
環境に配慮するバイオマス・CO2利用のポリウレタン開発と劣化メカニズム【LIVE配信・WEBセミナー】
★2025年10月29日開講。【①積水化学工:村山氏】【②三井化学:宮内氏】【③東京科学大学:榧木氏】【④アイテス:清野氏】の4名の専門家が、ポリウレタン・イソシアネートの特性・開発と環境対応・劣化分析について解説します。
■本講座の注目ポイント
自動車、建材、電子部材など幅広い分野で利用されるポリウレタン。本セミナーでは、基礎設計から新規バイオマス原料、CO₂を活用した合成法、劣化分解の解析手法までを紹介します。現場で役立つ知識と次世代の環境対応技術を一度に学べる貴重な機会です。
習得できる知識
第1部
①ポリウレタンの基礎
②ポリウレタンの合成反応
③ポリウレタンの製造方法
④ポリウレタンの原料と選択の方法
⑤ポリウレタンの応用技術
第2部
①環境対応型イソシアネートおよびポリウレタンの特徴
②硬化物性と用途例
第3部
①CO2の合成化学的変換の基礎
②化学反応場としての超臨界CO2の利用法
③ウレタン・ポリウレタン合成触媒の原理・メカニズム
第4部
①劣化反応機構
②分析手法
③データ解析考察力
セミナープログラム
【第1講】 イソシアネート・ポリウレタンの基礎設計と環境対応
【時間】 10:30-12:00
【講演主旨】
ポリウレタンは非常に応用分野が広いポリマーである。基本的にはイソシアネート類とポリオール類の反応によって合成されるが、その成分は多種に及ぶ。このため、環境問題への対応を検討するには、その原料や構造についての知識が不可欠である。本講座では、ポリウレタンの基礎知識をもとに、一般的な環境対応についての考え方についての基礎を学ぶ。
【講演のポイント】
ポリウレタン全般について、基本から環境対応まで、1日の講座に必要な基礎知識を学ぶことができる。
【講演キーワード】
ポリウレタン、イソシアネート、ポリオール、触媒、高機能化、環境対応、リサイクル
【プログラム】
1. ポリウレタンの基礎
2. ポリウレタンの合成と原料
2.1 イソシアネート類
2.2 ポリオール類
3. ポリウレタンの環境対応
3.1 環境対応原料
3.2 ポリウレタンのリサイクル
【質疑応答】
【第2講】 バイオマス由来イソシアネート特性と応用
【時間】 13:00-14:00
【講演主旨】
近年ニーズが高まっている環境負荷低減に対応したイソシアネート化合物およびポリウレタンの特徴や物性を中心に述べる。具体的にはバイオマス由来イソシアネートの性能と特徴を活用した実用事例を紹介する。
本講座では、ポリウレタン材料についての基礎知識だけではなく、環境対応製品に関する最先端の開発動向についても学習することができる。
【講演のポイント】
バイオマス由来イソシアネート「1,5-ペンタメチレンジイソシアネート®」の特徴を中心に、環境対応型イソシアネートおよびポリウレタンの硬化物物性と用途・応用例を紹介する。
【講演キーワード】
環境対応、バイオマス、イソシアネート
【プログラム】
1. ポリウレタンの予備知識
1.1 ポリウレタンの特徴
1.2 イソシアネートの種類
1.3 ポリオールの種類
2. バイオマス由来イソシアネート
2.1 1,5-ペンタメチレンジイソシアネート®の構造と特徴
2.2 反応
2.3 硬化物物性
2.4 用途、応用例
【質疑応答】
【第3講】 CO2資源化技術を指向したウレタン・ポリウレタン合成
【時間】 14:15-15:15
【講演主旨】
CO2を再生可能な資源として活用する化学合成は、反応不活性な分子の変換に焦点を当てた基礎研究から既存のプロセスを代替する実用技術の開発に至るまで、さまざまなアプローチが検討されている。
本講座ではCO2を原料とするウレタン合成の有意性を理解したうえで、超臨界CO2の利用やウレタン合成触媒の設計戦略を系統的に紹介する。さらにCO2由来の新材料として有力な候補の一つである、ポリウレタン合成についても概述する。
【講演のポイント】
ウレタンはCO2を原料とする化学品製造のターゲットとして有望な化合物群の一つである。本講座では、イソシアネートを使用しない次世代型プロセスを実現するための基礎から、CO2由来の新材料による新たな市場創出に至るまで、未来志向の化学合成について述べる。
【講演キーワード】
CO2有効利用・環境負荷低減技術・超臨界流体・ウレタン合成・脂肪族ポリウレタン・分子触媒設計
【プログラム】
1.イントロダクション:ウレタン合成のためのCO2変換の基礎
1.1 CO2を用いるウレタン製造の意義
1.2 CO2を用いる縮合反応
1.3 CO2を用いる付加反応
2.超臨界CO2を利用する選択的ウレタン合成
2.1 超臨界CO2概論
2.2 超臨界CO2中におけるカルバミン酸生成
2.3 超臨界CO2とアミン、末端アルキンとの触媒的三成分カップリング反応
2.4 超臨界CO2を用いるプロパルギルアミンから環状ウレタンへの変換
3.高効率ウレタン合成を可能にする触媒設計
3.1 金触媒によるプロパルギルアミンの環化カルボキシル化反応
3.2 銀触媒を用いるアミノメチルアレンの環化カルボキシル化反応
3.3 有機触媒によるN-置換アジリジンの付加環化反応
4.CO2を原料とする脂肪族ポリウレタン合成
4.1 CO2固定化法としてのポリウレタン合成
4.2 超臨界CO2を用いるアジリジン類との共重合
4.3 CO2由来の環状ウレタンをモノマーとするポリウレタン合成
【質疑応答】
【第4講】 ポリウレタンの劣化分解メカニズムとその分析解析
【時間】 15:30-16:30
【講演主旨】
ポリウレタンの劣化、分解のメカニズムについて触、それらの分析解析方法についてご紹介します。 ポリウレタンの特性により使用される環境で劣化の機構にも違いがあります。 使用する分析装置でどのようなデータが取得でき、またそのデータから何を考察できるのかを把握理解することが重要であり、分析装置の原理やデータから読み取れる内容についても解説いたします。
本セミナーでは、分析装置の原理の理解とともに、素材の劣化分解を分子原子レベルでの視点で理解することが可能となります。
【講演のポイント】
樹脂は、軽量化、成形性、柔軟性などその長所を生かし多くの製品に採用されています。一方で使用環境によっては、劣化を速める弱点も併せ持ちます。軽元素を主に分子構造を形成しますが、機能性が高いことによりその極性分極がトリガーとなり劣化してしまうことは否めない。反応機構を交えながら、分子原子レベルで起こっていることを分析により明らかにし、マクロに見えている不具合とリンクさせることが可能です。本エセミナーでは、化学、材料という専門レベルの視点で分析装置原理を交えて解説いたします。
【講演キーワード】
樹脂劣化 分析 反応機構
【プログラム】
1.ポリウレタンとは
1.1 反応生成機構と分子構造
1.2 特性
1.3 用途
2.ポリウレタンの劣化分解について
2.1 光分解機構
2.2 熱劣化機構
2.3 薬品劣化機構
2.4 その他劣化分解事例
3.分析解析手法
3.1 分析解析の流れ
3.2 分析解析装置,および原理について
3.3 各分析解析事例紹介
【質疑応答】
セミナー講師
第1部 積水化学工業株式会社 環境・ライフラインカンパニー 総合研究所 基盤技術センター 博士(工学) 村山 智 氏
第2部 三井化学株式会社 研究開発本部 合成化学品研究所 ウレタン材料設計G 宮内 祐太 氏
第3部 東京科学大学 物質理工学院 応用化学系 助教授 榧木 啓人 氏 第4部 株式会社アイテス 品質技術部 取締役 統括部長 清野 智志 氏
セミナー受講料
●1名様 :60,500円(税込、資料作成費用を含む)
●2名様以上:16,500円(お一人につき)
※受講料の振り込みは、開催翌月の月末までで問題ありません
受講料
60,500円(税込)/人