以下の類似セミナーへのお申込みをご検討ください。
-
2024-06-11
接着の基礎と最新の異種材料接着・接合技術 ~接着剤・表面処理法の選定、強度・耐久性向上・寿命予測法とトラブル対策~ <東京会場セミナー>
[東京・大井町]きゅりあん5階 第1講習室
『入門・初級・中級』と全3回開催される「ガラスの破壊と強度・強化」の第2回目となる初級編!
今回の講座では、ガラス破壊の理解を深めることを重点としています。
特に、「破壊が発生した場合のアプローチ方法」や「化学強化ガラスと熱強化ガラスの違い」などを中心に解説いたします。
セミナー趣旨
ガラスの破壊においては、負荷の供与から破壊に至るまでに幾つかの因子が存在します。その因子を時系列的に考えることにより、ガラス破壊に対する理解が深まります。また、その時系列因子を遡ることにより、ガラス破壊の原因を探ることが容易になります。
化学強化ガラスと熱強化ガラスでは、その製造法や問題点も異なります。化学強化ガラスはそのガラス組成を選択することにより、圧縮応力の値を大きくすることができますが、その厚さは大きくないために加傷性に注意を払う必要があります。逆に、熱強化ガラスでは引張応力も大きくなるので、破壊したときに断片化現象が発生し、その安全性が高まる傾向にあります。両者の特性を活かすためにはその強化メカニズムや破壊現象の把握が有効となります。
熱強化ガラスでは、形状や板厚、内応力や分岐の有無等によりその破壊現象は大きく異なりますが、熱強化ガラスのクラック伝播は約1500 m/sの高速度現象であり、その観察は容易ではありません。高速度カメラと光弾性法を組み合わせることにより、高速で伝播するクラックと応力場の変化を同時観察できるようになりました。部分強化ガラスでは、2つのクラックが連結する現象が観察され、この現象を説明するために、高速伝播するクラックの前方に発生する応力σCRを導入しました。この応力σCRを利用することにより、一部の不明であった高速のクラック伝播現象を説明できるようになりました。この応力σCRと今後の展開について、簡単に述べます。
さらに、研究開発中の新たな強度測定法である反力法とQuasi-static試験法についても簡単にお話します。この方法でガラス強度を測定することにより、従来は知られていなかったガラスの強度特性に関する知見を得ることができています。
これらの知見を得ることにより、ガラスの破壊挙動の理解が深まることに寄与できることを期待しています。
受講対象・レベル
若手技術者および若手研究者(初心者~初級レベル)
習得できる知識
①ガラスおよび脆性破壊の基礎知識
②強化ガラスの特徴とその強化メカニズム
③高速伝播するクラックの観察手法
④新たな強度測定法
⑤クラックの分岐に関する知見
⑥破壊が発生した場合のアプローチ方法
セミナープログラム
1.入門編の概要
2.ガラス破壊における時系列因子
2-1.ガラス破壊の概要
2-2.負荷の供与
2-3.応力の発生と伝達
2-4.初期クラックの生成(破壊始点の形成)
2-5.クラック進展(分岐)
2-6.ガラス破壊
3.強化ガラスと強化方法
3-1.熱強化ガラスと化学強化ガラス
3-2.熱強化ガラスの強化メカニズム
3-3.熱強化ガラスの製造と問題点
3-4.化学強化ガラスの強化メカニズム
3-5.化学強化ガラスの製造と問題点
4.熱強化ガラスにおけるクラック伝播と分岐
4-1.Cranz-Schardin型高速度カメラによる観察
4-2.光弾性法による観察
4-3.光弾性法による部分強化ガラスの観察
4-4.二股分岐と枝分かれ分岐
4-5.分岐の考え方
4-6.クラックの連結現象と応力σCR
4-7.応力σCRの展開
5.新たな強度測定方法
5-1.反力試験法
5-2.Quasi-static試験法
【質疑応答】
ガラス,破壊,強度,強化,測定,セミナー
セミナー講師
GMS研究所 代表 博士(工学) 荒谷 眞一 氏
元・セントラル硝子(株)、元・帝京大学
日本学術振興会 先端強度材料 第129委員会委員(2012/4~)
ISO規格作成委員(1994/3~2002/5) TC160 SC2 WG7(security) Japanese Delegate
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
■ セミナー主催者からの会員登録をしていただいた場合、1名で申込の場合49,500円、
2名同時申込の場合計55,000円(2人目無料:1名あたり27,500円)で受講できます。
(セミナーのお申し込みと同時に会員登録をさせていただきますので、
今回の受講料から会員価格を適用いたします。)
※ 会員登録とは
ご登録いただきますと、セミナーや書籍などの商品をご案内させていただきます。
すべて無料で年会費・更新料・登録費は一切かかりません。
メールまたは郵送でのご案内となります。
郵送での案内をご希望の方は、備考欄に【郵送案内希望】とご記入ください。
受講について
Zoomを使ったWEB配信セミナー受講の手順
- Zoomを使用されたことがない方は、こちらからミーティング用Zoomクライアントをダウンロードしてください。ダウンロードできない方はブラウザ版でも受講可能です。
- セミナー前日までに必ず動作確認をお願いします。
- 開催日直前にWEBセミナーへの招待メールをお送りいたします。当日のセミナー開始10分前までに招待メールに記載されている視聴用URLよりWEB配信セミナーにご参加ください。
- セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
ご自宅への送付を希望の方はコメント欄にご住所などをご記入ください。
開催まで4営業日~前日にお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますことご了承下さい。 - 無断転載、二次利用や講義の録音、録画などの行為を固く禁じます。
前に見たセミナー
関連セミナー
もっと見る関連教材
もっと見る関連記事
もっと見る-
化学成分の分析:金属材料基礎講座(その141) 元素の成分分析とは
◆ 化学成分の分析 化学成分の分析では主に試料中の元素(炭素、鉄など)の成分(含有量、不純物量など)を分析します。化学成分の分析には... -
ICDD、ハナワルト法:金属材料基礎講座(その140)
【目次】 1. ICDD(国際回折データセンター) XRDの物質同定のためには基準となる材料の回折データが必要です。X線回折図形の... -
-