内部統制 物流と管理技術(その2)

投稿日

 

サプライチェーンマネジメント

◆ 標準作業書とガバナンス

 製造会社では標準作業書が無ければその作業をしてはならないというルールをつくり、それを徹底している会社が多数あります。もし、標準作業書がないまま作業者に勝手に仕事をやらせて何か問題が起こった場合には責任をとれないからです。

 これは会社の内部統制、つまりガバナンスの問題になるのです。欧米ではガバナンスを非常に重視しますが、日本ではそれほどでもありません。

 それは国民性にもよるのではないかと思います。非常にまじめな民族である日本人は「常識」という漠とした理念の下、よもやこんなことはするまいといった暗黙の了解があるのです。

 製品を放り投げるとか、傷つきやすい製品を床にじかに置くなどといったことは日本人ではまずやらないと思います。それは個々人の良識に任された結果ですが、仮にこういった行為をしたとしても、標準を定めて仕事を教えていないのであれば作業者を責められないのです。

 つまり日本は性善説に立脚して作業を行わせているということになりますが、欧米を中心とした海外はその反対の性悪説に立脚しています。だからこそ標準化やマニュアル化を進めないと仕事自体が成立しないのです。

 日本の中でも海外からの研修生を受け入れる形で外国人を作業に就かせていると思われます。こういったケースで徐々に標準化の必要性を感じている方もいらっしゃると思います。

 もう「そんなことは常識だ」という言い方はできなくなりつつあるのです。製造業ではそんなことまで標準作業書に記入するのか、と思われるようなことまで記載していますが、これが正しい姿であると思います。

 ピッキング作業であればこの部位を上にして置く、フォーク運...

 

サプライチェーンマネジメント

◆ 標準作業書とガバナンス

 製造会社では標準作業書が無ければその作業をしてはならないというルールをつくり、それを徹底している会社が多数あります。もし、標準作業書がないまま作業者に勝手に仕事をやらせて何か問題が起こった場合には責任をとれないからです。

 これは会社の内部統制、つまりガバナンスの問題になるのです。欧米ではガバナンスを非常に重視しますが、日本ではそれほどでもありません。

 それは国民性にもよるのではないかと思います。非常にまじめな民族である日本人は「常識」という漠とした理念の下、よもやこんなことはするまいといった暗黙の了解があるのです。

 製品を放り投げるとか、傷つきやすい製品を床にじかに置くなどといったことは日本人ではまずやらないと思います。それは個々人の良識に任された結果ですが、仮にこういった行為をしたとしても、標準を定めて仕事を教えていないのであれば作業者を責められないのです。

 つまり日本は性善説に立脚して作業を行わせているということになりますが、欧米を中心とした海外はその反対の性悪説に立脚しています。だからこそ標準化やマニュアル化を進めないと仕事自体が成立しないのです。

 日本の中でも海外からの研修生を受け入れる形で外国人を作業に就かせていると思われます。こういったケースで徐々に標準化の必要性を感じている方もいらっしゃると思います。

 もう「そんなことは常識だ」という言い方はできなくなりつつあるのです。製造業ではそんなことまで標準作業書に記入するのか、と思われるようなことまで記載していますが、これが正しい姿であると思います。

 ピッキング作業であればこの部位を上にして置く、フォーク運搬作業では荷物をバックレストに密着させる、製品のラック投入時には製品番号を声を出して読み上げながら投入するなど、当たり前と感じられそうなことについてもしっかりと標準書に記載するのです。

 標準作業書を作成する際にここで手を抜くとか、当たり前と思い込んで大切なことを記述しなかったために物流品質不良を発生させてしまっては元も子もありません。

 次回に続きます。

   続きを読むには・・・


この記事の著者

仙石 惠一

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人材育成ならばお任せ下さい!

物流改革請負人の仙石惠一です。日本屈指の自動車サプライチェーン構築に長年に亘って携わって参りました。サプライチェーン効率化、物流管理技術導入、生産・物流人...


「サプライチェーンマネジメント」の他のキーワード解説記事

もっと見る
SCMで優位に立つ

1.「つなぎ」としてのSCMが必要とされる理由   時間の進みが早くなるとどのようなことが起きるでしょうか? ゆっくり役割分担を決めて回すよう...

1.「つなぎ」としてのSCMが必要とされる理由   時間の進みが早くなるとどのようなことが起きるでしょうか? ゆっくり役割分担を決めて回すよう...


SCM構築の必要性・目的を明確にすることの重要性 SCM最前線 (その4)

 前回のその3に続いて解説します。    3. SCM構築が進まない最大の理由:SCM構築の必要性と目的が曖昧  ...

 前回のその3に続いて解説します。    3. SCM構築が進まない最大の理由:SCM構築の必要性と目的が曖昧  ...


フールプルーフを導入しよう 物流品質の向上 (その6)

1.フール・プルーフとは何か  工場で物流品質を最高水準に保つためには「人が間違いを犯しにくいしくみ」や、「品質向上に対する意識づけ」、「物流現場に...

1.フール・プルーフとは何か  工場で物流品質を最高水準に保つためには「人が間違いを犯しにくいしくみ」や、「品質向上に対する意識づけ」、「物流現場に...


「サプライチェーンマネジメント」の活用事例

もっと見る
発注先選定 物流アウトソース(その3)

◆ RFIとRFPの実行  アウトソース先には物流条件をできるだけ詳しく伝えましょう。アウトソースしたい物流業務それぞれについて条件を明確化し、相手...

◆ RFIとRFPの実行  アウトソース先には物流条件をできるだけ詳しく伝えましょう。アウトソースしたい物流業務それぞれについて条件を明確化し、相手...


求められているマネジメント機能 物流における作業・工程改善(その1)

◆ 物流5機能プラスワンと工程改善  今回のテーマですが、物流の業務において作業改善として何を取り組んだらよいのか、物流における工程改善とは何なのか...

◆ 物流5機能プラスワンと工程改善  今回のテーマですが、物流の業務において作業改善として何を取り組んだらよいのか、物流における工程改善とは何なのか...


固定観念を取り払え:現場発信型の改善(その2)

  ◆ 固定観念を取り払え  製造現場では歩行一歩の改善を、ものを取る距離を10cm短縮する改善を、愚直に積み上げて実行してきています。...

  ◆ 固定観念を取り払え  製造現場では歩行一歩の改善を、ものを取る距離を10cm短縮する改善を、愚直に積み上げて実行してきています。...