HiPIMS技術【大電力パルスマグネトロンスパッタリング】の基礎・特徴と技術動向

★さらに優れた特性の薄膜形成に向け、次世代のスパッタリング技術として海外だけでなく国内でも大きく注目を集めるHiPIMS技術!
 基礎原理とそのプラズマ薄膜特性から最新の応用展開、プロセス安定化技術まで、幅広く解説します!


講師


首都大学東京大学院 システムデザイン研究科 知能機械システム学域


助教 博士(工学)  清水 徹英 先生


セミナーポイント


 イオン化物理蒸着法(I-PVD)の産業応用への幅が広がると共に膜の機械的特性・密着性・平滑性等、優れた特性を有する薄膜の形成技術に対する要求が高まっている。
 これに対し、従来技術に次ぐ次世代のスパッタリング技術として、大電力パルスマグネトロンスパッタリング(High Power Impulse Magnetron Sputtering,以下HiPIMS)が着目され、2000年代後半を期に欧州を中心に盛んに研究開発が行われてきた。
 近年日本国内でもHiPIMSシステム導入の動きが活発になりつつあり、その技術動向が大きく注目されている。
 本セミナーでは、HiPIMS技術の基本原理となるプラズマ特性とHiPIMS被膜の特徴およびその薄膜形成おける留意点について解説した上で、これまで報告された成膜研究事例の紹介を元にHiPIMSコーティング被膜の特徴とその応用事例を紹介する。
 最後に最新のHiPIMS技術特有のパルス波形に着目した反応性プロセスの安定化技術について解説し、 今後のHiPIMS技術の展望を概況していく。

○受講対象:
 ・物理蒸着法(PVD)を中心とした薄膜形成技術開発に携わっている方
 ・新規薄膜形成技術開発および薄膜材料開発に課題をお持ちの方
 等

○受講後、習得できること:
 1) HiPIMS技術に関する基本原理およびプラズマ特性に関する基礎知識
 2) HiPIMSコーティング被膜の特徴とその応用事例
 3) HiPIMSプロセス開発における最新研究動向に関する情報収集


セミナー内容


1.HiPIMSの基礎原理 とそのプラズマ特性
 1-1.PVDにおける薄膜形成とイオンの役割
 1-2.イオン化物理蒸着
 1-3.大電力パルスマグネトロンスパッタリング
 1-4.HiPIMSにおけるDuty比と投入電力
 1-5.HiPIMSにおけるプラズマ特性
 1-6.ガスの希薄化現象
 1-7.セルフスパッタリング
 1-8.従来技術とのプラズマ特性の違い
 1-9.プラズマ特性のまとめ


2.HiPIMSによる薄膜形成とその被膜特性
 2-1.HiPIMSコーティング被膜の特徴
  2-1-1.緻密性・平滑性
  2-1-2.高い密着性
  2-1-3.三次元形状への付き回り性
 2-2.従来のスパッタリングプロセスとの違い
    〜HiPIMSプロセスの特有性〜

 2-3.HiPIMSプロセスパラメータによる被膜特性の制御
  2-3-1.パルス印加時間制御の位置づけ
  2-3-2.パルスピーク電流値の制御
  2-3-3.ターゲットへの熱負荷の低減
  2-3-4.イオンフラックスの制御
  2-3-5.反応性ガスとの反応時間の制御
 2-4.HiPIMS薄膜形成における留意点
  2-4-1.制御パラメータへの理解
  2-4-2.成膜速度
  2-4-3.アーキングへの対応
  2-4-4.内部応力の増大
 2-5.HiPIMSによる薄膜形成および被膜特性のまとめ

3.HiPIMSコーティング被膜の応用事例
 3-1.対象材料およびアプリケーション
 3-2.工具・金型用硬質膜
 3-3.耐酸化膜
 3-4.耐腐食膜
 3-5.光触媒膜
 3-6.透明導電膜
 3-7.LSI用配線材料
 3-8.抗菌性膜
 3-9.DLC膜開発の研究動向


4.パルス周波数制御によるHiPIMS反応性プロセスの安定化技術
 4-1.反応性スパッタリングにおけるヒステリシス
 4-2.パルスピーク電流値と遷移領域
 4-3.パルス周波数によるフィードバック制御
 4-4.HfN膜における成膜事例
 4-5.TiOx膜における成膜事例
 4-6.MgOx膜組成制御における応用事例


5. HiPIMS技術の今後の展望


  <質疑応答>


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


12:30

受講料

41,040円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

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【大田区】大田区産業プラザ(PiO)

【京急】京急蒲田駅

主催者

キーワード

半導体技術

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