初心者向けセミナーです 表面濡れ性及び撥水・親水性の基礎と高機能性表面設計の指針 ~高耐久超撥水表面、防汚性・防曇性等~

濡れ性理論の理解のみでは、実際の諸問題解決は難しい!?
理論を実際の表面設計に生かすための基礎的な知見を詳解!

セミナー講師

国立大学法人 茨城大学 研究・産学官連携機構 准教授 博士(理学)酒井 宗寿 先生

セミナー受講料

1名47,300円(税込(消費税10%)、資料・昼食付)
 *1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
 *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

※ご連絡
 当セミナーの会場では、現金による受講料支払いを休止させていただくこととなりました。
 現金にてお支払い希望の方は、コンビニエンスストアにてお支払いできる用紙をご送付申し上げますので、お近くの店舗にてお支払い頂けましたら幸いです。尚、領収証をご希望の方は、コンビニ支払い時に発行される振込受領書と引き換えにて発行させて頂きます。

セミナー趣旨

 濡れ性制御技術は、エレクトロニクス機器・屋内外建材・輸送機器・スポーツ用品・分析カラム等、身近な生活から生産現場の至る所で広く利用されています。しかしながら、受講者の方々がそれぞれ持っている諸課題を解決するには、単純に「ヤングの式等」の一般的な理論に沿わないことも多いことも散見されます。
 この講座では、それらの諸課題を解決する際に、「原理」と「表面の形成方法」の間に存在する解決課題にも踏み込み、理論と実際の間を橋渡しするような基礎的な知見も提供していきます。
 故に、「濡れ性制御の原理」の解説から、液体の滑落性に焦点を当てた「表面形成プロセス」に触れた上で、原理から考えられる「超撥水性や超親水性を生かしたアプリケーション(水滴除去性・流動制御・防汚性・防曇性等)の設計指針」を紹介していきます。

受講対象・レベル

・表面濡れ性表面自体の開発や、表面濡れ性が関わるデバイス設計に携わっている方
・ヤングの式に代表される従来の理論式のみでは理解できない現象にお困りの方
・基本的な濡れ性理論の理解から各用途に適した材料設計指針まで、一通り一日で理解したい方

習得できる知識

・表面濡れ性の基礎知識(原理と実際の橋渡し)
・表面濡れを考慮したデバイスを設計する際の基本指針
・超撥水・超親水性、防汚性・防曇性等の高機能表面の設計コンセプトなど

セミナープログラム

1.表面濡れ性に関する基礎
 1.1 撥水性と親水性の定義
 1.2 接触角に関する基礎方程式 Young’s model・Wenzel’s model・Cassie’s model
 1.3 基礎方程式からみた、超撥水性表面と超親水性表面の理解
 1.4 液滴の転落角(付着性)に関する基礎方程式
   ・付着エネルギー(Furmidge model・Contact angle hysteresis)
 1.5 接触角・転落角の評価方法
 1.6 固体表面エネルギーとZismanプロット

2.液体の滑落性に焦点を当てた濡れ性制御技術
 2.1 動的撥水性評価の重要性
   ・フッ素系の撥水剤とアルキル系の撥水剤の例
   ・必ずしも、接触角:高 → 転落速度:高 ではない。
   ・風圧下における傾斜した撥水性表面上の水滴は、ある速度領域で停止する。
 2.2 液滴が傾斜表面上を転落する際の内部流動状態
 2.3 液滴の接触角と液滴の転落速度の関係
   ・撥水性素材の凝集が水滴の挙動を阻害する。
   ・接触角:高 → 転落速度:高 になる条件とは?
 2.4 表面粗さの違いによる液滴の滑落性の違い
   ・撥水性表面上の水滴の転落
   ・撥水性表面にぶら下がった水滴の転落
 2.5 表面のパターン構造の違いによる液滴の転落性の違い
 2.6 液体の滑落性を向上させる「表面形成プロセス」の工学的ポイント

3.高耐久性超撥水性の材料設計
 3.1 超撥水性表面上での水滴の転落速度の基礎方程式
 3.2 超撥水性表面を高耐久性化する際の課題
 3.3 有機モノリス構造体を用いた高耐久性超撥水性表面の設計コンセプト
 3.4 超撥水性表面の耐久性評価法
 3.5 有機モノリス構造体を用いた高耐久性超撥水性表面の機能
 3.6 SLBC(Solid Liquid Balk Composite)による水滴の転落性の向上
   ・原理と構造
   ・透明化
   ・そのメリットと課題

4.各種濡れ性のアプリケーションと、その表面設計コンセプト
 4.1 超撥水性と超親水性における流体摩擦の低減効果
   →流体摩擦の低減に有利なのは撥水性? それとも、親水性?
 4.2 光誘起超親水性を用いたマイクロ流路内における攪拌効果の向上
   ・マイクロ化学工学等のMEMSや冷却機構への応用
 4.3 防汚性を目指すための撥水性表面
   →防汚性を目指すために有利な設計方針とは?
   フッ素系? それとも、アルキル系?
   ・防汚性の評価法
 4.4 撥油性のための表面設計
   →撥水性と撥油性の間に表面設計方針の違いがあるのか?
 4.5 防曇性を目指す材料設計指針のための結露の理解(水滴の除去・濡れ広がり)
   ・水滴の除去性と濡れ広がりの理解
   ・撥水性表面上での結露
   ・親水性表面上での結露
    →では、結露の抑制には、撥水性と親水性はどちらが有利なのか?
   ・防曇性の評価法
   ・防曇性からみた表面設計コンセプト紹介(超親水性表面や多孔質材料を中心に)
   ・エレクトロウェッティングを用いた水滴除去

  <質疑応答>