粒子分散技術入門セミナー2日間

粒子分散技術の基礎、分散性及び安定性評価、分散の実務、

分散剤の選定・評価、分散機の選定・評価!


(好評第17回)
★ 理解度を深めるため、両日とも最後に、その日の最重要ポイントを確認・復習します!


日時


2019年5月29日(水) 10:30-16:30
2019年5月30日(木) 10:00-16:00 【2日間コース】


講師


小林分散技研
東京理科大学 理工学部 客員教授 博士(工学) 小林 敏勝 先生
*元 日本ペイント(株)


受講料


1名61,560円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき50,760円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナーポイント


■ 講演ポイント
 粒子の分散状態は、分散液の流動性や沈降の有無、分散液から得られる被膜の表面平滑性や膜密度、種々の光学的性質などに、大きな影響を与える。良好な粒子分散系を得るためには、ソフトとハードの両面を理解し、最適な選択をする必要がある。
 本講では、ソフト面として構成成分の組み合わせ方や材料選択に関する基本的な考え方を、有機溶剤系・水系それぞれについて、入門者向けに平易に解説するとともに、各種分散剤の特徴や使い方、高分子分散剤の合成方法や最近の開発動向を紹介する。
 また、ハード面としては、分散機・分散プロセスの選定に関する基本的な情報を提供するとともに、最近話題のナノ分散のための分散機・分散プロセスについても取り上げる。
 粒子分散の評価では、分散度の評価とフロック形成状態の評価が重要であり、濃厚粒子分散系への適用を念頭に、主な粒子径計測方法の原理と適用上の留意点、粘度測定によるフロック形成の評価法について解説する。

■ 受講後、習得できること
・粒子〜高分子(分散剤・バインダー)〜溶剤の親和性に関する基本的な考え方
・分散のための粒子表面評価法
・粒子分散安定化メカニズムとDLVO理論適用上の留意点
・各種粒子径測定装置の原理と使用上の留意点
・各種分散機・分散プロセスに関する基本的な情報
・分散剤の分子設計と製造法の実例
・分散剤の使い方と分散配合設計


セミナー内容


(1日目)
第1部 「粒子分散技術の基礎」(10:30-11:40)
1.粒子分散の基本的な考え方(10:30-11:40)
 1.1 粒子を分散するということ
  1.1.1 破砕と解砕の違い
  1.1.2 一次粒子と二次粒子
  1.1.3 様々な形状の一次粒子
 1.2 分散の単位過程 〜三つの単位過程に分けて考えよう〜
  1.2.1 濡れ 〜液と粒子表面の親和性が良いから濡れるのではない〜
  1.2.2 機械的解砕 〜分散機と分散プロセスの選択と設計〜
  1.2.3 分散安定化 〜実用的な系では高分子吸着で〜
 1.3 粒子〜高分子〜溶剤間の親和性はどうあるべきか

第2部 「粒子分散性及び安定性評価」(12:20-13:50)
1.粒子分散液の性質と粒子の分散状態との関係を理解し、粒子分散を評価する
 
(12:20-13:50)
 1.1 フロキュレートの形成と分散液の流動性
  1.1.1 フロキュレートが形成されると分散液はボテついた流動性を示す。
  1.1.2 フロキュレート形成のメカニズム
  1.1.3 フロキュレートの評価 (Casson式と降伏値、チキソトロピー係数)
  1.1.4 粒子分散液が示す流動挙動 〜擬塑性流動、チキソトロピー、ダイラタンシー〜
  1.1.5 粘度測定時の留意事項 〜フロキュレートの形成だけが増粘の原因ではない〜
 1.2 粒子分散度が関係する性質
  1.2.1 光の散乱 (隠ぺい、ヘイズ)
  1.2.2 乾燥被膜の平滑性
  1.2.2 沈降
 1.3 粒子分散度の評価法
  1.3.1 粒ゲージ法 〜分散度評価法としてのJISがあるのはこれだけ〜
  1.3.2 顕微鏡法
  1.3.3 沈降速度法
  1.3.4 光子相関法(動的光散乱法)
  1.3.5 光回折法
  1.3.6 超音波減衰分光法
  1.3.7 乾燥被膜の光沢から間接的に分散度を評価する
 1.4 分散安定性に関する諸現象
  1.4.1 複数種類の粒子が共存する際に生じる不具合現象
  1.4.2 粒子分散液に溶剤や高分子を加える際の留意点(溶解ショック)
  1.4.3 粒子分散が安定であるとは

第3部 「分散の実務」(14:00-16:00)
1.有機溶剤系での分散の実務
(14:00-15:00)
 1.1 粒子と高分子(樹脂や分散剤)の酸塩基性評価法
  1.1.1 非水電位差滴定法 〜酸塩基の量と強度が求められる〜
  1.1.2 等電点と等酸点 〜粒子表面の酸塩基性の目安〜
 1.2 バインダー樹脂でも分散できる 
  1.2.1 バインダー樹脂を酸や塩基で変性した時の分散効果
  1.2.2 変性による阻害効果もある
 1.3 π(パイ)電子を持つ粒子に有効なシナージストによる表面改質

2.水系での分散の実務(15:05-16:00)
 2.1 水系ではまず濡れを考える 〜ウオッシュバーン式と濡れに影響する因子〜
  2.1.1 親水−疎水性度 〜これは誰でも考える〜!
  2.1.2 凝集の幾何学的因子 〜タイトに凝集した粒子は濡れにくい〜
 2.2 水系での分散安定化
  2.2.1 界面電気化学(DLVO理論)の基本と適用上の留意点
  2.2.2 水の構造と疎水性相互作用
  2.2.3 疎水性相互作用による高分子吸着 〜実用系ではこれが主体〜
 2.3 粒子表面の最適親水性度 〜濡れと分散安定化の両立〜
 2.4 混合有機溶剤の影響

「確認・復習と全体質疑応答」(16:05-16:30)


 
(2日目)
第4部 「分散剤の選定・評価」(10:00-12:20) 
1.界面活性剤(低分子量分散剤)概論
 1.1 界面活性剤の種類と特徴
 1.2 粒子分散に影響する因子
  1.2.1 臨界ミセル濃度
  1.2.2 曇点
  1.2.3 HLB値
2.高分子分散剤の基本構造 〜アンカー部と溶媒和部〜
 2.1 アンカー部の種類 〜粒子表面に吸着する部分をアンカー部と呼ぶ〜
 2.2 アンカー部の分布と粒子分散性 〜分散剤の分子設計〜
  2.2.1 橋架け吸着による粒子凝集
  2.2.2 ランダム型、ホモポリマー型高分子分散剤
  2.2.3 ブロック型高分子分散剤 〜直鎖型と多点吸着型分散剤(櫛形分散剤)〜
3.ブロック型高分子分散剤の合成例
 3.1 グラフト法による分散剤の合成
  3.1.1 Grafting through法
  3.1.2 Grafting onto法
  3.1.3 いくつかの分散剤合成の実例
 3.2 リビング重合法で合成された高分子分散剤
  3.2.1 リビング重合法の特徴
  3.2.2 リビング重合法により合成された分散剤の実例と特徴
4.分散剤の評価と使いこなし
 4.1 分散剤の評価とマッピング例
 4.2 分散配合の決定

第5部 「分散機・分散プロセスの選定・評価」(13:00-15:20) 
1.粒子分散プロセス概論
 1.1 粒子分散に用いられる一般的な分散機・撹拌機とその特徴
  1.1.1 ロールミル
  1.1.2 ニーダー(フラッシャー)
  1.1.3 エクストルーダー
  1.1.4 プラネタリーミキサー
  1.1.5 ボールミル
  1.1.6 アトライター
  1.1.7 高速インペラー分散機
  1.1.8 コロイドミル
  1.1.9 ビーズミル
 1.2 分散プロセス
  1.2.1 分散方式 〜予備混合、バッチ分散、パス分散、循環分散〜
  1.2.2 多品種少量生産に適した分散機
  1.2.3 コンタミネーション 〜装置コンタミとクロスコンタミ〜
2.ナノサイズ分散機
 2.1 ナノサイズ分散機の特徴
 2.2 過分散 〜一次粒子の破砕とその影響〜
 2.3 異種分散方式の組み合わせによる高分散度化
3.最近登場した分散機
4.ラボ用分散機


「確認・復習と全体質疑応答」(15:25-16:00)