炭素繊維・CFRPの構造・物性とその評価・向上技術

~ 基本的な考え方と設計の指針 ~

炭素繊維及びその配向がCFRPの強度に及ぼす影響や、
炭素繊維の表面処理・界面強度の評価及び制御法等・・・


★ 炭素繊維及びCFRPの研究開発・利用の際に知っておきたい、必要不可欠な内容です。


講師


東京工業大学 物質理工学院 准教授 工学博士 塩谷 正俊 先生


受講料


1名41,040円(税込(消費税8%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき30,240円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナーポイント


 炭素繊維の工業的生産が開始されてから半世紀が経過した現在,その利用範囲は民間航空機の機体にまで拡大し,自動車やエネルギー分野へと今後更に拡大しつつあります。このような背景の下,生産性の向上,低コスト化,効率的なリサイクル技術の確立などを目指して現在も活発に研究・開発がなされています。その研究開発及び利用に際しては,炭素繊維及びその複合材料の基本的な構造・物性・特徴等を理解し,適切に評価することが必要不可欠です。
 本セミナーでは,炭素繊維及び炭素繊維複合材料(CFRP)の構造・物性・製造・評価について,基本的な考え方を中心に解説します。

○ 受講対象:
 ・高強度繊維や複合材料の研究,開発,評価,解析等に携わっている技術者・学生の方々
 ・これからCFRPを利用することを検討している方々
 ・高強度材料に関心のある方々
 など

○ 受講後、習得できること:
 ・なぜ一旦,繊維を作ってからそれを樹脂で固めると言った手間のかかる方法で複合材料を
  つくるか,そのメリットがわかる。
 ・炭素繊維及びその複合材料の構造及び物性の特徴並びに高性能化のための指針がわかる。
 ・炭素繊維及びその複合材料の力学特性の評価方法及び解析方法がわかる。
 など


セミナー内容


1. CFRPの成形・高性能化のために必要となる高分子のイントロダクション
 1)熱可塑性高分子・熱硬化性高分子
 2)高分子鎖の大きさ・絡み合い
 3)高分子鎖の運動
 4)高分子鎖の自由体積
 5)ガラス転移・結晶化・冷結晶化
 6)高分子の様々な結晶形態
 7)代表的な高分子の熱特性

2.繊維強化複合材料のメリット
 1)炭素繊維及びその複合材料に関する最近のプロジェクトの簡単な紹介
 2)紡糸過程における構造形成
 3)強度の寸法効果
 4)繊維化による成形性の向上
 5)繊維強化複合材料特有の等方性材料にはない変形挙動
 6)天然の繊維強化複合材料
 7)高強度高分子繊維

3.炭素繊維の製造と構造
 1)炭素繊維の歴史
 2)炭素繊維の製造過程及び構造変化
 3)炭素繊維の出発物質として必要な要件

4.炭素繊維の力学特性
 1)繊維構造と強度及び弾性率の関係
 2)引張応力による弾性率の変化
 3)炭素繊維の線膨張係数・導電率

5.繊維配向がCFRPの力学特性に与える影響
 1)応力及びひずみ
 2)複合則
 3)Halpin-Tsaiの式
 4)繊維配向がCFRPの弾性率に与える影響(積層理論)
 5)繊維配向及び界面強度がCFRPの強度に与える影響(破壊のクライテリオン)
 6)様々な強化形態・繊維配向様式
    (短繊維強化,一方向強化,積層板,織物強化,より糸構造,フェルト強化)

6.界面強度及びマトリックス樹脂特性の制御によるCFRPの力学特性の向上技術
 1)炭素繊維の表面処理
 2)マトリックス樹脂(母材)のクラック敏感性と界面強度の最適化
 3)マトリックス樹脂特性及び界面特性が1方向強化複合材料の引張及び圧縮強度に与える影響
 4)繊維構造,単繊維軸方向圧縮強度及び1方向強化複合材料の圧縮強度の関係

7. CFRPの力学特性及び界面強度の評価
 1)強度と破壊靭性の違い
 2)CFRPの引張,圧縮及び曲げ特性を評価する各種試験方法
 3)CFRPの破壊靭性を評価する各種試験方法
 4)CFRPのせん断強度を評価する各種試験方法(直接せん断法,Iosipescu法など)
 5)CFRPの界面せん断強度を評価する各種試験方法
 6)フラグメンテーション試験による繊維強度とCFRPの界面強度の同時評価
 7)ラマン散乱,複屈折を用いるCFRPの界面特性の評価方法

8.炭素繊維の強度の解析方法
 1)ワイブル分布に基づく繊維強度の解析
 2)グリフィスの式に基づく繊維強度の解析
 3)到達可能強度の解析
 4)液体中における繊維強度の低下を利用した欠陥の解析

 <質疑応答>