
EV/PHEV用モータの絶縁技術と長寿命化のポイントについて、詳解!
セミナー趣旨
本セミナーは、600V以下の電源で駆動されるモータの電気絶縁技術に関するもので、特に車載されるインバータ
駆動モータは、小型化のため温度が上昇したり、冷却性能向上のため水分を含んだトランスミッション潤滑油を
発熱部に直接あて冷却する方法が用いられ、絶縁物にとっては寿命的に過酷な環境下に曝されている。
また高トルク・高出力化のため、駆動電圧の高電圧化傾向にあり、高いインバータサージ電圧が印加されると、
部分放電に起因するエナメル被膜や絶縁部位を浸食しやがて絶縁破壊が生じることが懸念される。
本セミナーは、講師40年のモータ設計経験を元に、絶縁の基礎並びに製造上の問題を避け造り易く信頼性の高い
モータを提供するための絶縁技術を解説するものである。
セミナープログラム
1.絶縁構成
1.1.絶縁部位と絶縁構成
1.2.スロット絶縁と相間絶縁
2.主要絶縁材料
耐熱区分で分類した主要絶縁材料の例
3.耐熱区分と許容温度
4.マグネットワイヤ(コイル)
4.1.種類と特徴
4.2.選定上の注意
4.3.ワニスとの適合性
4.4.クレージング
4.5.ATFによるエナメル被覆の膨潤
4.6.ATF冷却法の例
4.7.加水分解性と課電耐水性
4.8.耐熱劣化試験法
4.9.取扱い上の注意事項
5.フィルム材(スロット、相間絶縁物)
5.1.分類
5.2.代表的フィルム材の特性
5.3.フィルム複合・貼り合せによる欠点補完
5.4.選定上の注意
5.5.試験法
6.ワニス
6.1.ワニス絶縁樹脂の種類
6.2.含浸ワニスの種類
6.3.溶剤系と無溶剤系ワニスの違い
6.4.選定上の注意事項
6.5.試験法
6.6.ワニス処理上の注意事項
7.絶縁設計
7.1.絶縁設計の三つのコンセプト
7.2.絶縁設計における注意事項
7.3.ステータの初期絶縁特性
7.4.保証寿命相当劣化後の絶縁特性
7.5.電気絶縁の確保
8.絶縁物の劣化
8.1.劣化要因
8.2.複合劣化による絶縁特性劣化例
8.3.劣化診断法
8.4.モータレット試験法
8.5.雰囲気の影響
9.絶縁試験
9.1.絶縁試験項目例
9.2.巻線の試験法
10.絶縁に関するトラブルとそのメカニズム例
11.モータ駆動電圧の高電圧化
11.1.高電圧化の目的
11.2.インバータ駆動に伴う問題点:絶縁部分の部分放電開始電圧
11.3.部分放電劣化箇所
11.4.部分放電と絶縁破壊の違い
11.5.火花放電とパッシェンの法則
11.6.各絶縁部位の部分放電電圧(PDIV)の測定
11.7.巻線間の内部電圧分布
11.8.部分放電開始電圧の測定
11.9.部分放電電圧の特徴
11.10.モータ絶縁部位の部分放電電圧の測定
セミナー講師
YMTソリューション 代表
安原 隆 氏
セミナー受講料
1名様 49,500円(税込) テキストを含む
※会場参加希望者が少数の場合、WEBのみの開催となることがあります。
受講料
49,500円(税込)/人
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