を実演
※会場受講は40席限定(先着順)のため、お早めのお申し込みをお勧めします。
日時
【会場受講】2025年12月17日(水) 10:30~16:30
(東京・港区浜松町 ビジョンセンター浜松町 4F I室)
【Live配信】 2025年12月17日(水) 10:30~16:30
・実用プロンプト集
・セミナー資料一式
・セミナービデオ
セミナー趣旨
現在の製造・品質管理現場では、膨大な品質文書の作成・更新、製造記録の手作業による記入・チェック、不適合品の調査・分析、是正措置の立案・実施など、多くの業務が人的リソースに依存しています。しかし、人的エラーの発生、記録の不整合、分析の主観性、改善活動の遅延、専門人材の不足などが深刻な課題となっており、特に中小企業では十分なリソースを確保することが困難な状況が続いています。また、グローバル展開に伴う多拠点での品質システム統一、複雑化する規制要件への対応、データインテグリティの確保なども新たな課題として浮上しています。
生成AI技術の進歩は、これらの製造・品質管理における課題を根本的に解決する可能性を提供しています。自然言語処理による品質文書の自動生成と更新、機械学習を活用した品質データの高度な分析、予測モデルによる不適合の事前検知、さらには製造プロセス全体の最適化まで、従来では不可能だった高度な品質管理システムの実現が可能になっています。
本セミナーでは、まず医療機器の製造・品質管理に関する国際規格と規制要件を初心者にも理解できるよう体系的に解説します。その上で、これらの複雑な品質管理業務を生成AIで革新的に効率化・高品質化する具体的手法を、実際の品質手順書作成デモンストレーションを交えながら詳しくお伝えします。理論だけでなく、明日から使える実践的なプロンプト技術、品質データ分析システム、さらには予防的品質管理への応用まで、包括的にカバーします。
受講対象・レベル
★医療機器業界での業務経験(製造、品質保証、生産技術、品質管理等)
★基本的なPCスキル(Excel、Word等の操作)
★品質管理の基礎的理解(ISO 13485の詳細知識は不要、セミナー内で解説)
★生成AI(ChatGPT等)の使用経験は不要(基礎から解説)
セミナープログラム
1.1 ISO 13485要求事項の体系的理解
・品質マニュアルの構成と記載要領
・文書管理システムの構築要件
・記録管理とデータインテグリティ確保
・内部監査・マネジメントレビューの実施要領
1.2 経営者の責任と組織体制
・品質方針・品質目標の設定と展開
・品質管理責任者の役割と権限
・組織内コミュニケーションの確保
・顧客重視の組織風土醸成
1.3 資源の運用管理
・人的資源の力量管理と教育訓練
・インフラストラクチャの整備・維持
・作業環境の管理と汚染管理
・監視・測定機器の校正管理
1.4 製品実現プロセスの管理
・設計開発プロセスの統合管理
・購買プロセスと供給者管理
・製造・サービス提供の管理
・監視・測定機器の管理
2. FDA QSRと欧州MDRの要求事項
2.1 FDA QSR(21 CFR Part 820)詳細解説
・Design Controls(設計管理)の実装要件
・Document Controls(文書管理)システム
・Purchasing Controls(購買管理)の実務
・Production and Process Controls(製造・工程管理)
2.2 欧州MDR品質システム要求事項
・Authorized Representative(欧州代理人)の責務
・Technical Documentation(技術文書)の管理
・Post-Market Surveillance(市販後監視)との統合
・Notified Body(認証機関)との関係管理
2.3 国際規格との統合的対応
・ISO 13485とFDA QSRの要求事項マッピング
・MDRとISO 13485の相違点と対応策
・複数規制への効率的適合戦略
・グローバル品質システムの構築
2.4 規制当局査察への対応
・FDA査察の準備と対応プロセス
・CE監査(Notified Body audit)の要点
・PMDA GMP調査の特徴と準備
・査察指摘事項への効果的対応
3. 製造管理の基本原則と実務
3.1 製造計画と工程設計
・製造フローの設計と最適化
・作業指示書の作成要領
・工程能力調査と管理限界設定
・ボトルネック工程の特定と改善
3.2 製造環境と設備管理
・クリーンルーム管理とモニタリング
・製造設備の適格性評価(IQ/OQ/PQ)
・予防保全計画の策定と実施
・設備トラブル時の緊急対応
3.3 作業者管理と技能向上
・作業者の資格認定システム
・教育訓練プログラムの設計・実施
・作業標準の遵守確認
・ヒューマンエラー防止対策
3.4 工程管理と品質保証
・工程内検査の設計と実施
・統計的工程管理(SPC)の導入
・工程異常時の対応手順
・製造条件変更時の妥当性確認
4. 品質記録管理とトレーサビリティ
4.1 品質記録システムの構築
・記録様式の設計原則
・電子記録システムの要件(21 CFR Part 11対応)
・記録の完全性・正確性確保
・アクセス権限管理とセキュリティ対策
4.2 製造記録の管理
・バッチ記録・製造記録の作成要領
・工程記録の標準化と自動化
・異常記録・逸脱記録の管理
・記録レビューと承認プロセス
4.3 検査・試験記録の管理
・受入検査記録の整備
・工程内検査・最終検査記録
・試験データの信頼性確保
・検査機器の校正記録管理
4.4 トレーサビリティシステム
・製品トレーサビリティの設計
・原材料から最終製品までの追跡
・ロット管理とシリアル番号管理
・リコール時の迅速な対象範囲特定
5. 不適合品管理と是正予防措置
5.1 不適合品の識別・分離・処置
・不適合品の判定基準設定
・不適合品の物理的分離と表示
・不適合品の処置方法(再作業・修理・廃棄)
・処置結果の妥当性確認
5.2 根本原因分析の手法
・なぜなぜ分析(5 Whys)の実践
・特性要因図(フィッシュボーン図)の活用
・FTA(故障の木解析)・FMEA(故障モード影響解析)
・統計的分析手法の適用
5.3 是正措置・予防措置(CAPA)システム
・CAPA要求事項の実装
・是正措置計画の策定と実施
・予防措置の検討と展開
・措置効果の確認と継続監視
5.4 品質情報の収集・分析・活用
・顧客苦情・市場情報の収集
・内部品質データの統合分析
・品質トレンドの監視と予測
・品質改善活動への展開
6. 生成AI基礎知識と製造品質分野での応用
6.1 製造業でのAI活用技術概要
・機械学習による品質予測
・自然言語処理による文書自動化
・画像認識による外観検査
・IoTデータ活用による設備監視
6.2 品質データの構造化と活用
・製造データの標準化と統合
・品質指標の自動算出
・異常パターンの自動検知
・品質改善提案の自動生成
6.3 製造現場での制約と注意点
・製造データの機密性確保
・AI判断の透明性・説明可能性
・規制要件への適合性確保
・人間による最終確認の重要性
6.4 AI導入の段階的アプローチ
・パイロットプロジェクトの設計
・既存システムとの統合方法
・現場作業者への教育・浸透
・継続的改善のサイクル構築
7. 製造手順書自動生成システムの構築
7.1 工程分析と標準化
・製造工程の体系的分解
・作業要素の標準化と最適化
・工程間インターフェースの明確化
・変動要因の特定と管理
7.2 作業指示書の自動生成
・作業手順の自動文書化
・安全要件・品質要件の自動組み込み
・作業者スキルレベル別の指示書カスタマイズ
・多言語対応作業指示書の生成
7.3 品質チェックポイントの設定
・重要工程の自動識別
・検査項目・判定基準の自動設定
・統計的管理手法の適用
・不適合リスクに基づく管理強度設定
7.4 手順書の継続的改善
・現場フィードバックの自動収集
・改善提案の自動生成
・手順書更新の自動化
・変更管理プロセスの効率化
8. 品質手順書作成の完全実演
8.1 医療機器製造工程の分析実演
・注射器製造工程の詳細分析
・カテーテル組立工程の標準化
・診断機器組立における品質管理点
・滅菌工程の管理要件整理
8.2 ISO 13485準拠手順書の生成
・品質手順書の構成要素設計
・規制要件の自動組み込み
・リスク評価結果の反映
・検査・試験手順の詳細化
8.3 記録様式の自動作成
・製造記録フォーマットの生成
・検査記録様式の設計
・逸脱・異常記録の標準化
・電子記録システム対応フォーマット
8.4 手順書品質の検証・承認
・生成内容の妥当性確認
・専門家レビュープロセス
・承認ワークフローの自動化
・版数管理・配布管理の効率化
9. 品質データ分析システムの開発
9.1 統計的工程管理(SPC)の自動化
・管理図の自動生成・更新
・工程能力指数の継続監視
・異常パターンの自動検知
・管理限界の動的調整
9.2 品質トレンド分析の高度化
・多変量解析による品質要因特定
・時系列分析による品質予測
・相関分析による影響要因解明
・品質改善効果の定量評価
9.3 不適合データの統合分析
・不適合パターンの自動分類
・不適合発生要因の分析
・再発防止効果の測定
・予防的改善提案の生成
9.4 品質ダッシュボードの構築
・リアルタイム品質指標の可視化
・異常アラートシステムの実装
・部門別・製品別品質状況の監視
・経営層向け品質レポートの自動生成
10. 組織変革と継続的改善システム
10.1 AI活用品質管理システムの組織導入
・品質管理部門の役割再定義
・現場作業者のスキル向上支援
・品質管理プロセスの再設計
・変革推進体制の構築・運営
10.2 品質コスト削減効果の分析
・人件費・作業時間削減効果(60%削減実現)
・不適合コスト・手直しコストの削減
・検査・試験効率化による生産性向上
・外部品質コンサル費用の内製化
10.3 予防的品質管理の実現
・品質問題の事前予測・回避
・予防保全による設備停止削減
・顧客満足度向上と市場競争力強化
・ブランド価値向上への貢献
10.4 持続可能な品質向上システム
・継続的改善文化の醸成
・品質データの戦略的活用
・業界標準・ベストプラクティスへの貢献
・次世代品質管理システムへの発展
※内容は予告なく変更になる可能性があります。
セミナー講師
(株)イーコンプライアンス 代表取締役 村山 浩一 先生
<ご経歴>
1986年4月 日本ディジタルイクイップメント株式会社(日本DEC) ソフトウェアサービス部 入社
・GCP管理システム、症例データ管理システム企画・開発担当
(現ClinicalWorks/GCP/CDM)
・改正GCP(J-GCP)に対応した標準業務手順書作成コンサルティング
・製薬業界におけるドキュメント管理システム導入コンサルティング
1999年1月 日本ディジタルイクイップメント株式会社 退社
1999年2月 日本アイ・ビー・エム株式会社 コンサルティング事業部 入社
・NYのTWG(The Wilkerson Group)で製薬業界に特化したコンサルタントとして研修
・製薬企業におけるプロセス リエンジニアリング担当
・Computerized System Validation(CSV)、21 CFR Part11 コンサルティング
2001年7月 IBM認定主幹コンサルタント
・アイビーエム・ビジネスコンサルティングサービス株式会社へ出向
マネージング・コンサルタント
2004年7月 日本アイ・ビー・エム株式会社 退社
2004年8月 株式会社イーコンプライアンス 設立
現在に至る。
<主なご活動>
医薬品業界・医療機器業界を担当し30年以上のキャリアをもつ。
医薬品企業・医療機器企業における、コンピュータ化システムの品質保証(CSV、Part11対応)をはじめ、リスクマネジメント、CAPA(是正処置および予防処置)、QMS構築支援、FDA査察対応等のコンサルテーションなどを幅広く展開している。
サイエンス&テクノロジー株式会社におけるセミナー開催多数。
<著書・論文>
・実践ベンダーオーディット実施の手引き(2008年)イーコンプライアンス刊
・コンピューターシステムバリデーション・厚労省ER/ES指針・21 CFR Part 11「社内監査の手引き」(2009年)イーコンプライアンス刊
・GAMP5,Annex11,厚労省CSV指針を基礎から解説【超入門シリーズ1】コンピュータバリデーション
(2009年)イーコンプライアンス刊
・【厚労省新ガイドライン対応シリーズ】医薬品・医薬部外品製造販売業者における「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」対応準備の手引き(2010年)イーコンプライアンス刊
・GAMP 5, FDA, ANNEX 11 に対応した【改定版】コンピュータバリデーション実施の手引き(2011年)イーコンプライアンス刊
・対応のためのガイドラインサンプル付【改定版】厚労省ER/ES指針対応実施の手引き(2011年)イーコンプライアンス刊
・【要点をわかりやすく学ぶ】製薬・医療機器企業におけるリスクマネジメント(2015年)サイエンス&テクノロジー刊
・【要点をわかりやすく学ぶ】PIC/S GMP Annex15 適格性評価とバリデーション(2015年)サイエンス&テクノロジー刊
セミナー受講料
※お申込みと同時にS&T会員登録をさせていただきます(E-mail案内登録とは異なります)。
【S&T(サイエンス&テクノロジー)会員登録とE-Mail案内(メルマガ)登録特典について】
会場受講:1名申込価格 55,000円( E-Mail案内登録価格 52,250円 )
ライブ配信受講:1名申込価格 44,000円( E-Mail案内登録価格 52,250円 )
E-Mail案内登録なら、2名同時申込みで1名分無料
<1名分無料適用条件>
※2名様ともE-Mail案内登録が必須です。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価半額で追加受講できます。
※請求書(クレジットカード決済の場合は領収書)は、代表者にS&T会員マイページにて発行いたします(PDF)。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
(申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。
受講について
ZoomによるLive配信 ►受講方法・接続確認(申込み前に必ずご確認ください)
セミナー視聴はマイページから
お申し込み後、マイページの「セミナー資料ダウンロード/映像視聴ページ」に
お申込み済みのセミナー一覧が表示されますので、該当セミナーをクリックしてください。
≪配布資料≫
会場受講:製本テキストとPDFテキスト(印刷可・編集不可)
※会場受講の方は製本テキスト・昼食付となります。
※前日に会場申し込みをされる場合は、昼食のご用意ができませんので、あらかじめご了承ください。
Live配信受講:PDFテキスト(印刷可・編集不可)
※ライブ配信受講は開催2日前を目安にS&T会員のマイページよりダウンロード可となります。
(備考)※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
受講料
55,000円(税込)/人