造粒プロセスの適正操作とトラブル対策

バインダーの性質・選定と活用のコツ
粉砕、ふるい分け、乾燥工程構築やスケールアップの考え方


★ くっつく、詰まる、飛び散る、洩れる等への具体的対策法とは
★ 造粒体験付き !


講師


【第1部】 秋山錠剤(株) 品質保証部 製剤開発課 顧問 阪本 光男 氏

【第2部】 日本曹達(株) 二本木工場 生産技術研究所 主幹研究員 中本 憲史 氏

【第3部】 吉原伊知郎技術士事務所 所長 技術士(機械部門) 吉原 伊知郎 氏


受講料


1名につき55,000円(消費税抜き/昼食・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき50,000円〕


プログラム


【10:00~12:00】
【第1部】 造粒プロセスの構築と操作におけるトラブル
秋山錠剤(株) 阪本 光男 氏 


 造粒は流動性の改善、飛散性の低減、溶解性の向上、保存性の向上・吸湿性の改善、商品付加価値の向上等の目的で行なわれる。 そして、造粒操作によって、微粉の発生を抑えて流動性を高める。また、遠心力によって見かけ密度の大きい、顆粒強度の高い造粒物をつくることが出来る。
 本講演では、はじめに各種造粒法と造粒物の特性について解説する。そして、攪拌造粒、流動層造粒、押出し造粒、乾式造粒等に関して、造粒メカニズムとトラブル対策(缶体壁面への粉体の付着など)、それぞれの造粒法における事例も含めて説明する。また、造粒におけるスケールアップの問題点と効率的な進め方について話す。 さらに、造粒の前後の工程での粉砕、ふるい分け、混合および乾燥、整粒にも触れる。また、混合に関しては、均一性の促進と偏析の防止対策に関して解説する。

【講座内容】
1.各種造粒法の比較と原料物性の改質
 1.1 造粒の目的
 1.2 造粒の定義と造粒の方法
 1.3 原料物性に適した造粒方法
 1.4 各種造粒法と造粒物の特性(みかけ密度、平均粒子径、顆粒強度、形状)
 1.5 各種造粒法の比較(転動造粒法、押出し造粒法、撹拌造粒法、凍結乾燥・解砕法など)
 1.6 原料物性の改質(難溶性薬物、油状性原料、凝集性薬物、潮解性薬物等の改質)

2.粉砕工程
 2.1 造粒における粉砕の目的および粉砕工程のポイントとトラブル対策

3.ふるい分け工程
 3.1 ふるい分けにおける粒子の挙動とふるい分け装置の選定

4.混合工程
 4.1 混合・偏析のメカニズムと混合の均一性を促進する因子および偏析の防止対策

5.造粒工程
 5.1 PL値(可塑限界)とその簡易測定法および各種造粒法の適切な結合液添加量
 5.2 攪拌造粒のメカニズムと造粒事例(結合剤溶液の添加量、添加時間、
  主羽根・解砕羽根の回転数の影響)およびトラブル対策(顆粒の重質化を抑えるなど)
 5.3 流動層造粒のメカニズムと造粒事例
  (層内材料水分、噴霧液速度、噴霧空気圧、熱風温度、ノズルの高さ、噴霧液量の影響)
  およびトラブル対策(粒度分布のブロード化を抑制するなど)
 5.4 複合型造粒装置(攪拌転動流動造粒)の概要および撹拌、転動、流動層および
  複合型造粒における単位操作(混合、造粒、乾燥など)の可否と造粒物の特性に関する比較
 5.5 押出し造粒における添加水の影響(製品収率と添加水の関係など)
  およびトラブル対策(エキス類、ショ糖、ブドウ糖などの熱軟化性を多量に含む場合)
 5.6 乾式造粒の概要と微粉の発生を抑えた乾式造粒装置(整粒部の構造など)

6.乾燥工程
 6.1 乾燥速度曲線の概要と乾燥機の選定および乾燥工程でのトラブル対策(乾燥むら防止など)

7.整粒工程
 7.1 微粉の発生を抑えた整粒機の選定

8.スケールアップ
 8.1 造粒のスケールアップでの問題点と効率的な進め方
 8.2 連続撹拌造粒における造粒終点
  (連続で3バッチ造粒した場合の問題点と造粒終点の制御方法)
 8.3 攪拌造粒
  (最適添加水分量と周速、加速度などをラボ機に揃えたスケールアップの進め方など)
 8.4 流動層造粒(局所濡れへの対応と含量均一性の確保および噴霧速度、噴霧液滴径などを
  ラボ機に揃えたスケールアップの進め方など)

【質疑応答】 



【12:45~14:15】
【第2部】造粒バインダーの性質・選定と活用ポイント
日本曹達(株) 中本 憲史 氏 


 造粒の方法と造粒物の評価方法について触れ、1つのバインダーを例にとり、物性の異なるバインダーを用いた造粒ついて、実施例を交えて選定ポイントや効果について解説する。

【講座内容】
1.バインダーの役割と種類

2.造粒方法
 2.1 造粒の方法
 2.2 湿式造粒
 2.3 高速攪拌造粒
 2.4 流動層造粒
 2.5 混練二軸造粒
 2.6 乾式造粒
 2.7 その他の造粒

3.効果の検証方法(物性評価)
 3.1 粒度分布
 3.2 嵩密度
 3.3 打錠性能と錠剤物性
 3.4 その他の物性評価方法

4.バインダーの選定と使用例
 4.1 高速撹拌造粒法におけるバインダーの添加方法と物性の影響
 4.2 流動層造粒法におけるバインダーの物性の影響
 4.3 乾式造粒の適用例

5.バインダーの応用例

【質疑応答】 



【14:35~17:00】
【第3部】見て学ぶ!卓上透明機器での造粒体験
  ~ 実際の粉の挙動を透明小型モデルで造粒体験し理論と実際のはざまを埋める ~

吉原伊知郎技術士事務所 吉原 伊知郎 氏 


 造粒操作に「必要な単操作」は、前処理としての、「粉砕・混合、供給」であり、粒を造った後は、「乾燥、整粒」が後処理として必要である。それらの単位操作を、粉体処理技術として俯瞰しながら、トラブルを予防し、効率的な造粒操作をするための実務を体験してみる。透明小型スケルトンモデルを駆使して、装置内部の粉体挙動を観察し、自分たちでバインダーを噴霧し、実際に造粒をしてみる。その投入方法の「しかた」でどのように造粒過程が異なるかを体験し、運転パラメーターの優先順位を理解する。

【講座内容】
1.造粒操作の基礎
 1.1 造粒の目的により、選ばれる造粒方法
 1.2 造粒に必要な前処理と、それぞれの問題点
 1.3 供給、粉砕、混合(混錬)
 1.4 混合後に、偏析防止のために造粒
 1.5 透明スケルトンモデルの運転
  ① スクリューフィーダー以下本項目はスケルトンモデル(sk。)による。
  ② 振動フィーダー
  ③ 2次元貯槽槽からの排出
  ④ 容器回転型粉砕機の偏析現象

2.造粒の実際
 2.1 造粒原理の分類
 2.2 各造粒原理を利用した造粒機:生成粒子の特長
 2.3 溶けやすい粒を造るには? 強い粒を造るには?
 2.4 小さな粒子を作るには? 大きな粒子を作るには?
 2.5 均一な粒子径の造粒を行うには?
 2.6 スケルトンモデルの運転
  ① V型混合器の現象:sk。
  ② 高速攪拌混合器の実際:sk。
  ③ 流動層の粒子循環現象:sk。
  ④ 流動層造粒機の原理:sk。

3.装置内現象の体験
 3.1 転動造粒の体験:sk。
 3.2 攪拌造粒の体験:sk。
 3.3 押し出し造粒の体験:sk。
 3.4 連続流動層の粒子挙動:sk。
 3.5 限界を超えたバインダ投入時の現象:sk。

4.まとめ
 4.1 粉体プロセスの「トラブル分類」と造粒による防止
 4.2 体験と、トラブル予測の活用

【質疑応答】


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キーワード

生産工学   化学反応・プロセス   応用物理一般

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