造粒技術の基礎・装置から前後処理などの実践ノウハウ、スケールアップ参考例まで~小型透明デモ機実験を通じて、粉体・粒子の挙動を体感的に理解する~

〇実務経験豊富な講師が、理論/現場での実際の両面から解説。
〇造粒技術の基礎・様々な装置から、機能性粒子を造るためのバインダー利用や前後処理、事例を交えたスケールアップのポイントおよびトラブル要因と対策まで。
〇各装置を小型透明化したデモ機による実演も随所に登場。挙動を「実際に観る・触る・操作する」ことで実践的なノウハウ・コツを獲得できます。

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    セミナー趣旨

      造粒技術は、機能性材料を造り出す基本的な「粉体処理技術」である。しかしながら、“連続体”である「気体」「液体」とは異なる物性を持つ「粉体」(“離散体”と称する)を扱う分野であるために、極めて特殊な範囲の経験と知識が必要である。
      ビッグデータやIoTをうまく利用するにも、その基本的処理技術を把握しておかなければ、AIの記述を正しく判断・利用することができない。本講座は、講師の経験と分析から得られた粉体処理技術の基本から「造粒に関わる分野」を解説し、小型透明モデルの実演から、参加者に体験的な学習を行う。その結果を分析し、それぞれの現場で「利用/応用可能な理解」を与えることを目的としている。

    受講対象・レベル

    ・粉体/粒体材料の研究開発を始めたばかりの方から、ある程度の研究経験を経た方
    ・業務へ活かすため、粉体/粒体処理技術の知見を得たいと考えている方
    ・新材料の開発に取り組んでいるが、粉体取り扱いに関する課題があり困っている方
    ・造粒の原理選定による、企画した目的機能を与える「処理方法/処理装置」を知りたい方
    ・本テーマに興味のある方なら、どなたでも受講可能です

    必要な予備知識

    ・物理・化学の基礎知識
    ・工業専門高校卒業レベルの化学/工学の知識

    習得できる知識

    ・造粒技術の基本、どの様に粒が造られるかの基本原理
    ・機能性粒子を得る造粒を行うための「前処置と後処理」
    ・造粒原理の分類と、求める機能を与えるために最も適した造粒原理の把握
    ・流れ易い粒、環境によって分解し内容物を放出する粒子、触媒機能を持つ粒子など
    ・粉体/粒体であるがための「プロセルトラブル」の原理と分類、対応手法
    ・トラブル解決のための、コスト低減にかかる手法、実例
    など

    セミナープログラム

    1.造粒技術を俯瞰する(粉体取り扱い技術の全体から位置づける)
     1)様々な技術分野で用いられている単位操作は、他の業界でも参考になる
     2)「流動性の良い粒子」を作るには、どんな造粒原理が向いているか
     3)「硬く強い粒子」を生成するには、どんな造粒原理が向いているか
     4)「液中崩壊製の良い粒子」はどの造粒原理
     5)「フレーバー」を残したい場合は?コストの低い造粒方法は
     6)「多孔性粒子」で気体が外面とつながっている粒子の造粒手法は
    2.造粒操作の粒子内的現象(攪拌造粒を例に)
     1)液体バインダー投入で始まる液架橋現象
     2)小さな粒子が取り込まれ、大きな粒子が整粒される
     3)重力/遠心力による「転がり運動」により真球性が向上する
     4)原料の「ローピングモーション」により、しまった重質の粒子になる
     5)表面に液体バインダーを存在させると「コーシング造粒」が発現する
     6)表面改質/複合粒子の創成のメカニズムと複合化原理
    3.各造粒装置の構造とバリエーション
     1)小型透明粉体挙動モデルにて実演、実際に粉を粒にする
      (混合造粒機、転動造粒機、流動層造粒機、球形化/表面改質装置)
     2)各造粒機の運転パラメーター(噴霧造粒機のクールモデル)
     3)物性の異なる粒子を用いた造粒
     4)偏析を防止し、混合状態を固定化する造粒
    4.バインダーの利用とその目的
     1)医薬品で使われるバインダー
     2)食品業界で使われるバインダー
     3)化学品、金属粒子に使われるバインダー
     4)様々なバインダーと造粒方法、造粒手法でできる粒・粒子の特徴
    5.前処理と後処理
     1)粉砕は前処理として素材の粒径を同一とする手法
     2)乾燥は、液体バインダーを投入して造粒した場合の必須後工程
     3)乾燥現象を伴う造粒手法は、混相流体取り扱いの基本
     4)溶融造粒は真球性粒子を造る、最適な手法(3Dプリンター積層粒子等)
     5)熱を加える、熱を取り去る技術を併用して「粒子の品質」を高める
    6.スケールアップの例
     1)粉体を扱う装置のスケールアップは「現象を理解してその要素を分ける」
     2)装置サイズを大きくするのでは無く、現象の規模を大きくする事
     3)熱量依存か、物質移動依存か、優先順位の大きい要因は何か
     4)各装置固有の操作パラメーターと、その効果が大きい理由
    7.粉・粒を扱うプロセスのトラブル要因
     1)粉は魔物と言われる所以
     2)操作中に物性が著しく変化する粉体プロセスは何か
     3)トラブル対策の基本、複雑な現象はシンプルに分解する
     4)偏析現象を体感する
    8.一般的な粉体取り扱い/造粒操作時のトラブルとその回避方法
     1)コスト・パフォーマンスの優れたトラブル対策
     2)トラブルの優先順位付け
     3)解決策を仕込んでおくが、使わなくても良い場合はそのままで良い
     4)同じ化学式、同じ平均粒径、同じ水分値でも油断はできない
    9.最近の造粒業界における「造粒操作の連続化」要求事項、そのセンサーとシステムの考え方
     ・アウトプットできない知識は、本当に理解した知識ではない、といわれる理由を解説
     ・セミナーでは、参加されたメンバーが、理解されたかどうかの確認をしながら進める
    <質疑応答・個別相談・講師との名刺交換>


    *途中、お昼休みや小休憩を挟みます。

    セミナー講師

     吉原伊知郎技術士事務所 所長  吉原 伊知郎 氏
     ※奈良機械製作所 取締役/日本粉体工業技術協会 会友/造粒分科会 幹事会技術アドバイザー(代表幹事)
     技術士(機械部門)

    ■ご略歴
    1976年東京農工大学工学部 化学工学科卒業
    同年株式会社奈良機械製作所 入社
    乾燥、粉砕、造粒、表面改質のプロセス開発に関わる
    計画設計部長、海外営業部長を経て
    1994~2001年奈良機械製作所ヨーロッパ支社支店長 ドイツ駐在
    2001年より本社勤務。日本粉体工業技術協会、造粒分科会代表幹事
    取締役部長、取締ヨーロッパ支店長を経て2014年フェロー就任
    2015年1月より吉原伊知郎技術士事務所開設
    技術士(機械部門)、東京農工大学技術士会会長
    趣味:機械模型製作、山登り、ジョギング
    ■本テーマ関連学協会でのご活動
    ・日本粉体工業技術協会 造粒分科会にて、技術討論会主催、2001年4月より2015年3月まで代表幹事。
       現在 幹事会技術アドバイザー。
    ・専門誌解説(化学装置誌等)粉体工業展ルポ、初心者のための粉体トラブル講座等
    ・日本技術士会 技術士協同組合 リスクマネージメント研究会所属。
    ■関連解説書籍
    「よくわかる粉体・粒体ができるまで 機能を持った粒をつくる造粒技術」(日刊工業新聞社・2022年1月)

    セミナー受講料

    1名52,800円(税込(消費税10%)、資料付)
    *1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円
    学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。

    受講について

    • 感染拡大防止対策にご協力下さい。
    • セミナー会場での現金支払いを休止しております。
    • 新型コロナウイルスの感染防止の一環として当面の間、昼食の提供サービスは中止させて頂きます。
    • 配布資料は、当日セミナー会場でのお渡しとなります。
    • 希望者は講師との名刺交換が可能です。
    • 録音・録画行為は固くお断り致します。
    • 講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
    • 講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
      場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。(*PC実習講座を除きます。)

     

    受講料

    52,800円(税込)/人

    ※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

    開催日時


    10:30

    受講料

    52,800円(税込)/人

    ※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

    ※銀行振込、コンビニ払い

    開催場所

    東京都

    MAP

    【品川区】きゅりあん

    【JR・東急・りんかい線】大井町駅

    主催者

    キーワード

    化学反応・プロセス   生産工学

    ※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

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