エネルギーの脱炭素化と大幅な省エネルギーの進め方―カーボンニュートラルへのソリューション―

エネルギーをエクセルギー概念でとらえると大幅省エネが可能に!!
費用対効果最大の省エネを実現するために具体的に指導します。

セミナー趣旨

カーボンニュートラルの方法が,「エネルギーの脱炭素化と省エネルギー」からなることはよく知られています。国際機関IEA(International Energy Association)によれば,世界のカーボンニュートラルの達成において,エネルギーの脱炭素化と省エネルギーの寄与率は,それぞれ半々が必要としています。このうち,わが国のエネルギーの脱炭素化は,政府主導で電力のCO2排出係数の低減が進められており,実際に電気エネルギーのCO2排出原単位は,大きく減少しつつあります。
一方,国際機関SBT(Science Based Targets)によると,今後,各企業に求められるCO2排出量の削減レベルは,2030年までCO2原単位改善4.2%/年とされています。
この目標レベルを企業独自の再生可能エネルギー導入で達成するのは,ほぼ不可能で,省エネルギーが期待されますが,大きな技術的課題が存在します。
省エネルギー法上の努力目標はエネルギー原単位改善1%/年で,非常に優秀な企業でも,省エネルギーの実力はこの程度であり,SBTの目標レベルには不十分です。さらに,昨今の電力単価や燃料価格の大幅上昇が,省エネルギーの重要性を増大させていますが,決定的な対応策がありません。
省エネルギー診断など,わが国の省エネルギーは,過去から現在まで,従来のエネルギー概念に基づく方法で進められており,エネルギー原単位改善1%/年が限界です。
しかし,従来のエネルギー概念と新しいエクセルギー概念を組み合わせた方法で,あらゆる業種の,あらゆるエネルギー設備について,大幅な省エネルギーが実現可能です。
本セミナーの講師は,エネルギーとエクセルギーを駆使して大きな成果をもたらした経験を数多く保有しています。本セミナーでは,企業のカーボンニュートラルへの取り組みのブレークスルーとなる重要情報を数多く取り上げ解説指導します。


【エクセルギーの概念とDXとの関係】
・エクセルギーとはなにか

エネルギーには熱としてのとらえ方と,仕事としてのとらえ方があります。
わが国ではエネルギーを熱としてとらえていますが,この見方では,エネルギーロスが熱に含まれてしまうため,エネルギープロセスの実像を知ることが不可能です。わが国の省エネルギーは,過去から現在まで,エネルギープロセスの実像を把握できない方法で進められています。
これに対し,エクセルギーは,エネルギーを仕事としてとらえる理論で,必要なエネルギーとエネルギーロスが明確に切り分けられ,エネルギープロセスの実像が把握できます。
省エネルギーとは,エネルギーロスを削減することなので,目的と手段が一致することになり,従来に比べ圧倒的に優れた省エネルギー提案が可能となります。

・DXとの関係
エネルギーとエクセルギーを組み合わせた,上記の新しい省エネルギー解析では,シミュレーションとデータ解析を駆使します。シミュレーションは,エクセルベースで実施できますが,習熟するとVBAやPythonでのツール化を実施します。また,データ解析は,基本的に,回帰分析などExcelの標準装備のツールで実施可能です。
また,シミュレーションとデータ解析が補完しあうため,PIシステムのような最新のデータ収集システムは,基本的に不要です。(あればベター)
省エネルギーの実績を重ねたうえで,これらのツールを体系的なソフトウェアにすると,極めて重要な知的財産となります。

セミナープログラム

I.再生可能エネルギーの効果的な導入の進め方
II.大幅な省エネルギーの進め方
1)大幅な省エネルギーの必要性
2)従来型の省エネルギーの問題点
  ・エネルギー概念だけでは,エネルギープロセスの実像がみえない。
  ・わが国の省エネルギーは「群盲象を評す」
3)大幅な省エネルギーのための基本知識
  ・エクセルギーを使って,エネルギープロセスの実像を明らかにする。
  ・しかし,エクセルギーだけでは,大幅省エネルギーには遠い。
  ・エネルギーとエクセルギーを上手に使って,大幅省エネルギーを実現
4)大幅な省エネルギーのための基本例題
  ・ボイラー,コンプレッサー,冷凍機,ポンプ,空調機,工業炉など,
   一般的なエネルギー設備への切り込み方
5)工場の大幅な省エネルギーの実際例(表1参照)
6)適切な設備投資評価の進め方
  ・費用対効果最大の省エネルギー提案を実現するための知識

   表1 大幅な省エネルギーの目安

区分 項目 コスト削減率[%]
From To
プロセス現状維持 ゼロ投資 3 5
軽微投資 5 10
本格投資 10 20
プロセス変更 本格投資 20 30

 

セミナー講師

武田彰夫 氏
株式会社MIC武田技術士事務所 代表取締役
技術士 (情報工学,環境)

略歴
製造業の大手企業勤務後,現在のEY新日本において,エネルギー・環境部門のコンサルタントとして勤務。海外の一流コンサルタントとの協業を経験しました。
2009年に,株式会社MIC武田技術士事務所を設立し現在に至ります。
早くから,省エネルギーにおけるエクセルギー理論の有用性に着目し,大学の研究者等と,実務への適用方法を追求してきました。エクセルギーを利用した省エネルギーの方法について,以下の月刊雑誌等に数多く執筆しています。
月刊アイソス
月刊工場管理
月刊プラントメンテナンス
月刊化学経済
月刊技術士
(月刊プラントメンテナンス,月刊化学経済については,現在休刊)

経済産業省や環境省,政府系の産業技術総合研究所等で,エクセルギーの応用法について,講演・解説を実施してきました。

セミナー受講料

43,000円(消費税込)※テキスト代を含みます。


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

43,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

※銀行振込

開催場所

東京都

MAP

【港区】機械振興会館

【地下鉄】神谷町駅・御成門駅

主催者

キーワード

地球温暖化対策技術   電力技術   化学技術一般

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