濡れ性を制御する表面機能設計と超親水・超撥水・吸湿型のコーティングの材料特性【LIVE配信・WEBセミナー】

~ポリマーブラシ、 ポリグリセリン系モノマー、ナノ加工を用いた防曇・コーティング技術~

【①材料研究機構:天神林氏】【②大阪有機化学工業:猿渡氏】【③阪本薬品工業:宮路氏】の、3名の専門家が「超親水・超撥水・防曇コーティング」をテーマに、基礎構造から材料設計までを詳しく解説します。

■本講座の注目ポイント
 防汚・曇り防止・視界確保などに活用される、超撥水・超親水・吸湿型コーティングについて解説する講座です。液体滑落表面の設計手法やポリマーブラシの開発、バイオマス由来のポリグリセリン系モノマーの特性や、ナノ加工を用いたコーティング技術など、最新の研究事例を紹介します。

 

【項目】※クリックするとその項目に飛ぶことができます

    習得できる知識

    第1講
    ①濡れ現象に関する基礎知識
    ②撥水・撥油表面材料設計、課題、応用
    ③演者の取り組んでいる撥水・撥油・液体滑落表面の実例を踏まえた国内外の先端研究

    第2講
    ポリマーブラシに関する知識

    第3講
    ①防曇についての知識
    ②ポリグリセリン系モノマーに関する知識

    セミナープログラム

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    第1講:10:30-11:45(材料研究機構:天神林 氏)
      「超撥水・超撥油・液体滑液表面の基礎と開発動向」

    第2講:13:00-14:15(大阪有機化学工業株式会社:猿渡 氏)
      「超親水性コーティング材を用いた防曇コーティングの開発」

    第3講:14:30-15:45(阪本薬品工業株式会社:宮路 氏)
      「ポリグリセリン系モノマーの開発とそれを用いた防曇コーティング」

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    【第1講】 超撥水・超撥油・液体滑液表面の基礎と開発動向

    【時間】 10:30-11:45

    【講演主旨】

     液体の表面への不本意な付着は、汚染や輸送効率低下につながるため、液体を弾く撥水撥油性表面の開発が求められる。 本セミナーでは、濡れ現象の基礎知識からはじめ、優れた撥水撥油性表面として注目を集める超撥水・超親水・液体滑落表面の設計手法、課題と解決策、最新の研究動向を丁寧に解説します。

    【講演のポイント】

     濡れ性制御による材料開発は、先人らの理論的発見に基づいております。濡れの理論、評価方法についての正しい理解を深めることで、課題解決型の濡れ性制御材料の設計手法を学べます。特に、汚れ、着氷、菌繁殖、腐食など液体の付着に由来する問題を解決するための超撥水・滑水表面材料の開発手法やその課題、解決手法を、最前線で本トピックに取り組む現場の研究者から学ぶことができます。

     

    【講演キーワード】

     撥水・撥油表面。液体滑落表面

     

    【プログラム】

    1.表面・液体の材質・構造と濡れ性の関係
     1.1 表面張力と毛管力
     1.2 拡張係数
     1.3 Youngの式と接触角
     1.4 表面構造と濡れ性の関係
     1.5 Cassie状態とWenzel状態
     1.6 超撥水・超撥油表面の設計方法
     1.7 超撥水・超撥油表面の課題と最新の研究事例

    2.液体の付着力と接触線
     2.1 三重接触線
     2.2 動的接触角
     2.3 JohnsonとDettreの実験
     2.4. 液滴の付着を防ぐために

    3.液体滑落表面
     3.1 Oleoplaning 現象
     3.2 液体滑落表面の設計方法
     3.3 液体滑落表面の課題と最新の研究事例
     3.4 液体滑落表面の一液塗料化

    4.まとめ

    【質疑応答】

     

    【第2講】 超親水性コーティング材を用いた防曇コーティングの開発

    【時間】 13:00-14:15

    【講演主旨】

     水の接触角が常に5度以下である超親水性を発現するコーティング材料を開発した。本材料は様々な基材に対し、簡単なプロセスでコーティングすることが可能であり、その表面は超親水性の特長である「防曇」「防汚」「生体適合性」などの機能を発現する。多岐に渡り応用が可能な本材料は自動車ガラスやメガネ、鏡、建築用の窓ガラス、汚れ防止塗料、農業用フィルム、医療機器などに好適である。(特徴)

     本材料は「片末端にシラノール基を有するポリマーブラシ材(Graft onto型)」である。講座ではGraft from型と比較したメリット・デメリットを交えながら材料の特徴を説明する。

    【講演のポイント】

     リビング重合の発展研究として多くの大学で研究されているポリマーブラシの技術を用いて工業化に成功した実例を紹介します。

    【講演キーワード】

     超親水性、防曇、防汚、生体適合性、ポリマーブラシ

     

     

    【プログラム】

    1.序論
     1-1 ポリマーブラシとは
     1-2 Graft from型とGraft onto型の違いについて

    2.生体適合性材料への応用例
     2-1 Graft from型ポリマーブラシで表面修飾された材料界面の生体適合性について
     2-2 細胞パターニングについて
     2-3 Graft from型とGraft onto型の生体適合性の違いについて

    3.防曇・防汚材料への応用例
     3-1 Graft onto型の防曇材料への応用例
     3-2 Graft onto型の防汚材料への応用例

    4.今後の研究課題
     4-1 異なる性質を持つポリマーブラシの複合膜の可能性について
     4-2 更に複雑な構造を持つポリマーブラシについて
     4-3 更に広がる応用例の紹介

    【質疑応答】

     

    【第3講】 ポリグリセリン系モノマーの開発とそれを用いた防曇コーティング

    【時間】 14:30-15:45

     

    【講演主旨】

     ポリグリセリン系モノマーは、ポリグリセリン構造と反応性官能基を有する多官能モノマーです。ポリグリセリンはグリセリンを重合して得られる多価アルコールであるため、これを誘導化して得られるポリグリセリン系モノマーはバイオマス由来のモノマーに分類されます。また、ポリグリセリン系モノマーからなる硬化物は、柔軟性や親水性に優れます。ポリグリセリン系モノマーの特性である「多官能」と「親水性」を活用することにより、基材と化学結合する吸湿型防曇コーティング技術を開発しました。吸湿型防曇コーティングは、親水型の防曇コーティングと異なり、視野の歪みがなく、長期間に渡り防曇効果が発現します。そのため、視認性を重んじる用途への展開が期待できる技術です。

     本講演では、防曇をテーマにポリグリセリン系モノマーの特性とその活用例を紹介します。

    【講演のポイント】

     ポリグリセリン系モノマーはバイオマス由来の多官能モノマーです。多官能モノマーでありながら柔軟性と親水性が高く、既知の多官能モノマーと異なる特性をもつユニークな材料です。本講演では、防曇を中心に、ポリグリセリン系モノマーの材料特性とその活用事例を紹介いたします。

    【講演キーワード】

     防曇、防汚、コーティング

     

     

    【プログラム】

    1.防曇コーティングの概要
     1.1 防曇とは
     1.2 防曇メカニズム
     1.3 防曇コーティングの応用例
     1.4 防曇コーティングの課題
     1.5 防曇コーティングに用いられるモノマー

    2.ポリグリセリン系モノマーについて
     2.1 ポリグリセリンと水の関係
     2.2 ポリグリセリン系モノマー(アクリレート・アルキルエーテル)の材料特性
     2.3 ポリグリセリン系モノマーと防曇

    3.ポリグリセリン系モノマーを用いた防曇コーティング
     3.1 ポリグリセリン系モノマーからなる硬化塗膜の防曇メカニズム
     3.2 ポリグリセリン系アクリレートによる防曇コーティング
     3.3 ポリグリセリン系アルコキシシランによる防曇ガラスコーティング

    4.ポリグリセリン系モノマーに関する最近の研究
     4.1 PFASフリー防汚コーティング技術

    5.製品紹介
     5.1 SYシンテック® SAシリーズについて
     5.2 SYシンテック® SIシリーズについて

    【質疑応答】

     

     
     

     

     

    セミナー講師

    第1部  国立研究開発法人物質・材料研究機構  ナノアーキテクトニクス材料研究センター(MANA) 独立研究者  天神林 瑞樹 氏
    第2部  大阪有機化学工業株式会社  事業本部 開発部 部長  猿渡 欣幸 氏
    第3部  阪本薬品工業株式会社  研究所 素材開発グループ  宮路 由紀子 氏

    セミナー受講料

    ●1名様  :55,000円(税込、資料作成費用を含む)
    ●2名様以上:16,500円(お一人につき)
     ※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません


     

    受講料

    55,000円(税込)/人

    ※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

    開催日時


    10:30

    受講料

    55,000円(税込)/人

    ※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

    ※銀行振込

    開催場所

    全国

    主催者

    キーワード

    高分子・樹脂材料   塗装・コーティング

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    高分子・樹脂材料   塗装・コーティング

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