★ガラスの破壊メカニズムや機械特性評価・解析方法から
化学強化ガラスのトレンドまで速習!
※本セミナーはZoomを使ったLIVE配信セミナーです。アーカイブ配信はございません。
セミナー趣旨
【第1部】
ガラスは工業的に広く利用されている無機材料で、単体のガラス板としてだけでなく、基板やカバー材、コーティング材などのように主要な材料の搬送や保護のためなどその目的は多岐にわたる。形状自由度が高く、剛性や化学的耐久性も良く、他の材料に比べても安価なガラスは魅力的な材料だが、いずれの用途においても商品を作るにあたり強度を中心としたガラスの基礎特性をよく理解して取り扱うことが重要である。
本講座ではガラスを利用する際に破壊が起こらないようにするために理解しておく必要のある基礎知識や、ガラスの強度を高めるための手法の例を紹介する。また、安全な利用に向けて行うべき強度特性の評価方法を説明する。
【第2部】
ガラスは透明性、耐久性等から優れた材料だが、脆くて割れ易いのが欠点である。この欠点を補いガラスを強い材料に変える手段が強化であり、これを化学的な方法で行なうのが化学強化で薄い板厚あるいは複雑な形状のものでも強化が可能なことが特徴である。
ガラスの化学強化は1980年代にはほぼ確立した比較的古い技術であるが、最近応用範囲が拡大しそれに合せてさらに割れにくくするためのガラスの組成や強化技術の改良が続けられている。化学強化ガラスを製造、あるいは使用する上でその基礎的知識は非常に重要であり、それに基づきどのような点に注意すれば良いかを概説する。
習得できる知識
【第1部】
・ガラスを扱う上で重要となる機械的特性の基礎
・機械的特性の評価方法
【第2部】
・ガラスの化学強化の基礎
・ガラスの構造の化学強化への影響
・この分野での最近の情報
セミナープログラム
第1部 ガラスの機械的特性と評価
1.ガラスの基礎知識
1-1.ガラスの種類と特徴
1-2.ガラス転移温度と粘性、熱膨張挙動
1-3.ガラスの仮想温度とは何か、懸念される影響
2.機械特性と破壊
2-1.ガラスの強度の決定要因
2-2.高強度ガラスとは何か?
2-3.いろいろな強化方法と特徴
3.機械特性の評価方法と解析
3-1.ガラスの機械特性
3-2.非破壊測定による機械特性評価
3-3.破壊測定による機械特性評価
3-4.破壊したガラスからの割れ解析
4. まとめ
第2部 ガラスの化学強化 ~基礎を中心に~
1.序論:ガラスの基礎と強化の歴史
2.ガラスの強度と強化の方法
2-1.ガラスの強度とその強化方法
2-2.強化の原理:化学強化と物理強化(風冷強化)の違い
2-3.化学強化の方法の種類
2-4.化学強化ガラス表面の応力の評価方法
3.低温型化学強化
3-1.強化の拡散からの考察
3-2.表面応力の発生と緩和
3-3.強化の方法
3-4.溶融塩法における塩の汚染の影響
4.強化へのガラス組成の影響
4-1.化学強化で高い強度が得られる条件
4-2.ガラス組成と強度の関係
4-3.化学強化に適した組成とは
4-4.実用ガラスの強化で得られる強度
5.化学強化ガラスの性能
5-1.化学強化ガラスと物理強化ガラスの比較
5-2.強化条件と強度の関係
5-3.表面の傷と強度の関係
5-4.熱処理による強度の低下
6.化学強化ガラスにおける最近のトピックス
7.まとめ
スケジュール:
13:00-14:30 第1部
14:30-14:45 休憩
14:45-16:30 第2部
※講義の進行状況により多少前後いたします。
キーワード:
ガラス,機械特性,破壊,応力,割れ,傷,解析,評価,化学強化,強度
セミナー講師
●第1部●
東北大学 工学研究科 応用物理学専攻 教授 博士(科学) 小野 円佳 氏
<ご専門>
光物性物理学・ガラスの機械的物性や熱物性
<学協会>
応用物理学会(フォトニクス分科会)・セラミクス協会(米国・日本)・Optica
<ご略歴>
1999年3月 東京大学工学部物理工学科 学士
2001年3月 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻修士
2004年3月 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻博士
2004年4月-2023年3月 AGC株式会社(旧AGC旭硝子株式会社)研究員
2019年4月-2023年3月 北海道大学 電子科学研究所 准教授 (クロスアポイントメント)
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●第2部●
元日本板硝子(株) 長嶋 廉仁 氏
<ご専門>
無機化ガラス特にガラスの組成と物性の関係、ガラスの溶融
<学協会>
日本セラミックス協会
<ご略歴>
1981.4 日本板硝子(株)入社
1981.4~1986.6 研究所研究開発G 研究員
1986.7~1994.6 研究所研究開発G 主任研究員
1992.10~1993.9 UCLA客員研究員
1994.7~1999.9 研究所研究開発G 主席研究員補
1999.10~2003.11 研究所研究開発G 主席研究員
2003.12~2011.12 研究所研究開発G 特別研究員
2012.1~2017.3 研究開発部日本統括部 特別研究員
2017.3 日本板硝子(株)定年退職、雇用延長
2021.3 日本板硝子(株)雇用延長終了
2021.3~ コンサルタント
セミナー受講料
49,500円(税込、資料付)
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2名同時申込の場合計49,500円(2人目無料:1名あたり24,750円)で受講できます。
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