物流RFPの実行:物流購買の勘所(その7)

投稿日

サプライチェーンマネジメント

 

◆物流RFP(Request for Proposal)の実行

物流購買では業務を発注する先を選ぶ必要があります。まずは候補会社選びです。その候補会社の中から実際に取引する相手を選定することになります。候補会社はRFIと現場訪問で選ぶことになります。単純な会社規模や他社からの推薦だけで選ぶのではないことに注意して下さい。

 

候補会社が決まれば、実際に実施して欲しい要望を伝えたうえで、各社から「どのような物流サービスができるのか」についてプレゼンテーションしてもらいましょう。このプロセスを物流購買におけるRFP(Request for Proposal)と呼びます。ここではその会社からフリーにプレゼンテーションしてもらいます。

 

このプレゼンテーションでは各社の実力が結構見えてくるものと思われます。特に皆さんがいろいろな質問を投げかけ、それに対する回答でわかると思われます。より具体的な事例を使って質問を投げかけることで、その会社がどのような貢献をしてくれるのか、について見定めることにしましょう。

 

できれば実際に発注した際の担当者から話をしてもらうとよいと思います。会社と会社の取引ですから、仕事の出来栄えが最優先であることは間違いありませんが、その内コミュニケーションの領域も重要です。取引先の担当者次第で業務が上手くいったりいかなかったりすることは、皆さんもご経験があるのではないでしょうか。取引先を選ぶ際に、この人だったら仕事を任せられる、といった判断基準もあると思います。

 

RFPのプロセスを通し、価格以外の部分についてできるだけ多くチェックしておきましょう。もし発注する物流業務の仕様が確定しているのであれば、それを開示してプレゼンしていただくと効果的です。技術要件が満たせるかどうかはプレゼンだけでは判...

サプライチェーンマネジメント

 

◆物流RFP(Request for Proposal)の実行

物流購買では業務を発注する先を選ぶ必要があります。まずは候補会社選びです。その候補会社の中から実際に取引する相手を選定することになります。候補会社はRFIと現場訪問で選ぶことになります。単純な会社規模や他社からの推薦だけで選ぶのではないことに注意して下さい。

 

候補会社が決まれば、実際に実施して欲しい要望を伝えたうえで、各社から「どのような物流サービスができるのか」についてプレゼンテーションしてもらいましょう。このプロセスを物流購買におけるRFP(Request for Proposal)と呼びます。ここではその会社からフリーにプレゼンテーションしてもらいます。

 

このプレゼンテーションでは各社の実力が結構見えてくるものと思われます。特に皆さんがいろいろな質問を投げかけ、それに対する回答でわかると思われます。より具体的な事例を使って質問を投げかけることで、その会社がどのような貢献をしてくれるのか、について見定めることにしましょう。

 

できれば実際に発注した際の担当者から話をしてもらうとよいと思います。会社と会社の取引ですから、仕事の出来栄えが最優先であることは間違いありませんが、その内コミュニケーションの領域も重要です。取引先の担当者次第で業務が上手くいったりいかなかったりすることは、皆さんもご経験があるのではないでしょうか。取引先を選ぶ際に、この人だったら仕事を任せられる、といった判断基準もあると思います。

 

RFPのプロセスを通し、価格以外の部分についてできるだけ多くチェックしておきましょう。もし発注する物流業務の仕様が確定しているのであれば、それを開示してプレゼンしていただくと効果的です。技術要件が満たせるかどうかはプレゼンだけでは判断できないかもしれません。その場合は実際に使う予定であるインフラ(倉庫などの物流現場)を見せてもらいましょう。そして価格以外の評価はできました。いよいよ物流事業者から見積もりをもらう段階になりました。ここで実施するプロセスがRFQ(Request for Quotation)、見積もりの要請です。

 

次回に続きます。

 

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
サプライチェーンの戦略的経営モデル -人間系と情報技術(ICT)の融合-

 生産財メーカーの今後の経営モデルをサプライチェーンの原理原則からみると、熟練をベースとした人間系と情報技術(ICT)の融合といえます。「BTB(ビジネス...

 生産財メーカーの今後の経営モデルをサプライチェーンの原理原則からみると、熟練をベースとした人間系と情報技術(ICT)の融合といえます。「BTB(ビジネス...


サプライチェーンマネジメントの背景と効果実現に向けた考え方(その1)

1. サプライチェーン・マネジメントの狙い  サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management・以下SCM)は、ITシス...

1. サプライチェーン・マネジメントの狙い  サプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management・以下SCM)は、ITシス...


ギリギリまで作らない、運ばない、仕入れない (その9)

1.平成28年、熊本震災に学ぶ    前回のその8に続いて解説します。「必要な時に、必要なものを、必要なところに」というのはSCMのコンセプ...

1.平成28年、熊本震災に学ぶ    前回のその8に続いて解説します。「必要な時に、必要なものを、必要なところに」というのはSCMのコンセプ...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
作業スピードの決め事 物流現場での労務管理(その1)

◆ 正しい作業をさせているか  多くの物流現場で仕事を作業者任せにしている実態があります。その作業者が入社してきたときには少しだけ指導をするものの、...

◆ 正しい作業をさせているか  多くの物流現場で仕事を作業者任せにしている実態があります。その作業者が入社してきたときには少しだけ指導をするものの、...


物流の6機能とは 物流マンが備えるべきスキル(その1)

◆ サプライチェーンの知識  物流というと輸送・保管・荷役・包装・流通加工の5機能でしたが、最近では、これに情報機能が加わり、この6機能が物流の仕事...

◆ サプライチェーンの知識  物流というと輸送・保管・荷役・包装・流通加工の5機能でしたが、最近では、これに情報機能が加わり、この6機能が物流の仕事...


自社物流の出来栄えとは:物流パフォーマンス評価(その2)

  ◆社内の物流KPI管理 お客様が、私たちの出来栄えを評価しているかもしれません。評価されて初めて気づくということでは格好がつきません。そこで自...

  ◆社内の物流KPI管理 お客様が、私たちの出来栄えを評価しているかもしれません。評価されて初めて気づくということでは格好がつきません。そこで自...