指示書の流し方 儲かるメーカー改善の急所101項(その36)

3.仕組みを改善する基本

◆ 指示書の流し方

 モノづくりでは、設計図や組立図はとても重要です。

 しかし「何を組み立てるのか」「出来上がりはどんな色や形になるのか」といった最終形を分かりやすく示しておくことはもっと重要だと思います。

 私は子供のころに小さな鯉のぼりのおもちゃを作ったことがあります。結構大きな袋の中にたくさんのパーツと組立図が入っていました。最初は組立図を見て作ろうと思ったのですが、白い紙に黒くて細い線で描いてある組立図は複雑で、子供の私にはとても難しいものでした。

 ところが、袋にはカラー刷りでとても分かりやすい完成時の形が描いてあり、それを見たら何のことはない、いとも簡単に鯉のぼりを完成させることができました。

 説明書だけを見て作業していると、どの部分を作っているのか分からなくなって急に作業がはかどらなくなることがあります。しかし私の例のように、箱や袋に描かれている完成形の絵や写真を見れば全体像がイメージでき、説明書なしでも組み立てられたりすることもあります。

 各工程に流す際、情報は最終的に何を作っているのかという、出荷する際の完成形の写真やその用途などが主であり、これに部分的な細かい図や指示を合わせて流すといいと思います。現在何のどこを作っているのか...、作業する方の工程全体に対する知識も深まりいろいろなチエも出るようになると思います。

今回の言葉   

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 作業指示書には、必ず最終形を示して情報を流す。
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「儲かるメーカー改善の急所<101項> 」

    日本経営合理化協会出版局 柿内 幸夫 

 

◆関連解説『生産マネジメントとは』

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