
改革を進める台湾化粧品規制への対応手順~PIF作成準備のガイダンス~
セミナー趣旨
■自己紹介
ドイツ化学企業のドイツ本社、アジア地域事業部(香港)でパーソナルケア事業部のグローバルビジネス経験をもとに退職後、JETROで化粧品分野の海外展開のアドバイザー(海外ビジネス開拓のマーケティング支援)を務めておりました。その折、海外の化粧品規制が解らなくて困っているとの問い合わせを多くいただき、専門外ではありましたが、各国の化粧品監督機関の規制サイトの調査に取り組みました。各国規制の情報の収集と整理で得た経験をもとに、化粧品メーカーの海外化粧品規制対策アドバイザーを請け負いました。化粧品メーカーとの海外規制対策プロジェクトでは、海外各国の規制情報の提供に始まり、対象ブランドの化粧品処方・配合原料を検証し、届け出情報の整備(PIF作成など)を進めた協業経験があります。現場の実務で役立つ情報を提供するセミナーを提供できればと思います。
■講座のポイント
台湾は2018年にICCR(化粧品規制協力国際会議)の正式メンバーとなり、世界の規制動向への対応を速めて、化粧品規制を刷新しています。化粧品の届け出制度はデジタル登録に移行し、届け出情報ではPIF作成や化粧品GMP準拠の義務化を順次進めています。今年の7月1日より、全ての化粧品の登録でPIF作成が義務化されますので、台湾PIFの要件をご紹介し、作成準備へのガイダンスをご提示できればと思います。また台湾が影響を受けているICCRやEUの規制動向をご紹介しながら、今後の方向性をガイダンスいたします。
受講対象・レベル
・台湾への化粧品輸出業務担当者
・化粧品登録・届け出業務の担当者(品質管理や薬事業務)
・化粧品処方設計者:原料の選択から処方設計の担当者
習得できる知識
・国際的な化粧品規制(ICCR)のハーモニゼーション推移と主要国(EU)の規制枠組みの理解
・台湾化粧品規制監督機関サイトでの規制枠組みと重要規制内容の理解
・台湾化粧品オンライン登録の届け出情報の内容
・台湾化粧品規制(PIF)の内容と作成要件
・台湾化粧品オンライン登録の届け出情報(PIFを含む)の作成準備
セミナープログラム
1.台湾 衛生福利部食品薬物管理署(Taiwan Food and Drug Administration)のサイト検索と重要ポイントの解説
・化粧品衛生安全管理法
・化粧品オンライン登録
・禁止・制限成分管理規定 ネガティブ・ポジティブ原料検索ポータル
・化粧品製品情報ファイル(PIF)の管理措置
・化粧品の適正製造基準(cGMP)
・特定用途化粧品(2024年7月よりPIF作成、適正製造基準遵守で製品登録に移行)
2.台湾FDA 化粧品情報ファイル(PIF)の作成ガイダンス
2-1.台湾FDA PIFガイドラインの検証
・化粧品情報ファイルの作成ガイドライン
・化粧品製品情報ファイル作成入門マニュアル
(以下「ナノ成分を含む~」までの箇所は、当日ご参加の方の要望次第で、内容を簡易なものとする可能性がございます。)
・化粧品情報ファイルチェックリスト
・化粧品防腐剤の効能試験ガイドライン
・化粧品ヒト皮膚試験の技術仕様ガイドライン
・ヒト皮膚に対する化粧品パッチテストの技術仕様とガイドライン
・日焼け止め化粧品の耐水性試験(人体試験)に関する技術仕様とガイドライン
・子ども用化粧品の安全ガイドライン
・化粧品日焼け止め指数SPF試験(人体試験)の技術仕様ガイドライン
・化粧品UVA日焼け止めの効能試験(人体試験)の技術仕様とガイドライン
・ナノ成分を含む化粧品のリスク評価ガイドライン
2-2.PIFフォーマットの作成ガイダンス
・ガイドラインに沿ったフォーマット作成手順
・PIF情報内容の参照基準と情報入手先
3.台湾の規制改訂に影響する海外規制と今後の展開
3-1.世界の化粧品規制協調をリードするEUの化粧品規制と方向性
・EC European Commission(欧州委員会)/Cosmetics 規則Regulation(EC) No 1223/2009
・EU: Regulation(EC) No 1223/2009 Chapter III Article 11(他国のベンチマーク)
・化粧品原料リスト:CosIng(Cosmetic Ingredients database):Annex II, III, IV, V, VI
・リスク原料プロダクトグループの規制:Nanomaterials, Fragrance allergens,CMR
・SCCS(Scientific Committee on Consumer Safety):安全性評価組織による安全性レポート
3-2.PIF(Product Information File)化粧品製品情報ファイル
・ASEAN:ACD(ASEAN Cosmetic Directive)Appendix(EUの模倣)
3-3.化粧品GMP
・ISO 17726
4.その他知っておいて役立つ情報
4-1.ICCR(International Cooperation on Cosmetic Regulation)化粧品規制協力国際会議(2007年設立)
4-2.IFRA(The International Fragrance Association):国際香粧品香料協会(世界24か国からメンバー参加)
・IFRA Standards:最新のフレグランス規制基準・香料原料(ネガティブ・ポジティブリスト)
4-3.影響力のある化粧品業界団体:役に立つ情報を検索
・USA(The Personal Care Products Council: PCPC)INCIネームの登録組織
・EU(Cosmetics Europe: The Personal Care Association):化粧品規制ガイドライン文献
・韓国:Korea Cosmetic Association(KCA):韓国メーカーの海外ビジネス展開を支援情報
<終了後、質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。
セミナー講師
K2ラーニング 代表 久保田 克彦 氏
■ご略歴
ドイツの化学メーカーBASFドイツ本社で、樹脂ポリマー事業部のプロダクトマネジメント
BASFアジア地域事業部(香港)で、パーソナルケア事業部の統括としてアジア各国のビジネスマネジメントとマーケティング
(日本企業とのグローバル共同開発プロジェクト)
日本に帰国後、BASFジャパンコーティング事業部の本部長としてビジネスマネジメント
BASF退職後、個人事務所 K2ラーニングを設立(主に業務委託アドバイザー活動)
■ご専門および得意な分野・ご研究
マーケティング戦略の立案と実行:製品開発から販売までのビジネスマネジメントプロセス
グローバル共同開発契約の締結と実行:グローバル企業と日本企業の協業ノウハウ
・化粧品リーディングメーカーとの新規化粧品原料の共同開発
・無機化学メーカーとの新規無機化粧品原料の開発と共同マーケティング提携
■本テーマ関連学協会でのご活動
JETRO:海外展開支援専門家事業のアドバイザー
・化粧品企業の海外展開支援の一環で化粧品規制のガイダンスサポート業務
・海外開拓支援事業の化粧品展示会COSMOPROF香港に参加企業へのサポートとセミナー講演
・JETROと埼玉県合同の化粧品海外展開セミナー講演
ハンズオン支援(業務委託契約)
・横浜市の中小企業海外市場開拓支援事業でのアドバイザー
:ベンチャー企業が開発した新規化粧品原料のアジア進出を支援(中国:化学品、化粧品規制など)
・中堅化粧品企業と海外化粧品規制対策の顧問契約
:化粧品の海外ビジネス展開のための化粧品規制のガイダンス支援と届出書類の作成サポート
・海外新興企業(フランス・ドイツ)と日本市場ビジネス開拓支援アドバイザー契約
■関連領域のコンピテンス
化粧品メーカーの海外ビジネス開拓サポート(ベンチャー企業から中堅メーカー)
海外化粧品規制の把握と対策:
・化粧品規制の国際ハーモニゼーション動向の把握:ICCR(化粧品規制協力国際会議)
・世界主要地域の化粧品規制の把握:USA、EU、中国、ASEAN、韓国、台湾など
・各国の化粧品の届出、登録プロセスの把握と対策(提出情報PIFや化粧品GMP準拠の対策)
・各国規制に対応した処方(配合規制条件)と原料(ネガティブ・ポジティブリスト)の把握と対策
・日本の化粧品規制準拠から海外規制対応への転換プロセスをガイダンス
セミナー受講料
1名46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください
受講料
46,200円(税込)/人