以下の類似セミナーへのお申込みをご検討ください。
※都合により延期となりました。新規日程は決まり次第、このページに掲載いたします。
パワエレ機器高周波化の進展に伴う、
各種軟磁性部品に求められる磁気特性とは
ナノ結晶、圧粉磁芯開発、モーター側からの要求まで徹底解説!
セミナープログラム
<10:00〜11:30>
1.アモルファスおよびナノ結晶軟磁性合金のパワーエレクトロニクスへの応用
日立金属(株) 中島 晋 氏
【講座概要】
ますます深刻化する地球温暖化の抑制の観点から電力インフラの主要機器の一つである配電用変圧器の省エネ化が求められている。また、HEV、PHEVおよびEVなどのxEVの急速な普及、更にはSiCやGaNなどを用いたパワー半導体の実用化の進展によるインバータやDC/DCコンバータなどのパワーエレクトロニクス機器の高周波化の進展に伴い、これに使用する各種軟磁性部品の磁気特性の改善も強く求められている。本講座では、これらの問題解決のための有効な手段の一つであるアモルファスおよびナノ結晶軟磁性合金とその応用例について解説する。
【プログラム】
1.各種軟磁性材料とその位置づけ
2.アモルファス軟磁性合金
2.1 アモルファス軟磁性合金の製造方法
2.2 アモルファス軟磁性合金の特性
2.3 鉄損を大幅に低減した新Fe基アモルファス合金
3.ナノ結晶軟磁性合金
3.1 ナノ結晶軟磁性合金の製造方法
3.2 ナノ結晶軟磁性合金の特性
4.配電用変圧器への応用
5.高周波変圧器への応用
6.高周波リアクトルへの応用
7.ノイズ対策部品への応用
【質疑応答・個別質問・名刺交換】
<12:10〜13:40>
2.圧粉磁芯の製造技術と磁気特性への影響因子
JFEスチール(株) 高下 拓也 氏
【講座概要】
積層鋼板に比べて形状の自由度が高く高周波特性に優れる圧粉磁芯について、原料となる鉄粉の粉体特性が圧粉磁芯の磁気特性、特に保磁力に及ぼす影響について紹介する。【プログラム】
1.背景
1.1 JFEスチールの概要
1.2 自動車向け軟磁性材料
2.圧粉磁芯の概要
2.1 JFEにおける鉄粉の製造プロセス
2.2 圧粉磁芯の製造方法と特徴
2.3 圧粉磁芯の課題
3.圧粉磁芯の鉄損
3.1 ヒステリシス損
3.2 渦電流損
3.3 鉄損に及ぼす微細組織の影響
4.粒子形状と保磁力の関係
5.原料粉末粒子径及び微細組織と保磁力の関係
【質疑応答・個別質問・名刺交換】
<13:50〜15:20>
3.軟磁性材料の磁気特性評価
東北大学 遠藤 恭 氏
【講座概要】
本講座では、軟磁性材料に関する種類とそれらの基本的な磁気特性の概説を行う同時に、軟磁性材料のデバイス応用の際にそれらの静磁気特性および高周波磁気特性を理解する必要があり、その計測法に関する概説と、講師らのグループで最近開発中の新規計測法に関する説明を行う。さらに、扁平粉およびアモルファス合金微粒子のデバイス応用を目指した研究開発の実例を紹介する。
【プログラム】
1.はじめに
1.1 軟磁性材料からなる高周波磁気デバイスの応用例
1.2 デバイス構築条件と、デバイスを担う軟磁性材料
2.軟磁性材料
2.1 軟磁性薄膜材料の種類(バルクと粉末を中心に)
2.2 軟磁性材料の磁気特性
2.2.1 磁化過程 他
2.2.2 複素透磁率とMHz帯域での高周波磁気特性
3.高周波磁気計測法の開発
3.1 静磁気特性の計測法(磁化曲線計測)
3.2 MHz帯での磁化曲線測定法
3.3 MHzおよびGHz帯での透磁率の周波数特性計測法
3.4 新規計測法の開発
4.軟磁性材料の合成とデバイス応用展開
4.1 扁平微粒子のデバイス応用
4.2 アモルファス合金微粒子の合成とデバイス応用展開
5.まとめ
【質疑応答・個別質問・名刺交換】
<15:30〜17:00>
4.モータ駆動システムにおける軟磁性材料の要求特性と活用技術
豊田工業大学 藤郫 敬介 氏
【講座概要】
電気自動車などにおけるモータ駆動システムおよびその関連技術に従事している技術者、研究者、特に大学でモータ、パワーエレクトロニクス等の講義を受けていない技術者、研究者、および磁気について大学で講義を受けていない技術者、研究者を対象に、それらの基礎から応用まで、最新の技術、研究状況を講義する。モータ駆動システムの高効率化小型化は、電気自動車の普及に伴い、僅々の課題となるが、これまであまり配慮されていない磁性材料、磁気特性を中心に、講義を行う。
【プログラム】
1.モータ駆動システムと磁性材料
1.1 モータとパワーエレクトロニクスと磁性材料
PartI:総論(パワーエレクトロニクスによる磁性材料への改革要求の背景)
2.モータ駆動システムにおける磁性材料への技術要請
2.1 これまでのモータとこれからのパワーエレクトロニクス励磁モータ
2.2 移動とは
2.3 電気エネルギーとパワーエレクトロニクス技術
2.4 パワーエレクトロニクスにおける高周波化要求と磁性材料
2.5 電気エネルギー応用における磁性材料
2.6 モータ研究の今後
PartII:活用技術(パワーエレクトロニクス励磁と磁性材料の活用)
3.PWMインバータ励磁による磁気特性と計測技術
3.1 インバータ励磁による磁気特性の計測装置
3.2 インバータ励磁によるマイナーループの発生
3.3 インバータ励磁によるキャリヤ周波数特性
3.4 電力用半導体のオン抵抗によるマイナーループの発生
3.5 電力用半導体特性と鉄損
3.6 インバータ励磁現象の計測技術
3.7 磁性材料に要求される磁気特性
4.インバータ励磁時のモータコアの鉄損特性
4.1 埋込み式永久磁石型同期モータ
4.2 測定方法
4.3 解析モデルおよび解析方法
4.4 IPM-SMのコア損評価結果
5.材料特性を活かしたモータ
5.1 方向性電磁鋼板を用いた異方性モータ
5.2 アモルファスモータ
5.3 ナノ結晶モータ
【質疑応答・個別質問・名刺交換】
セミナー講師
1. 日立金属(株) 機能品部材事業本部 パワーエレクトロニクス統括部 エンジニアリングフェロー 中島 晋 氏
2. JFEスチール(株) 鉄粉・磁性材料研究部 副課長 高下 拓也 氏
3. 東北大学 大学院工学研究科 准教授 工学博士 遠藤 恭 氏
4. 豊田工業大学 大学院工学研究科 教授 工学博士 藤郫 敬介 氏
セミナー受講料
1名につき60,000円(消費税抜き・昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税抜)〕
関連セミナー
もっと見る関連教材
もっと見る関連記事
もっと見る-
多重度因子、かたより因子:金属材料基礎講座(その135)
【目次】 1. 多重度因子 回折が例えば(100)で起こる時、同じ面間隔を持つ(010)、(001)などの面も同様に回折を起こしま... -
構造因子 面心立方格子:金属材料基礎講座(その134)
◆ 構造因子 面心立方格子 面心立方格子の構造因子を見てみます。面心立方格子の場合、立方格子の頂点の000と各面の中心1/2,1/2... -
疲労強度とは? 疲労の概要やS-N曲線の見方など基礎的な知識について解説
機械や構造物の破壊事故の約80%は疲労による破壊が原因とされており、疲労破壊による航空機や鉄道車両、自動車、橋梁などの重大な事故も多く発生しています。... -
振動発電デバイスの特徴と原理、各方式の利点・制約、用途を解説
振動発電デバイスには、圧電方式、静電方式、電磁方式、磁歪方式という4つの主要な方式があります。これらの方式は、振動エネルギーを電気エネ...