ポリマーの組成や構造、状態の違いがスペクトルにどう表れるのか?
熱分解分析を製品開発や品質管理に活用する”ノウハウ”を解説!
習得できる知識
熱分解ガスクロマトグラフィー/質量分析法(熱分解GC/MS)を始めとする熱分解分析法は、近年の測定システムの高性能化により、高分子材料の実用的な解析・評価手法として重要な地位を占めるようになってきた。本講では、その基礎となる測定システムの原理と特徴、および操作上の注意点などを解説するとともに、各種実用高分子材料分析への様々な応用例を紹介する。
本講座を通じて、本手法を各種高分子材料の解析・評価に用いている技術者・研究者の皆さんが、その能力を最大限に活用して効果的に測定していただくための情報を提供することを主な狙いとしている。
セミナープログラム
1.高分子材料分析における熱分解分析法の位置づけ
2.熱分解GC/MSの基礎
2.1 測定システムの基本特性
2.2 測定条件の最適化と測定システムの保守・点検
3.熱分解GC/MSの実用材料分析への応用
3.1 高分子の識別・同定
3.2 共重合体の組成分析
3.3 高分子の微細構造解析
(1)共重合体の連鎖構造・連鎖分布解析
(2)立体規則性の解析
(3)末端基および平均分子量解析
(4)樹脂の硬化挙動解析
(5)経年劣化による構造変化の解析
4.化学反応を加味した熱分解法による高分子分析
4.1 ポリエステルの精密組成分析
4.2 ポリカーボネートの末端基及び共重合組成分析
4.3 成型加熱やリサイクリング工程で生ずる分岐・架橋・異常構造解析
4.4 紫外線硬化樹脂の組成・硬化度及びネットワーク構造解析
4.5 樹脂中の高分子量光安定剤の定量
5. 発生ガス分析-質量分析法(EGA-MS)による高分子材料分析
5.1 二段階熱分解法による添加剤及び素材高分子の分析
5.2 EGA-MSの原理と特徴
5.3 高分子配合材の成分別分析
5.4 高分子ブレンド・ナノコンポジットの相溶・分散状態の解析
5.5 高分子材料の難燃化機構の解析
6.最新のトピックス
6.1 高分解質量分析による精密質量測定の活用
6.2 光照射プローブを用いた高分子材料の劣化挙動解析
6.3 組成および化学構造の分子量依存性解析
【質疑応答】
セミナー講師
名古屋工業大学 大学院工学研究科 教授 工学博士 大谷 肇 氏
セミナー受講料
1名につき 50,000円(消費税抜、昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき45,000円〕
受講料
55,000円(税込)/人
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