サプライチェーンの構築 -プロジェクトマネジメントの観点から-

 サプライチェーンマネジメント(SCM)の構築・再構築は、経営資源を目的に沿って稼動させる複雑なプロジェクトマネジメントを必要とします。具体的には、情報システムの設計と運用に並行し、競争力のあるビジネスモデルの開発を必要とします。それに対して図1のように、コスト優先のパラダイムや企業文化など多くの障害が存在します。

図1 サプライチェーンマネジメントへの障害と企業文化

 SCMの構築・再構築は、継続的なマネジメントです。リアルタイムに従来の制度会計に加えキャッシュフローをマネジメントするためです。SCMの目的は、キャッシュベースの収益性を向上させることだからです。すなわち、経営資源の広がりと時間的きめこまかさの面でかなり複雑さをともなう、全体最適の仕掛け作りのプロジェクトです。さらに付加していく単発や課題別の複数のプロジェクトによる経営上の挑戦は、これからグローバルに競争して勝ち残っていくためには極めて重要で、企業の勝ち残りにつながるといってもよいでしょう。

 SCMは経営課題に対応するプロジェクトマネジメントの集合です。経営活動のサブセットであるプロジェクトマネジメントは、現実の制約をマネジメントしつつ必要なアクションを定義して実行していくことですから、経営上の課題を目的に照らす必要があります。

 システム構築のプロジェクトマネジメントは、対象が組織構築の考え方にまで及ぶことを認識することが重要で、情報システムとビジネスモデルを同時並行で設計していきます。SCMにおいてのプロジェクトマネジメントとは、経...

営問題の認識と問題解決のプロセスそのものです。つまり、問題構造の定義・制約の認識と管理・代替案の立案・適切な経営指標に基づく代替案の評価選定のプロセスです。「連続的なプロジェクトマネジメントとしてのSCM」を位置付ける必要があることは、次々に問題の発生を認識することと一体となっているためです。
◆関連解説『サプライチェーンマネジメントとは』

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