
車載プラスチック部品の現物を見て理解を深められます。
★ぬれ性をいかに制御し、どう評価するか?という基本から最新の撥水・撥油性/親水化技術まで、実例を挙げながら分かりやすく解説します!
セミナー趣旨
これまで、固体表面のぬれ性(撥水・撥油性/親水性)は、静的な接触角の大小で評価されることが一般的であった。しかし、静的な接触角の値が同じでも、表面状態によって液滴は異なった動的挙動を示す。
本セミナーでは、固体表面のぬれ性をいかに制御し、どう評価するかについての基礎知識の修得を目指す。また、国内外の最新の研究開発動向と、演者らが取り組んでいる動的ぬれ性制御技術を利用して作製した滑落性に優れた撥水・撥油性/親水性表面について、実例を挙げながら分かりやすく詳細に解説する。
受講対象・レベル
・表面処理(撥水・撥油性/親水性)に関する研究/技術開発に関わる企業研究者、技術者の方
習得できる知識
・実用的な表面処理(撥水・撥油性/親水性付与)に関する基礎知識
・ぬれ性評価の正しい知識
・最新の国内外の研究開発動向
セミナープログラム
1.はじめに
1-1.Youngの式(ぬれの基本式)
1-2.表面張力の定義と測定方法
1-3.表面自由エネルギーとは?
1-4.CassieとWenzelの式(凹凸表面、複合表面におけるぬれ)
1-5.CassieとWenzelの式は本当に正しいのか?
1-6.既存理論を否定する研究事例
1-7.3相接触線の重要性
1-8.これまでのぬれ性評価法とその問題点
1-9.静的接触角とぬれ性との関係について
2.動的ぬれ性の考え方と測定・制御方法
2-1.動的ぬれ性とは?
2-2.動的ぬれ性制御の重要性
2-3.動的接触角と測定方法
2-4.接触角ヒステリシスとは?
2-5.自然界における高/低接触角ヒステリシス表面の事例
2-6.接触角ヒステリシス制御に関する過去の研究
2-7.接触角ヒステリシスを抑制するためのコンセプト
2-8.接触角ヒステリシスと滑落性の関係(Kawasaki/Furmidgeの式)
3.超撥水/超撥油処理の研究開発動向
3-1.バイオミメティクス(生物模倣技術)を利用した超撥水/超撥油処理
3-2.超撥水/超撥油性を得るための表面設計指針
3-3.これまでの超撥水/超撥油表面の問題点・課題
3-4.最新の超撥水/超撥油性の定義
3-5.超撥水/超撥油処理の研究開発動向
3-6.自己修復型超撥水材料の最新の研究開発動向
4.有機フッ素化合物や微細構造を利用しない滑落性に優れた撥水/撥油処理の実例
4-1.有機シラン単分子を利用した撥水・撥油表面の作製方法とその特徴
4-2.PDMSポリマーブラシを利用した撥水・撥油表面の作製方法とその特徴
4-3.有機-無機ハイブリッド皮膜を利用した撥水・撥油表面の作製方法とその特徴
4-4.フッ素化合物よりも優れた耐熱性を示す撥油皮膜の作製方法とその特徴
4-5.離しょうゲルを利用した撥水・撥性表面の作製方法とその特徴
5.親水/超親水処理の研究開発動向
5-1.親水/超親水性を得るための指針
5-2.これまでの親水/超親水表面の問題点・課題
5-3.親水/超親水処理の研究開発動向
5-4.親水性にも関わらず水がよく滑る表面とは?
5-5.自己修復型親水/超親水材料の研究開発動向
5-6.親水/超親水性材料の防曇処理への応用
5-6-1.曇りのメカニズムとぬれ性制御の重要性
5-6-2.これまでの防曇処理の研究事例
5-6-3.防曇処理の最新研究開発動向
5-6-4.魚類体表を模倣した多機能防曇皮膜(抗菌性,水中防汚性,自己修復性)
5-6-5.多機能防曇皮膜のone-pot/大面積成膜技術
6.最近のトピックス,まとめ,質疑応答
キーワード:
ぬれ、表面張力、接触角、測定、評価、親水、撥水、フッ素、防曇、セミナー
セミナー講師
(国研)産業技術総合研究所 レジリエントインフラ実装研究センター
上級主任研究員 博士(工学) 穂積 篤 氏
<専門>
表面化学、薄膜工学、材料プロセス工学、バイオミメティクス(生物模倣工学)
<学協会>
アメリカ化学会、アメリカ接着学会、日本化学会、高分子学会、表面技術協会、無機マテリアル学会
セミナー受講料
55,000円(税込、資料付)
■ 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で55,000円(税込)から
・1名で申込の場合、49,500円(税込)へ割引になります。
・2名以上同時申込で参加者全員が会員登録をされた場合、1名につき33,000円(税込)になります。
※ 会員登録とは
ご登録いただきますと、セミナーや書籍などの商品をご案内させていただきます。
すべて無料で年会費・更新料・登録費は一切かかりません。
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受講料
55,000円(税込)/人
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