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流体(液体・気体など)の混合プロセスでお困りの方は少なくないと思います。混合現象の本質を捉えるために、ミキシング技術の基礎からしっかり解説していきます!
講師
大阪大学 名誉教授 井上 義朗 氏 ○ 専門分野: 輸送現象論,流体混合論 ○ 所属学会 化学工学会 ○ 受賞歴: 化学工学会賞論文賞.化学工学論文集優秀論文賞(和文誌8回,英文誌1回)
受講料
R&D会員登録していただいた場合、通常1名様申込で49,980円(税込)から ★1名で申込の場合、47,250円(税込)へ割引になります。 ★2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,980円(2人目無料)です。
(まだR&D会員未登録の方は、申込みフォームの通信欄に「会員登録情報希望」と記入してください。詳しい情報を送付します。ご登録いただくと、今回から会員受講料が適用可能です。)
受講対象・レベル
既にある程度流体混合(ミキシング)操作に携わってきたが,ミキシング現象の本質が十分に捉えきれず,日々悩んでいる技術者,研究者.ミキシング論の前提となる基礎理論の本質を知りたい人.
趣旨
流体混合はありふれた日常的現象であると同時に,古くから行われてきた化学プロセスの要素技術の一つである.通常は「撹拌・混合」とひとまとめに論じられることが多いが,本講義では「流体混合」の話題だけに特化する.ミキシングは身近な現象であるがゆえに,かえって誤った先入観に捉われやすく,そのために長く新しい混合技術の発展が阻害されてきた面がある.
本セミナーでは,流体混合現象の本質を従来のミキシング論とは異なる観点から見直すと同時に,これからのミキシング技術のありかたを見据えた入門的解説を行う.
プログラム
1.はじめに
1.1 ミキシングは何故わかりにくい?
1.2 古き良き工学としてのミキシング論とその問題点
1.3 本講義におけるミキシング現象の捉え方
2.混合パターンの動きに対する新しい見方
2.1 混合パターンの変化速度と流体移動速度との違い
2.2 流体速度分布だけで決まる潜在的混合パターンの存在
2.3 新しい混合パターン変化速度の定義
2.4 流脈線は混合パターンの輪郭線を近似する
2.5 潜在的混合パターンを顕在化する方法
2.6 潜在的混合パターンの物理的意味とその使用上の注意
3.流体混合とカオス
3.1 力学系カオスとは何か?
3.2 ポアンカレ写像 ― 見ないことで本質が観える ―
3.3 馬蹄形写像(パイこね変換)の反復はカオスを生む
3.4 閉鎖系混合場を支配する淀み点近傍の微小な流速変動
3.5 流体力学から情報流体力学へ ― 新しい混合パターン動力学の可能性 ―
4.流体混合と黄金周期比条件
4.1 ミキシング現象における黄金周期比条件の有効性
流れ場の平均循環周期と摂動周期の比が流体混合に及ぼす効果
4.2 黄金周期比条件はなぜ良混合を生むのか
4.3 ミキシング技術における「荒ごと」と「和ごと」
4.4 流体の交換速度が化学反応周期に及ぼす影響
5.これからのミキシング技術の方向性と残された課題
5.1 流体をこねるイメージからの脱却
5.2 ミキシングを捉える視点の転換 ― 座標空間から時空相空間へ ―
5.3 パター流体と実在流体が示す2つの動きの融合
― 潜在的混合パターンと実混合パターンの相補的関係 ―
5.4 ミキシングの可視化実験において見ているものは何か?
5.5 その他の残された課題
【質疑応答・名刺交換】
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