~DSC・FT-IRを用いた正しい測定法と現場で役立つ実践ノウハウ~
☆塗料・接着剤などの硬化率と接着強さを、DSC・FT-IR・光DSCを用いた正しい測定法と誤解しやすいポイントを交えて解説します
Zoomを使ったWEBセミナーです。在宅、会社にいながらセミナーを受けられます。
セミナー趣旨
塗料・接着剤等の化学反応型樹脂は他の材料(被着体)に塗布・充填し硬化させて使用します。そのため、硬化の際に被着体との接着強さが必要な場合が多く、硬化の評価には接着の視点も必要です。
この講座では、午前中に接着強さを得るためには接着力のほか凝集力が必要であることを述べてから接着力について一通り説明した後、各種材料の凝集力を得るための硬化原理の基礎を解説します。午後の講義では、DSC装置やFT-IR装置を使って硬化率と硬化挙動を測定・評価する方法を誤解しやすい点などを交えて説明します。また、近年普及してきた光DSC装置について、一般のDSC装置を一時的に改造した事例を含めて紹介します。
受講対象・レベル
これから化学反応型樹脂を扱う技術者から、既に扱っていて不明点などを持っておられる方まで、新しい知識が得られる内容です。化学の知識は特に必要ありません。
習得できる知識
・よく使われる「接着強度」という言葉のあいまいさに気づき、その正しい理解を得られる。
・硬化の状態を物性だけでなく化学反応の観点からも評価する重要性を理解できる。
・接着力と凝集力の違いを理解し、接着強さを発現させる要因を整理できる。
・DSC・FT-IRによる測定原理と手順を学び、誤解しやすい点や注意事項を理解できる。
・近年普及してきた光DSC装置の活用法と従来法との違いを理解できる。
・測定手順と計算方法を具体的に学び、テキストを参照して講義後も再現・活用できる。
セミナープログラム
1. はじめに
2. 接着とは?
2.1 接着力の発現
2.1.1 「接着」の中の「接着」
2.1.2 機械的接合説
2.1.3 分子間力説
2.1.4 その他
2.1.5 機械的接合説・分子間力説のまとめ
2.2 ぬれ
2.3 破壊モード
2.4 接着と粘着
3. 硬化原理の概要
3.1 アクリル系
3.2 瞬間接着剤
3.3 エポキシ系
3.4 シリコーン系
4. DSC装置
4.1 装置概要
4.2 入力補償型DSC装置
4.3 熱流束型DSC装置
5. DSC装置による硬化率・硬化挙動測定
5.1 硬化物試料の硬化率
5.2 硬化過程における硬化率変化
6. DSC法の注意事項
6.1 差曲線計算の可否
6.2 開始点の明示
6.3 硬化時間‐硬化率曲線の誤解
7. FT-IR装置
7.1 装置概要
7.2 赤外吸収とは?
7.3 単位について
7.4 透過率測定の誤解
8. FT-IR装置による硬化率測定原理
8.1 硬化反応による化学構造変化
8.2 硬化反応により変化する赤外吸収ピーク
8.3 内部標準ピークの選定
8.4 赤外吸収ピークの数値化方法
8.5 反応率と硬化率の違いとは?
8.6 硬化率計算方法
9. FT-IR装置による硬化率測定手順
9.1 工程
9.2 試料膜厚の注意点
9.3 測定例
10. FT-IR装置による硬化挙動測定
11. 光DSC装置
11.1 装置
11.2 デプスプロファイリング
11.3 DSC装置の光DSC装置化
12. まとめ
【質疑応答】
キーワード:
塗料,接着剤,UV硬化,化学反応型樹脂,硬化率,測定,評価,DSC,FTIR,セミナー
セミナー講師
積水ポリマテック(株) 品質保証部 工学博士・接着管理士 並木 陽一 氏
【ご略歴】
1985年より材料メーカーおよびユーザーの6社でUV硬化接着剤、射出成形樹脂、フィルムなどの開発・分析に従事。2012年より大学で非常勤講師として材料・接着・分析に関する3つの授業を担当。
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
■ 会員の方あるいは申込時に会員登録される方は、受講料が1名55,000円(税込)から
・1名49,500円(税込)に割引になります。
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受講料
55,000円(税込)/人
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