マテリアルインフォマティクスを実務に導入するにあたり、
多変量解析やタグチメソッドの概略を“分かりやすく”解説

セミナー趣旨

 産業革命以降の技術開発を支えたのは科学であることを否定する人はいない。ただし、科学の方法が登場する以前から技術開発は行われており、それゆえ論理学をベースにしたパラダイムでその開発スピードが加速された、と科学の役割を捉えることができる。このパラダイムについては、名探偵ホームズが愛読された時代が示すようにすぐに一般にも受け入れられ現代は科学全盛の時代である。一方40年前に登場した刑事コロンボでは事件解決にホームズとは異なるパラダイムが存在することを示しただけでなく、物語の最初に犯人と事件の情報を視聴者にすべて示すという手法で、ホームズとは異なる事件解決のプロセスを楽しませてくれた。
 実は、マテリアルズインフォマティクスは、この刑事コロンボの登場と同様に捉えると理解しやすい。すなわちホームズはベーカー街221Bで仮説を設定して事件に臨むスタイルを特徴としたが、コロンボは泥臭く情報を集めて事件を解決した。マテリアルズインフォマティクスによる材料設計では材料データベース(情報)が問題解決の最初に位置し、その後のデータ処理に雀の巣のような頭(コロンボは癖毛)ではなくコンピュータを用いるのだ。その用い方も従来の仮説を検証するといったパラダイムと異なり、シミュレーションで機能を確認するというパラダイムとなっている。
 本セミナーでは、マテリアルインフォマティクスを実務に導入するにあたり、簡便に利用できる多変量解析やタグチメソッドの概略を「わかりやすく」説明するとともに、それらを用いて材料設計を行ってきた演者の事例を中心にマテリアルズインフォマティクスにより開発効率が加速される実感を伝授する。無機材料から有機材料まで実用化した経験から幾つかの事例を選び、材料技術者以外の方にも参考になるセミナーを目指す。

受講対象・レベル

 新入社員から中堅社員までを対象に解説するが、開発担当の管理者が受講しても面白い内容で構成している。

習得できる知識

 20世紀末から今日までの材料技術の視点でとらえた情報通信分野の動向と高分子材料に関わる電磁気分野の知識が得られる内容である。

セミナープログラム

 ※ 適宜休憩が入ります。
1.マテリアル・インフォマティクス(MI)概略
(1)科学と技術
(2)問題解決におけるパラダイムの重要性
(3)計算機の進歩と科学
(4)高分子材料とMI
2.多変量解析概略
(1)多変量解析とは
(2)重回帰分析
(3)主成分分析
3.タグチメソッド(TM)概説
(1)基本機能とSN比
(2)誤差因子と制御因子
(3)実験手順
4.MIによる材料開発事例
(1)電気粘性流体における科学と技術のジレンマ
(2)重回帰分析の高分子難燃化技術への応用
(3)TMによるPC/ABS(5VB)開発
(4)データ駆動による難燃性環境対応樹脂開発
(5)MI手法によりたった1週間で高純度SiC開発
(6)シミュレーション事例

セミナー講師

倉地 育夫 氏 ㈱ケンシュー 代表取締役 工学博士
【講師経歴】
 1997年3月 名古屋大学 工学部 合成化学科 卒業
 1979年3月 同大学院 工学研究科 応用化学専攻 博士課程前期修了
 1983年4月 科学技術庁 無機材質研究所 留学
 1992年9月 学位取得
 1979年4月 ブリヂストンタイヤ入社
 1991年9月 ブリヂストン退社
 1991年10月 コニカ 第四開発センター入社(主任研究員)
 1993年4月 福井大学 工学部 客員教授
 1993年11月 コニカ 感材技術研究所 主幹研究員
 2005年8月 コニカミノルタ ビジネステクノロジーズ 生産本部 生産技術センター デバイス技術部 第3デバイス グループリーダー
 2008年10月 同社 生産技術センター デバイス技術部 担当部長
 2011年3月 コニカミノルタ ビジネステクノロジーズ 定年退社(57歳)
 2011年3月 ケンシュー設立 代表取締役社長 就任(現在に至る)
【受賞歴】
 2000年5月 第32回 日本化学工業協会 技術特別賞 受賞
 2004年5月 写真学会 ゼラチン賞 受賞
 その他ブリヂストンの超高純度βSiC半導体技術が日本化学会 化学技術賞 受賞
【活 動】
 高分子学会代議員、高分子同友会開発部会世話人、日本化学会代議員、日本化学会 産学交流委員会シンポジウム分科会主査、同委員長、日本化学会 春季年会 講演賞審査委員長など、共著多数

セミナー受講料

48,000円 + 税※ 資料・昼食付
* メルマガ登録者は 43,000円 + 税
* アカデミック価格は 24,000円 + 税

★ アカデミック価格
 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を
有する大学、大学院の教員、学生に限ります。申込みフォームに
所属大学・大学院を記入のうえ、備考欄に「アカデミック価格希望」と
記入してください。
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2人目は無料(1名価格で2名まで参加可能)、3人目以降はメルマガ価格の半額です。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

52,800円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【千代田区】ちよだプラットフォームスクウェア

【地下鉄】竹橋駅・大手町駅・神保町駅・小川町駅

主催者

キーワード

高分子・樹脂材料   多変量解析一般   品質工学(タグチメソッド)総合

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