
AI対応スマホ・IT機器向けディスプレイの市場・技術の最新動向と展望
〇AI搭載機器の比率拡大・薄型化のトレンドにより、要求高まるディスプレイの低消費電力化について詳解!
〇スマホ/IT機器の動向やロードマップ・消費電力の計算から、低周波数駆動・CoE・タンデム発光層・青色発光材料などOLEDを中心とした様々な技術動向まで。
セミナー趣旨
スマホ、IT機器の大きなトレンドはAI搭載機器比率の拡大と機器薄型化である。搭載ディスプレイとしては最先端高級機種の多くはOLEDディスプレイを採用している。上記トレンドはディスプレイの低消費電力を要求している。本報告では上記トレンドを解説、チップセット消費電力を定量解析した上で、OLEDディスプレイの低消費電力の最新技術の開発状況を示す。技術としては、低周波数駆動方法、CoE(カラーフィルターオン封止膜)、タンデム発光層、青色発光材料を取り上げ、最新の学会、特許情報をベースに技術解説する。
受講対象・レベル
・スマホ、IT機器用ディスプレイの開発を始めたから、ある程度研究経験を経た方。
・スマホ、IT機器用ディスプレイの材料、装置の技術営業、企画業務へ活かすため、最新技術動向の知識を得たいと考えている方
・知財業務のため、最新のスマホ、ITディスプレイの技術動向、構造、材料、製造方法の知識を得たいと考えている方
必要な予備知識
・高校卒業レベルの物理、化学の知識
・この分野に興味のある方なら、特に予備知識は必要ありません。
習得できる知識
・スマホ、IT機器の市場動向、ロードマップ
・AI対応スマホの消費電力内訳(チップセット、OLEDディスプレイ)と推移、タブレット消費電力内訳
・OLEDの構造、製法および搭載モバイルディスプレイ技術及び動向
・RGB-OLEDの低消費電力技術と電力計算方法(低周波数駆動、CoE、タンデム、集光PLM、青燐光、TTF)
・OLED発光材料(青色発光材料)の開発状況
など
セミナープログラム
1.スマホ、ITモバイル機器の技術動向とロードマップ
~AI搭載比率拡大、薄型化がトレンド~
2.AI搭載で拡大する機器機能と課題の消費電力の動向
~最新スマホGalaxy S25 Ultra、薄型Galaxy Edgeを例として、チップセット・ディスプレイの性能・消費電力を定量解析~
3.RGB-OLEDの構造と製造方法
4.モバイルOLED Displayの消費電力の内訳とその計算方法
5.スマホ、タブレット(iPad Pro)搭載OLEDディスプレイの消費電力の定量計算
6.LTPO BPを用いたVRR駆動(1Hz 低周波数化)による回路電力低減技術
1)VRR駆動の定義、LTPS BPの画素駆動方法と低周波数駆動の課題
2)LTPO BPの低周波駆動での必然性とLTPO BP構造・製造導入の課題
7.CoE(Color Filter on Encapsulation)導入による発光消費電力低減技術
1)CoEによる円偏光板除去での反射率低減方式とOLED構造変化
2)CoEによる反射率の低減のスマホでの効果確認
3)CoEの外光反射率のさらなる低減の試み
a)可視光吸収色素添加による低減方法
b)特許公報調査で確認する技術進捗状況
c)製品適用状況解析と適用副作用
8.タンデム導入による発光消費電力低減技術
9.MLP(Micro Light Control Pattern)導入による発光消費電力低減技術
10.Blue燐光発光材料導入による発光消費電力低減技術の開発状況
1)Blue燐光発光材料の開発状況
2)エネルギーバンド図視点OLED層構造と発光メカニズム(蛍光、燐光、TTF)
3)青蛍光材料効率向上の出光興産のTTF(三重項ー三重項融合)効果とOLED層構造
4)寿命改善の決め手になるか?B(ボロン)誘導体技術
5)三星ディスプレイ(SDC)の青燐光材料開発状況
6)LGディスプレイ(LGD)の青燐光材料開発状況
11.まとめ:モバイルOLEDの消費電力低減策の状況とその効果
<質疑応答>
*途中、お昼休みや小休憩を挟みます。
セミナー講師
サークルクロスコーポレーション フェローアナリスト 小野 記久雄 氏
■ご略歴
1982年日立製作所日立研究所入所。半導体IC、LTPS開発に従事。
1993年日立製作所電子管事業部(後の日立ディスプレイズ)へ異動。
TFT-LCD開発。特にTV用IPS-LCDの開発を主な担当とする。
2009年パナソニック液晶ディスプレイ株式会社へ異動。
FPD技術調査(LCD、OLED、QLED、μLEDなど)を行う。2017年末退職。
2018年1月よりサークルクロスコーポレーションFellow Analyst 就任。
著書(共同執筆)に、Edited by S. Ishihara et. al.,
“High Quality Liquid CrystalDisplays and Smart Devices” IET(UK) (2019)が有る。
主な受賞歴は、「2013年(公社)発明協会 全国発明表彰、発明賞」
「2015年文部科学大臣表彰科学技術賞(開発部門)受賞テーマ「広視野角で低消費電力を実現したIPS方式液晶パネルの開発」」である。
登録特許457件保有、特許分析に精通。
■ご専門および得意な分野・ご研究
ディスプレイ・デバイスの技術分野、関連する特許調査・解析
セミナー受講料
【オンライン受講(見逃し視聴なし)】:1名 50,600円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき39,600円
【オンライン受講(見逃し視聴あり)】:1名 56,100円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき45,100円
*学校法人割引:学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講について
- 配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)
※準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。) - 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
- Zoomを使用したオンラインセミナーです
→環境の確認についてこちらからご確認ください - 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
→こちらをご確認ください
受講料
50,600円(税込)/人