紙媒体/電子・データ記録や文書の信頼性をどのように担保すべきか? 


データインテグリティSOPサンプル配布
- FDA・MHRA等が要求するデータの完全性を担保するには、どのような事項に留意するべきか -

【ここがポイント】
■ データインテグリティが重要視されるようになった訳とは 
■ データインテグリティは紙媒体、電子記録を問わず重要 
■ PIC/SやFDAが要求するデータインテグリティの要件とは
■ FDAはデータの不正をどのように見破るのか 
■ データインテグリティに関する手順書の作成方法とは

セミナー趣旨

製薬業界においては、患者の安全性を確保するためにデータインテグリティに関心が高まっています。
紙媒体であれ、電子記録であれ、記録(データ)や文書の信頼性を担保することは極めて重要です。
インテグリティ(integrity)を辞書で引くと「誠実」という意味であることが分かります。
では、データが誠実ということは何を意味するのでしょうか。
その答えは、規制当局にとってデータが信用できるということです。
そのためには、データは作成されてから現在までの経緯(例:変更)がわかるようにしておかなければなりません。
つまり紙媒体であれ、電子記録であれ監査証跡が必要です。
監査証跡が必要ということは、データが生データだけではなく、メタデータも含めて完全でなければならないということです。
したがって、データインテグリティは、「データの完全性」と訳されます。
『ではいったい、データの完全性を担保するためには、どのような事項に留意するべきなのでしょうか。』
『またデータインテグリティが失われた場合、何が問題になるのでしょうか。』
昨今の製薬企業では、記録を手書きにより作成することは非常に少なくなりました。多くの場合、記録は電子で作成されます。
記録の保管については電子記録を紙媒体に印刷したものに手書き署名(記名・捺印)をするといったハイブリッドな使用方法が多くを占めます。
しかしながら、ハイブリッドシステムでは不正が容易になってしまいます。
つまり電子記録を改ざんした後に再印刷し、バックデートで署名するといった手口です。

『電子記録と紙媒体の管理はどのように行うべきでしょうか。』

一方において、FDAは1997年に21 CFR Part11を発行し、電子記録の信頼性に関する要求事項を明らかにしました。
しかしながら、その要件には実現が困難なものも多くありました。特に問題となったのは、コンプライアンスコストです。
規制当局は、患者の安全性を担保するために規制要件を強化する必要がありますが、規制要件を強化しすぎるとコンプライアンスコストを高める結果となってしまいます。製薬企業が負ったコンプライアンスコストは薬価に転嫁され、結果的には患者負担となってしまいます。
すなわち、いたずらにコンプライアンスコストを高めてしまうことは、逆に患者に負担を強いる結果となってしまうのです。
そこでFDAは、2003年に新しい医薬品監視指導方針として「リスクベースドアプローチ」という方法を発表しました。

『FDAの最新のPart11の期待と指導はどのようになっているのでしょうか。』
『またFDAの査察官は、どのように電子記録の不正を見破るのでしょうか。』

2015年には、イギリスのMHRAが「MHRA Data Integrity Definitions and Expectations」と呼ばれるガイダンスを発行しました。
その内容は非常に参考になります。
今後は世界の規制当局が同じようにデータインテグリティに関する期待を述べる機会が増えると思われます。

本セミナーでは、データや文書のインテグリティ確保に関する基本的な事項を要点をまとめてわかりやすく解説いたします。
またデータインテグリティSOPのサンプルを配布し、データインテグリティSOPの作成方法を説明いたします。

セミナープログラム

1.データインテグリティ入門
  ・なぜデータインテグリティか?
  ・データインテグリティが損なわれると何が問題か
  ・生データとは
  ・生データの管理方法とデータインテグリティ
  ・紙媒体の管理方法
  ・生データの監査方法と留意事項
  ・紙記録と電子記録の相違点と留意事項
  ・データと文書の管理方法の相違点と留意事項

2.電子記録のデータインテグリティ
  ・電子化におけるリスクとは
  ・電子生データとは
  ・ALCOAとは
  ・電子記録の管理方法
  ・ハイブリッドシステム(電子記録+手書き署名)の問題点
  ・電子記録は絶対に削除してはならない
  ・Excelで電子記録を保管する際の留意点
  ・Part11の経緯と動向
  ・Part11の問題点とFDAの最新の期待と指導について
  ・現在のPart11査察の実施方法
  ・コンピュータバリデーション(CSV)はどこまで必要か

3.FDAのデータインテグリティに関する懸念事項
  ・日本の当局と欧米の当局の査察方法の違いについて
  ・FDAの査察官はどのようにしてデータの不正をチェックするのか
  ・規制当局が査察を効率化するための方策とは
  ・コンプライアンスコストとデータインテグリティ
  ・リスクベースドアプローチとは   
  ・品質システムアプローチとは
  ・ICH-Q10とデータインテグリティ

4.GMPとデータインテグリティ
  ・患者の安全性、データの完全性、製品の品質について
  ・出荷判定の重要性   
  ・QP(Qualified Person)とは
  ・製造記録とデータインテグリティ
  ・品質試験記録とデータインテグリティ
  ・PIC/S GMP Chapter 4における文書の管理について
  ・PIC/S GMP Annex 11にみるデータインテグリティ要求事項
  ・PIC/S GMP Annex 15にみるデータインテグリティ要求事項

5.GCPとデータインテグリティ
  ・臨床試験におけるデータインテグリティについて
  ・臨床試験における症例データの管理と留意点
  ・申請文書(eCTD)の信頼性保証について
  ・ER/ES指針について

6.MHRA Data Integrity Definitions and Expectations解説
  ・MHRA Data Integrity Definitions and Expectationsとは
  ・Data Governanceとは
  ・Original record / true copyとは
  ・コンピュータシステム導入の留意点

7.データインテグリティSOPサンプル解説

  □質疑応答・名刺交換□

セミナー講師

(株)イーコンプライアンス 代表取締役 村山 浩一 氏
略歴
1999年2月
 日本アイ・ビー・エム株式会社 コンサルティング事業部 入社
 NYのTWG(The Wilkerson Group)で製薬業界に特化したコンサルタントとして研修
 製薬企業におけるプロセス リエンジニアリング担当
 Computerized System Validation(CSV)、21 CFR Part11 コンサルティング
2001年7月
 IBM認定主幹コンサルタント
 アイビーエム・ビジネスコンサルティングサービス株式会社へ出向
 マネージング・コンサルタント
2004年7月
 日本アイ・ビー・エム株式会社 退社し、現在に至る。
主な講演活動
・日本PDA 第9回年会併催シンポジウム 21 CFR Part 11その現状と展望 
・日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会主催(東京)
・東京大学大学院医学系研究科 臨床試験データ管理学講座などにて多数講演。など

セミナー受講料

55,000円( S&T会員受講料52,250円 )
(まだS&T会員未登録の方は、申込みフォームの通信欄に「会員登録情報希望」と記入してください。
詳しい情報を送付します。ご登録いただくと、今回から会員受講料が適用可能です。)
定価:本体50,000円+税5,000円
会員:本体47,500円+税4,750円
上記価格より:(同一法人に限ります)
  2名で参加の場合1名につき7,700円割引
  3名以上での参加の場合1名につき11,000円割引
※受講券、請求書は、代表者に郵送いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。

【2日間コース】『FDA査察対応・入門編』 & 『データインテグリティSOP作成』セミナー
※2 /17、18詳細確認・合わせてお申込みの方はこちらから※受講料がお得なコース割引料金
※2/17のみ詳細・お申し込みの方はこちらから


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:30

受講料

55,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込 または、当日現金でのお支払い

開催場所

東京都

MAP

【港区】ビジョンセンター浜松町

【JR・モノレール】浜松町駅 【地下鉄】大門駅・芝公園駅

主催者

キーワード

医薬品技術   医薬品・医療機器等規制   DI/CSV(医薬品・医療機器等データマネジメント)

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