
〇ペロブスカイト太陽電池と比べ、安定性の高さ/重金属を含まないなどの優位性もある有機薄膜太陽電池の開発動向を解説!
〇有機薄膜太陽電池・有機半導体の基礎から、高効率化に向けた材料開発や低コスト化に向けた考え方、現状課題と展望まで。
セミナー趣旨
有機薄膜太陽電池は、塗布プロセスにより製造可能であることからプラスチック基板上に作製できるフィルム太陽電池であり、軽量、柔軟、光透過性といった特長をもつことから、従来のシリコン型では設置できなかった場所での利用が期待されている。有機薄膜太陽電池は、同様のフィルム太陽電池であるペロブスカイト型に比べてエネルギー変換効率は劣るものの、安定性は高く、有害な鉛などの重金属を含まないという点において優位性がある。近年、発電材料である有機半導体の開発が進み、エネルギー変換効率は20%に到達するなど、有機薄膜太陽電池の性能は格段に向上している。本講演では、有機太陽電池の基礎から高効率化に向けた重要課題や最新の開発動向、今後の展望について解説する。
受講対象・レベル
・次世代型太陽電池にたずさわる研究者、技術者の方々
・有機機能性材料や有機半導体、有機薄膜デバイスにたずさわる研究者、技術者の方々
・上記分野に興味のある方なら、どなたでも受講可能です
必要な予備知識
・この分野に興味のある方なら、特に予備知識は必要ありません。
・材料の化学構造や物性に関する内容もありますので、
それに関しては、大学学部レベル以上の化学の知識があるとより理解が深まると思います。
習得できる知識
・有機薄膜太陽電池の最新動向
・有機薄膜太陽電池の原理や高性能化に向けた考え方
・高効率化に向けた有機半導体の開発指針
・π電子系化合物や有機機能性材料の分子設計や構造制御に関する考え方
など
セミナープログラム
1.有機薄膜太陽電池の基礎
1-1.有機薄膜太陽電池とは?
1-2.他の太陽電池との違い
1-3.有機薄膜太陽電池の発電原理
1-4.有機薄膜太陽電池の課題
2.有機半導体の基礎
2-1.分子軌道やエネルギー準位
2-2.高次構造(結晶性や分子配向)
2-3.電荷輸送性
2-4.ポリマー系有機半導体のこれまでの進展
2-5.まとめ
3.有機半導体の開発
3-1.高効率化に向けた材料開発
1)材料に求められる機能
2)吸収帯の長波長化
3)モルフォロジー制御
4)分子配向制御による高移動度化と高効率化
5)精密電子準位制御による電圧損失抑制
6)ポリマーとフラーレン系n型材料を組み合わせた太陽電池
7)ポリマーと非フラーレン系n型材料を組み合わせた太陽電池
3-2.低コスト化に向けた有機半導体の開発
3-3.まとめ
4.全体のまとめと今後の展望
<質疑応答>
*途中、小休憩を挟みます。
セミナー講師
広島大学 大学院先進理工系科学研究科 教授 尾坂 格 氏
■ご略歴
筑波大学にて白川英樹教授(現名誉教授)らの指導の下、2002年に学位取得。
同年、富士フイルム株式会社に入社。2006年 米国カーネギーメロン大学博士研究員。
2009年 広島大学大学院工学研究科助教。2013年 理化学研究所創発物性科学研究センター上級研究員。
2016年 現職。2013年高分子学会日立化成賞、2022年日本化学会学術賞受賞。
セミナー受講料
【オンライン受講(見逃し視聴なし)】:1名 46,200円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき35,200円
【オンライン受講(見逃し視聴あり)】:1名 51,700円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき40,700円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
受講料
46,200円(税込)/人
※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です
開催日時
13:00 ~
受講料
46,200円(税込)/人
※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます
※銀行振込、コンビニ払い
開催場所
全国
主催者
キーワード
電子デバイス・部品 薄膜、表面、界面技術 地球温暖化対策技術前に見たセミナー
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電子デバイス・部品 薄膜、表面、界面技術 地球温暖化対策技術関連セミナー
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