
加速試験の各種理論とそれに基づく加速係数の求めかたと寿命予測・試験法・バーンインへの展開【会場/WEB選択可】WEB受講の場合のみ,ライブ配信/アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)
加速試験の目的は“壊すこと”ではなく、科学的根拠に基づいた寿命予測と品質保証に活かすことです。アレニウス則やラーソンミラー則・コフィンマンソン則など多様な故障モデル式を解説し、加速係数の求め方から実務的な寿命推定法、試験法への展開まで体系的に紹介します。事例を交えた1000頁規模のテキストをもとに、信頼性試験を計画・評価できる技術力を習得できる実践型講座です!!
【会場/WEB選択可】WEB受講の場合のみライブ配信(アーカイブ配信(7日間、何度でも視聴可)付き)
セミナー趣旨
本講座は難しい理論や故障モデル式を避けることなく、使いこなしながら故障モードにあった加速係数、寿命を推定するやりかたを解説する。事例に基づいて解説し、より理解しやすい講座目指して実施する。加速試験は追求するあまり、モノを壊す試験になってはならず、ここには一定の論理とルールが存在する。加速は、固有技術的には故障モード・故障メカニズムが同じ、管理技術的には故障の分布形が同じで時間軸だけがスライドしたものであることが条件になる。
加速にはストレス加速、頻度加速、判定加速があり、皆様方の取られている試験法はこの組み合わせでできている。この試験法に市場条件との整合性、試験時間の正しさ実証をしていただくことがこの講座の狙いでもある。寿命推定とそれをするための加速係数の求め方にはアレニウス則だけでなく、ラーソンミラー則、コフィンマンソン則、蒸気圧則、累積損傷則など実に多様多数の故障モデル式があり、故障分布からみたらワイブル分布だけでなく、極値分布もあり、さらには多数の寿命因子が存在する場合の温度時間換算則(ウィリアム・ランデル・フェリー則)、重回帰分析、田口メソッドを使い切るやり方がある。手法的に見たら対数直線化法、分布当てはめ法、外挿法、内挿法などが必要になる。
これらの観点からより実務的な加速係数、寿命予測法を解説する。
テキストに関して
本セミナーのテキストは、PDFテキストの配布となりますが、製本版のテキストを購入いただくことも可能です。
写真付きで、豊富な事例がリストアップされています。
製本テキスト資料:11,000円(税込)(別途テキスト送付先1件につき、配送料 1,100円(税別) / 1,210円(税込) を頂戴します)
※購入希望の方は、お申込み時に備考欄に「製本テキスト購入希望」と記載してください。
受講者の声
- 実例、生データが多く具体的な説明でとても勉強になりました。
- 多くの部品の構造と寿命に対する考え方を知ることができとても有効的なセミナーでした。
- テキストは大量の事例があるので読み込みながら勉強ができる。
- アレニウス則しか知らなかったが、同じ事例でももっと多面的にいろいろな手法があり、簡便的にも実施できることが分かった。
- 講師の話もテキストもとてもわかり易く参考になりました。
受講対象・レベル
本テーマに関心があれば制限はありません。
・実務で加速試験データを活用されようとされている方
・新製品の評価試験を計画される方
・評価試験計画でストレスの加え方で困っている方
・市場での現象を再現評価されようとされている方
・製品の品質および信頼性に携わる技術者の方々 など
必要な予備知識
ワイブル解析については基礎的なことを知っていることが望ましい。
テキストの巻末にワイブル確率紙、その計算や作図については添付してあるが説明は省くのでパラメータの名称や意味などを知っておくとより理解が進みます。
習得できる知識
1)各種の加速理論、故障モデル、寿命式を知ることができる
2)アレニウス則二限定せず、多様な観点からの加速係数、寿命式のもとめかたが事例を通して学ぶことができる
3)対数直線化、分布当てはめ法、内挿法、外挿法、温度時間換算則などからの図法展開法を学ぶことができる
4)重回帰分析、田口メソッドを使った多数寿命因子のある故障の寿命推定式の求めかたを学ぶことができる
5)事例をとりいれた加速係数、寿命の求めかたが1000頁弱の製本したテキストとして残るのであとから自習ができる など
セミナープログラム
1.寿命の分布
(1) 最弱リンクモデル・ワイブル分布・極値分布
(2) 故障モードからみた初期故障期・偶発故障期・摩耗故障期
(3) ワイブル確率紙・累積ハザード確率紙・極値確率紙
(4) ワイブルパラメータのいろいろなパターンの組み合わせとそのワイブル曲線
2.加速試験とは
(1) 加速係数
(2) 特性保証・機能保証・故障モード保証
(3) 定格値・限界値・極値
(4) 故障判定値
3.加速試験の制約条件
(1) 金属の場合の制約条件
(2) プラスチック樹脂の場合の制約条件
(3) 電気的負荷の場合の制約条件
4.加速法の種類
(1) ストレス加速
(2) 頻度加速
(3) 判定加速
5.加速係数のもとめかたと寿命予測(基本型)
(1) ファーストフェイラーポイントから形状パラメータmのあてはめ法
(2) 対数直線化法
(3) べき乗則法
(4) 外挿法
(5) アレニウス則法
(6) ラーソンミラー則法
(7) 極値確率紙法
(8) 時間重ね合わせ則から3変数を2変数にしたウイリアムズ・ランデル・フェリー則法
(9) 複数因子がある場合の田口メソッド法による実験計画に基づく寿命推定法
(10) 多数因子がある場合の重回帰分析による複数因子が絡む寿命の推定法
6.加速係数の求めかたと寿命予測(実務応用型)
(1) 材料S-Nデータをつかった寿命推定法
(2) 故障メカニズムに着目した損傷度比較による寿命推定法
7.故障モードごとの各種方法による加速係数のもとめかたと寿命予測
(1) 熱応力疲労による故障の加速係数(コフィンマンソン則、アイリング則)
(2) 熱劣化による故障の加速係数(アレニウス則)
(3) 湿度劣化による故障の加速係数(絶対水蒸気圧則)
(4) 温湿度の複合劣化による故障の加速係数(ホールバーグペック則)
(5) クリープ疲労による故障の加速係数(ラーソンミラー則)
(6) 腐食劣化による故障の加速係数(拡散則、フィック則)
(7) アーク反応による故障の加速係数(累積アークエネルギー則)
(8) ノイズ・サージ・電圧変動・衝撃・振動の加速係数(極値分布)
8.故障数予測・バーンイン・ランニング・最悪値予測への展開
(1) 市場発生数予測
(2) バーンイン(半導体・電子ユニット)
(3) ランニング(リレー・スイッチ)
(4) 最悪値予測
9.試験法の成り立ちと加速係数・加速因子の試験法への展開
(1) 試験法の標準化で考えておくべきこと
(2) 高温ストレスの試験法への展開
(3) 低温ストレスの試験法への展開
(4) 温度変化ストレスの試験法への展開
(5) 湿度ストレスの試験法への展開
(6) 湿度変化ストレスの試験法への展開
(7) 振動ストレスの試験法への展開
(8) ノイズ・サージ・電圧変動のストレスの試験法への展開
(9) 静電気のストレスの試験法への展開
(10) 硫化ガスのストレスの試験法への展開
(11) オゾンのストレスの試験法への展開
(12) 溶剤・界面活性剤・油・接着剤・グリースによるストレスの試験法への展開
(13) 動作繰り返しのストレスの試験法への展開
質疑・応答
セミナー講師
技術コンサルタント 伊藤 千秋 先生
オムロン株式会社 品質保証部長,部品技術部長等歴任後現職
制御機構部品の品質保証を15年,自動車電装部品の品質保証23年経験,品質・信頼性一筋のプロフェッショナル
この間,日本科学技術連盟 信頼性開発技術研究会 委員長などを歴任
セミナー受講料
(消費税率10%込)1名:49,500円 同一セミナー同一企業同時複数人数申込みの場合 1名:44,000円
テキスト:PDF資料(受講料に含む)
受講料
49,500円(税込)/人