1.表が出やすいコインの判定と有意水準
有意差の判定を、コイントスの事例で考えてみましょう。普通のコインならば、コイントスで表裏の出る割合はほぼ同じと考えられます。実際は表裏が全く同数という事は無く、どちらかが多くなります。ではコイントスを60回行ったときに、表が何回以上出れば表が出やすいコインと言えるでしょうか?
図1.コイントスの判定
60回の試行で表が50回も出れば、間違いなく表が出やすいといえるでしょう。では37回表が出たとしたら、表が出やすいコインと言えるでしょうか?それとも偶然と言えるでしょうか?
それを統計的に判断する為には表が37回出る確率を計算し、それが一定以下の数値であれば出やすいと判断を下します。この偶然だと言わせない数値的な判定基準(確率)が、有意水準若しくは危険率と呼ばれるものです。
慣例的に有意水準は1%、5%、10%のいずれか...