
縦型GaNパワーデバイスの性能向上、信頼性確保、社会実装に向けた課題とその克服に向けた最新技術動向と今後の展望について解説!
■本講座の注目ポイント
★縦型GaNパワーデバイスの特徴・優位性、GaN縦型トレンチMOSFETとパワーダイオード、イオン注入によるプレーナゲート型GaN縦型MOSFET、QST基板とCFB技術の共創による縦型GaNの普及に向けた新技術開発について紹介!
セミナープログラム
【第1講】 GaNパワーデバイスの特徴と縦型トレンチMOSFETの開発状況
【時間】 13:00-14:30
【講師】
東海国立大学機構 名古屋大学 特任教授 加地 徹 氏
【講演主旨】
近年、脱炭素・省エネルギー社会を目指した取り組みが盛んになり、電力変換における高効率化も重要な課題となっている。パワーデバイスはその基盤をなす技術で、より低損失性能が要求されている。GaNはSiCと並び、次世代のパワーデバイスと期待される材料で、開発が進められている。本講演では、縦型GaNパワーデバイスの特徴・優位性について解説するとともに、現在開発中のGaN縦型トレンチMOSFET及びパワーダイオードの開発状況について説明し、理解を深めてもらう。
【プログラム】
1.GaNの物性と強み
2.GaNパワーデバイスの特徴
3.縦型パワーデバイスの現状と課題
3.1 縦型構造とトレンチMOSFETプロセス要素技術課題
3.2 要素技術の現状
3.2.1 結晶成長技術
3.2.2 トレンチ加工技術
3.2.3 ゲート絶縁膜とチャネル移動度
3.2.4 イオン注入技術
3.2.5 GaN基板開発の現状
3.3 縦型パワーデバイスの実際
3.3.1 イオン注入を用いた終端構造
3.3.2 Junction Barrier Schottky (JBS) ダイオード
3.3.3 JFET
3.3.4 MOSFET
3.4 今後の展望
4.期待される応用とまとめ
【質疑応答】
【キーワード】
GaNパワーデバイス、低オン抵抗、高耐圧、GaN-MOSFET、高効率
【講演のポイント】
GaNの持つポテンシャルを最大限生かすには、要素技術の開拓が必須であった。それらの要素技術がほぼ出そろった現在、性能の実証の段階にきている。要素技術開発を含め、現在行われている最先端の技術を紹介する。
【習得できる知識】
・GaNという材料の特徴
・縦型構造GaNパワーデバイスの他材料に対する優位性、差別化
・縦型構造GaNパワーデバイス開発の現状と展望
【第2講】 プレーナゲート型GaN縦型MOSFETデバイスの研究進展と今後の展望
【時間】 14:40-15:55
【講師】
富士電機株式会社 先端技術研究所 田中 亮 氏
【講演主旨】
縦型GaNデバイスは、Si、SiCに代わる次世代の低損失パワースイッチング素子として期待されている。近年のGaN自立基板技術発展に伴い、各種プロセス技術の開発が進められ、縦型GaNデバイスのポテンシャルの高さを実証するデータが得られてきているが、実用化に向けてはまだ多くの課題がある。特に、デバイス製造工数が少なく高速動作性に優れたプレーナゲート型MOSFETの実現には、イオン注入による電導性制御が不可欠である。本講演では、イオン注入によるプレーナゲート型GaN縦型MOSFET開発の現状、課題と今後の展望について、最新の研究成果を交えて概説する。
【プログラム】
1 イントロダクション
1-1 背景
1-2 縦型GaNパワーデバイスのメリット
2 プレーナゲート型GaN縦型MOSFETの実証検討
2-1 イオン注入技術
2-2 MOSチャネル特性制御
2-3 プレーナゲート型GaN縦型MOSFET試作
3 最近の研究開発トピックス
4 今後の展望
【質疑応答】
【キーワード】
パワーデバイス、MOSFET、GaN(窒化ガリウム)、ワイドギャップ、縦型、イオン注入
【講演のポイント】
次世代の低損失パワースイッチング素子として期待されているプレーナゲート型GaN縦型MOSFETの開発動向と現状の課題について最新の研究成果を交えて解説する。
【習得できる知識】
縦型GaNパワーデバイス(プレーナゲート型MOSFET)の研究開発動向と課題の概要
【第3講】 縦型GaNパワーデバイスの真の社会実装に向けた QST x CFBによる新技術
【時間】 16:05-17:05
【講師】
沖電気工業株式会社 グローバルマーケティングセンター CFB事業開発部 / 部長 谷川 兼一 氏
【講演主旨】
カーボンニュートラル達成に向け、次世代パワー半導体は成長市場として注目されており、中でも縦型GaNパワーデバイスは、高い性能ポテンシャルのため期待されております。しかし、普及には課題があります。
本セミナーでは、縦GaNの普及課題を明確化し、信越化学様のQST基板とOKIのCFB技術の共創による、縦型GaNの普及に向けた新技術をご紹介いたします。
※QSTは、Qromis Substrate Technologyの略。Qromis社(US)の米国登録商標。GaN成長専用の複合材料基板技術。2019年に信越化学様がライセンス取得。
※CFBは、Crystal Film Bondingの略。OKIの日本登録商標。結晶膜やデバイスを成長基板から剥離し異種材料基板へ接合する技術。
【プログラム】
1.次世代パワー半導体の動向
1.1 取り巻く環境
1.2 市場動向
1.3 GaNの高い性能ポテンシャル
1.4 GaNの課題
2.QSTの紹介
2.1 QST基板構造と特長
2.2 驚異的な特性の実現
2.3 普及可能な大口径化の実現
2.4 GaNデバイス実績とCFBとの親和性
3.CFBの紹介
3.1 歴史
3.2 量産実績
3.3 技術概要
3.4 ビジネスモデル
4.QST x CFBの課題解決
4.1 縦型GaNの課題解決
4.2 縦型GaNのプロセス提案
【質疑応答】
【キーワード】
カーボンニュートラル、次世代パワー半導体、縦型GaN、異種材料接合、CFB技術、QST基板
【講演のポイント】
次世代のパワー半導体技術として注目を集めるGaN(窒化ガリウム)。その優れたポテンシャルを最大限に引き出し、大口径化によるコスト効率の向上を実現するため、QST基板とCFB技術が融合。これにより、GaNデバイスの真の社会実装への新たな扉が開かれます。
【習得できる知識】
・次世代パワー半導体であるGaNデバイスの概要と課題、縦型GaNデバイスの大口径化の新たな技術、異種材料接合技術の応用
セミナー講師
第1部 東海国立大学機構 名古屋大学 特任教授 加地 徹 氏
第2部 富士電機株式会社 先端技術研究所 田中 亮 氏
第3部 沖電気工業株式会社 グローバルマーケティングセンター CFB事業開発部 / 部長 谷川 兼一 氏
セミナー受講料
【1名の場合】49,500円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、16,500円が加算されます。
受講料
49,500円(税込)/人
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