生きた物流の勉強とは:物流について学ぶには(その2)

 

◆3現主義に基づく取り組み

物流を書籍から学ぶことについては前回お話させていただきました。物流には特殊な用語がたくさんありますから、まずはこれらについて馴染んでおくには書籍で十分でしょう。一方で実際の物流について理解するためには文字からだけでは十分とは言えません。やはり物流自体を肌で感じることが必要です。

 

前回お話した、手元にある商品がどのような過程を経て届いたのかについて思いを巡らすことは一つの方法です。でもやはりリアルな物流を自分の目で見ることが理解への最大の近道と言えるでしょう。たとえば事務所に届いた段ボール箱を見てみましょう。封の仕方はどうなっていて中身の梱包方法はどうなっているか、こういった普段気にしないような点に注目してみます。そうすると段ボール箱が板紙と波紙からできていることや、商品を保護するための梱包資材がどのようなものかがわかってきます。

 

これらが生きた物流の勉強になるわけです。

 

自社の倉庫に出かけて行ってみましょう。モノの保管スペースと通路等の保管以外のスペースの比率はどうなっているか。積み重ねの高さは天井高に比べてどこまで有効に使われているか。モノの置き方は素人にもわかりやすくなっているか。ゴミや埃はないか。

 

このような視点で眺めてみましょう。3現主義に基づく取り組みです。そうすると、自分だったらこのような置き方をするのに、実際はそうなっていない、という疑問点も沸くかもしれません。物流のテキストで見た物流5機能についてそれぞれ一回でもよいので自分の目で見てみましょう。そして疑問を持ちましょう。

 

物流の担当者は何気なく従来からやり続けている仕事が正しいと思い込んで...

います。でも皆さんが疑問に思ったことが改善につながる可能性があります。このように一度は自分の目で見ることです。意外と自分のそばに物流が存在していることに驚くかもしれません。そうすることで実際の物流について親近感も沸き、物流を現実的に学べることにもなるでしょう。

 

次回に続きます。

 

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