
ファーストムーバーとしての難しさ 社内外の調整と導入プロセス等、現場の苦労話を開示
~持続可能なまちづくり実現に向けた今後の事業戦略~
セミナー趣旨
赤坂熱供給株式会社では、東京都心の地域会社として初めて、水素吸蔵合金タンク、水素混焼ボイラー、燃料電池を連結したシステムとして導入し、次世代型の脱炭素エネルギー供給を開始します。単なる設備の更新ではなく、改正省エネ法で求められる「非化石エネルギーへの転換」に応えるかたちで、水素という選択肢に踏み切りました。
本講演では、新しい設備設計の困難、安全性に対する懸念をどう乗り越えたか、補助制度の活用、社内外の合意形成、そして“都市型インフラにおけるファーストムーバー”としての責任と意義について、現場の苦労話も交えながらお話しします。
セミナープログラム
1. 赤坂熱供給の社会的役割
(1)港区赤坂の地域冷暖房・電力供給を支えるエネルギー会社として
(2)災害時も止まらない都市インフラとBCPの視点
(3)TBSグループのGX戦略との協調
2. 設備更新の契機と背景
(1)設備の老朽化と更新タイミングの現実
(2)改正省エネ法が求める「非化石エネルギー転換」への対応
(3)Scope 1排出削減と、地冷業界としての社会的責任
3. 水素エネルギー導入の概要と特徴
(1)安全性に配慮した水素吸蔵合金タンク(火を近づけても燃えない)
(2)都市ガスとの混焼によるボイラー設備の運用は難しいのか
(3)非常時にも稼働する燃料電池による電源確保の優位性
4. 社内外の調整と導入プロセス(これが大変でした)
(1)協力会社を含めて、全員がほぼ初体験という水素設備導入の設計・施工の苦労
(2)従来型と異なる導入コストへの向き合い方
(3)東京都助成金・国の価格差支援制度の活用
(4)親会社への丁寧な説明作業を経て予算確保、水素運搬の実証実験、までの歩み
5. ファーストムーバーとしての視点
(1)都内民間地冷会社として初の水素利用という挑戦
(2)他地域への波及効果と「前例」としての価値
(3)今後の弊社の展開と、次世代都市インフラを構築するための様々な課題
(4)これからの都心のGX戦略は。理想と現実のギャップについて
6. 関連質疑応答
7. 名刺交換・交流会
セミナー講師
赤坂熱供給株式会社
代表取締役社長
髙木 盛正 氏
1986年4月 慶應義塾大学法学部政治学科を卒業
1986年4月 株式会社東京放送(現TBSテレビ)に入社 報道取材部に配属
その後、営業局、情報制作局などで勤務。
2020年~2021年 日本民間放送労働組合連合会 中央執行委員長
2022年4月~現在 TBSホールディングス 事業投資戦略局 事業投資戦略部担当部(兼務)
2022年7月~現在 赤坂熱供給株式会社 代表取締役社長
セミナー受講料
1名:37,690円(税込) 2名以降:32,690円(社内・関連会社で同時お申し込みの場合)
※地方公共団体ご所属の方は、2名まで11,000円(税込)
但し、会場受講またはライブ配信受講限定。2名様の受講形態は同一でお願いいたします。
※システムの仕様上、お申込み画面では通常料金が表示されます。割引適用後の受講料は、ご請求書にてご確認ください。
受講について
【会場またはライブ配信受講】
ライブ配信受講の方は、お申し込み時にご登録いただいたメールアドレスへ、Zoomでの視聴用URLとID・パスワードを開催前日までにお送りいたします。
【アーカイブ配信受講】
<1>セミナー終了3営業日後から2週間何度でも、アーカイブをご視聴いただけます。
<2>収録動画配信のご用意ができ次第、視聴URLと配付可能な講演資料をお送りいたします。
<3>質疑応答は原則として収録録画からカットされますが、ご視聴後のご質問など、講師とのお取次ぎを
させていただきます。
受講料
37,690円(税込)/人
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