
〜今後の法律制定の見込み〜
セミナー趣旨
本年(令和7年)の3月頃までに、経済産業省内の「産業構造審議会 イノベーション・環境分科会 資源循環経済小委員会 太陽光発電設備リサイクルワーキンググループ」(以下「リサイクル制度WG」という。)において、いわゆる太陽光発電設備のリサイクル制度の導入に関する議論が行われていた。かかる経済産業省での議論を受けて、本年(令和7年)の通常国会に、新たな法案が提出される見込みであったが、一部報道によれば、「法制的な観点からさらに検討が必要」との指摘を受けて、新法案については、今国会での成立は見送られることとなった。しかし、太陽光発電設備のリサイクル制度の導入に向けて、引き続き政府内での議論が継続される見込みであり、現時点までの議論状況を整理しておくことには、一定の意味があると考えられる。
本講義では、今国会での成立は見送りになったものの、今後導入の可能性がある、太陽光発電設備のリサイクル制度の構想について、令和7年3月に公表された、リサイクル制度WGの手による「太陽光発電設備のリサイクル制度のあり方について」と題する文書(以下「ロードマップ文書」という。)の内容を中心に解説を行うものである。
セミナープログラム
第1章 太陽光発電設備のリサイクル制度の導入背景
1.現行法の適用状況の整理:再エネ特措法、電気事業法、廃棄物処理法等
2.新法制定に至るまでの動き:リサイクル制度WGにおける議論の経緯等
3.直近の動向:今国会への法案提出の動きとその後
第2章 太陽光発電設備のリサイクル制度(構想)の概要
1.総論:ロードマップ文書の位置づけ、概要等
2.「モノ」に関する検討(ロードマップ文書):
(1)リサイクル制度の対象となる設備(FIT/FIPの別など)
(2)リサイクルの“質”についての議論(パネルの構成要素ごとに)
(3)リサイクルの主体(費用の負担義務者など)にかかる議論
3.「費用」に関する検討(ロードマップ文書)
(1)太陽光パネルの取り外しにかかる費用(費用の積立て水準や納付方法など)
(2)太陽光パネルの再資源化にかかる費用(費用の積立て水準や納付方法など)
4.「情報」に関する検討(ロードマップ文書)
太陽光パネルの製造業者、解体業者、パネル所有者にかかる登録制度の導入等
第3章 今後の法律制定の見込み等
質疑応答/名刺交換
※プログラムは最新動向を踏まえ変更する可能性があります。
セミナー講師
アンダーソン・毛利・友常法律事務所 外国法共同事業
スペシャル・カウンセル弁護士
大槻 由昭(おおつき よしあき) 氏
再生可能エネルギーを含む、資源エネルギー分野を中心に取り扱っている。とりわけ、外資系の鉱山会社による日本での鉱業権(試掘権及び採掘権)の取得案件や、それに関連するM&A取引等の案件を多く取り扱っている。また、LNG(液化天然ガス)を海外から調達する取引(SPA)をはじめ、電力ガス会社が関与するM&A取引等についても有数の実績を有する。
太陽光発電設備のリサイクル制度に関する直近の著書:「令和7年3月『太陽光発電設備のリサイクル制度のあり方について』の概要」(令和7年4月)、「第7次エネルギー基本計画(原案)について」(令和7年1月)、「太陽光パネルの廃棄・リサイクル制度に係る議論状況について」(令和6年12月)等
セミナー受講料
1名につき 34,100円(税込) 同一のお申込フォームよりお申込の場合、2人目以降 27,500円(税込)
受講について
事前に、セミナー講師へのご期待、ご要望、ご質問をお受けしております。
可能な限り講義に盛り込んでいただきますので
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■ライブ配信について
<1>Zoomにてライブ配信致します。
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※会場又はライブ配信受講者様で、アーカイブ配信もご希望の場合は
追加料金11,000円(税込)で承ります。
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受講料
34,100円(税込)/人
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