バイオマス化学・プラスチック資源循環に関わる国内外の取り組み動向 ~バイオプラスチック・バイオ燃料とPE・PPのメカニカルリサイクル等~

プラスチックのサーキュラーエコノミー・カーボンニュートラルを取り巻く世界的動向を俯瞰!
バイオマスプラスチックとプラスチックリサイクルとの比較・関係性やその位置付けを把握!
新工業プロセスの進展が進む、化学品・燃料も含めたバイオマス化学・バイオマスプラスチックの製法・開発状況を解説!
現在世界で主として実施され、欧州で先行するメカニカルリサイクルの現状・課題を示します! 

1日目:2023年11月21日(火) 12:30-16:30【本ページ】
2日目:2023年11月28日(火) 12:30-16:30 プラスチックのケミカルリサイクルにおける国内外の現状と今後
※11月28日(火)「プラスチックのケミカルリサイクルにおける国内外の現状と今後」とセットでご受講いただけます

【項目】※クリックするとその項目に飛ぶことができます

    セミナー趣旨

      本セミナーでは、プラスチックの資源循環経済(サーキュラーエコノミー)とカーボンニュートラルに向けた化学工業の変革について解説する。
      第1回セミナーでは、①プラスチックを取り巻く世界の状況(プラスチックのサステナビリティを脅かす環境問題と対策、プラスチックの各種規制)と将来動向、②バイオマス化学・バイオマスプラスチックの状況(製法、技術・開発、用途、事業)と将来動向、③ポリオレフィン(PE・PP)のメカニカル(マテリアル)リサイクルの状況と将来動向を取り上げ、バイオマスプラスチックとプラスチックリサイクルとの比較・関係性や関連のバイオマス化学産業について世界的動向をふまえ俯瞰する。
    ① プラスチックの環境問題(海洋プラスチック、廃プラの処理問題、資源枯渇、焼却による温室効果ガス発生など)と先行する欧州のプラスチック規制について解説する。また、欧州規制を近々世界標準にすることにつながる国連などの動きについて説明する。2030年に欧米基準が世界標準になった場合を想定し、日本の対応(ケミカルリサイクル、メカニカルリサイクル、バイオマスプラスチックの拡充)を解説する。
    ② カーボンニュートラルの要請から、バイオナフサを原料とする第二世代のバイオPE・バイオPP・バイオPVC・バイオPCが最近登場し、世界の化学工業にインパクトを与えている。リサイクルと競合するものか、協調するものか? 先行する欧米企業の状況と日本の取り組みを紹介する。そして、バイオマスプラスチックの原料であるバイオエタノール・バイオナフサと関係の深いバイオ燃料(バイオエタノール、バイオディーゼル)の最近の動向を説明する。また、世界と日本のバイオ化学品と生分解性プラスチックについて、概要(製造ルート)と最近の開発状況について紹介する。
    ③ 欧州が先行するポリオレフィンのメカニカル(マテリアル)リサイクルの概要(強みと弱み)を知り、遅れている日本の課題を考える。現状のところ世界のリサイクルは、メカニカルリサイクルがほとんどである。ケミカルリサイクルを検討する上で、競合するメカニカルリサイクルの知識は必須である。

    受講対象・レベル

    プラスチックリサイクルとバイオマスプラスチックの事業企画や研究開発に関心のある、化学会社(樹脂製造、化学品製造、樹脂加工)、商社、大学や国の研究所に所属される、技術者、研究者、事業企画担当の方などに最適のセミナーです。

    習得できる知識

      日本の化学産業の将来に大きな影響を与える欧州の動向(EU政府(規制)と欧州企業)の体系的理解。
      バイオマスプラスチックとバイオ燃料の基礎知識と最近動向(ニュースの意味、意義、位置づけを理解できる)。
      特に、日本の化学産業に大きな影響を与えるバイオナフサを使用する第二世代のバイオマスプラスチック(バイオPE・PP・PVC・PCなど)の最新動向を知る。
      欧州が進んでいるメカニカルリサイクルの詳細を知り、日本の課題を把握する。

    セミナープログラム

    1.資源循環経済(サーキュラーエコノミー)とカーボンニュートラル時代に生き残るための
       製造業の大きな変革(サステイナブルな新化学工業プロセスの創出)
     1) 化学工業(リサイクルとバイオマス化学によるサステイナブルケミストリーの構築)、石油産業(バイオ燃料)、
           鉄鋼産業(水素還元法)、自動車産業(EV)の変革
     2) プラスチックを取り巻く環境課題と先行する欧州の政策
      ①海洋プラスチック問題
      ②廃棄物の処理問題とEUの規制
      ③化石資源使用量の削減:3R (Reuse、Reduce、Recycling)とRenewables(再生可能資源:バイオマス)
     3) 日本の化学産業の将来に大きな影響を与える欧米の動向:EU規制と欧米企業の自主規制の世界標準化と日本の対応
      (2030年の日本のプラスチックの姿、必要とされる ケミカルリサイクルとバイオマスプラスチック)
    2.バイオマスプラスチックとプラスチックリサイクルの位置付けと関係性
     1) バイオマスプラスチックとプラスチックリサイクル(メカニカルリサイクルとケミカルリサイクル)の概要と比較(強み、弱み)
     2) バイオマスプラスチックとリサイクルの関係
      ・競合ではなく協調
     3) バイオマスプラスチックとケミカルリサイクルにおける「マスバランス方式」
      ・マスバランス方式の意味と認定
    3.バイオマス化学とバイオマスプラスチック・バイオ燃料の動向
     1) 天然資源化学(石油化学、天然ガス化学、石炭化学、バイオマス化学)におけるバイオマス化学の位置づけ
     2) バイオマス化学の概要
     3) バイオマスプラスチックとその製法
      ①バイオプラスチックとバイオマスプラスチックの定義
      ②バイオプラスチック(バイオマスプラと生分解プラ)の生産能力&需要、価格
      ③「バイオマス第一世代ドロップイン(プロダクト)」
       ・BraskemのバイオエタノールからのバイオPE、バイオMEGからのPET30
       ・関連技術として、非化石燃料由来エタノールからのバイオPE
       *廃プラのガス化による合成ガス→メタノール合成→エタノール合成(Enerkem)
       *合成ガスやCO2からの発酵によるエタノール合成(LanzaTech)→PE、バイオ燃料
      ④「バイオマス第二世代ドロップイン(プロダクト)」の誕生と大きなインパクト
       ・バイオマス由来のナフサ・ディーゼルを原料として、既存のナフサクラッカーと重合設備を利用
        世界の開発状況と日本メーカーの取り組み
       ・バイオPE・バイオPP・バイオPVC・バイオPCなどの開発状況
       ・バイオマス由来のナフサ・ディーゼルの原料ソース、バイオ燃料との関係
      ⑤バイオマスプラスチックの高付加価値品
       ・特殊ナイロン、特殊PC、PEFなど
      ⑥生分解性プラスチックの開発動向と最近の状況
       ・PHA、PLA、PBS、PBATなど
       ・中国の生分解性プラスチック使用の法規制(拡大するPBAT)
     4) バイオ化学品(バイオマス由来の化学品)の開発の歴史と現状
      ・C2~C12のバイオ化学品40種の開発状況
      ・例 コハク酸、ブタンジオール、イソプレン、アジピン酸、ヘキサメチレンジアミン、新規溶媒など
     5) バイオ燃料(バイオエタノールとバイオディーゼル)の最近の動向
      ①概要 
      ②世界の地域別生産量と各国の状況
      ③バイオエタノール:需要・供給と価格、増産の可能性と環境制約
      ④セルロース系バイオエタノールの開発状況
      ⑤バイオディーゼル:FAME(Fatty Acid Methyl Ester:脂肪酸メチルエステル)
       :製法、供給能力
      ⑥バイオディーゼル:HVO(Hydrotreated Vegetable Oil:水素化処理植物油)
       :製法、供給能力
      ⑦バイオナフサ 需要・供給と価格、増産の可能性と環境制約
      ⑧バイオマス原料としてのバイオエタノールとバイオナフサの比較(供給、価格)
    4.ポリオレフィン(PE・PP)のメカニカルリサイクル(MR)の現状・課題
     1)欧州が強いポリオレフィンのMR(生産量と市場)
     2) 高品質のHDPE再生材(ボトル)の事業化とそれを支える優れたリサイクル技術
      ・100%再生材HDPEボトル、HDPEミルク用ボトルなど
      ・最新の選別技術、押出技術、脱臭技術(ReFresher)
     3) 欧米化学(ポリオレフィン)メーカーのMR事業への新規参入
     4) 欧米リサイクラーの状況・動向(欧州の大手リサイクラーの存在)
     5) 欧米のMR技術:廃プラの収集、選別、再生処理
      ・メカニカルリサイクルのフロー
       :①MSW(混合廃棄物)の選別工程、②分別収集廃プラスの選別工程、
                ③再処理工程:選別機器(バリスティックセパレーター、NIR(光学識別機)など)、押し出し機+脱臭機の概要
     6) (欧州)マテリアルリサイクルの技術開発
     7) (欧州)マテリアルリサイクルの品質課題(力学強度不足、色、臭い、外観(異物))と対策
     8) 日本のマテリアルリサイクルの状況と課題
    おわりに 世界の趨勢と大きなビジネスチャンス
    <質疑応答>

    セミナー講師

     (株)旭リサーチセンター シニアリサーチャ― 博士(工学)  府川 伊三郎 先生

    セミナー受講料

    『バイオマス化学・プラスチック資源循環(11月21日)』のみのお申込みの場合
    1名41,800円(税込(消費税10%)、資料付)
    *1社2名以上同時申込の場合、1名につき30,800円

    プラスチックのケミカルリサイクル(11月28日)』と合わせてお申込みの場合
    (同じ会社の違う方でも可。※二日目の参加者を備考欄に記載下さい。)
    1名61,600円(税込(消費税10%)、資料付)
    *1社2名以上同時申込の場合、1名につき50,600円⇒割引は全ての受講者が両日参加の場合に限ります

    *学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
    *セット受講をご希望の方は、備考欄に【『プラスチックのケミカルリサイクル(1月28日)』とセットで申込み】と
       ご記入ください。

    受講について

    • 配布資料は、印刷物を郵送で送付致します。お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
      お申込みは4営業日前までを推奨します。
      それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
      テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。
    • 受講にあたってこちらをご確認の上、お申し込みください。
    • Zoomを使用したオンラインセミナーです
      →環境の確認についてこちらからご確認ください
    • 申込み時に(見逃し視聴有り)を選択された方は、見逃し視聴が可能です
      →こちらをご確認ください

     

    受講料

    41,800円(税込)/人

    ※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

    開催日時


    12:30

    受講料

    41,800円(税込)/人

    ※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

    ※銀行振込、コンビニ払い

    開催場所

    全国

    主催者

    キーワード

    高分子・樹脂材料   化学反応・プロセス   環境負荷抑制技術一般

    ※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

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    高分子・樹脂材料   化学反応・プロセス   環境負荷抑制技術一般

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