セルロースナノファイバーの技術動向と複合化・成形、使用への考え方・活かし方

■特徴・製造方法、低コスト化技術開発動向、樹脂複合化の実用化開発動向■
■京都プロセス(パルプ直接混錬法)の特長、混練・成形におけるポイント■
■試作開発、実用化採用例など自社製品にどのようにしてCNFを取込んで行くか?■

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★ CO2削減に寄与できるカーボンニュートラル材料として改めて注目されるセルロースナノファイバーの現状を解説!

■特典■
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視聴期間:2023年6月1日(木)~6月7日(水)まで

セミナー趣旨

 セルロースナノファイバー(CNF)は現在、実用化・事業化段階に入っており、CNF製造・サンプル提供企業も増え、メーカー各社では低コスト化量産技術の開発段階に入っている。またCO2削減に寄与できるカーボンニュートラル材料として改めて注目を集めており、製品化・採用事例も多種多様、多くの分野から出ている。
 本セミナーでは、CNFの特徴・製造方法、低コスト化技術開発動向、樹脂複合化の実用化開発動向と京都プロセス(パルプ直接混錬法)の特長、混練・成形におけるポイント、試作開発、実用化採用例など自社製品にどのようにしてCNFを取込んで行くかのポイント等について解説する。

習得できる知識

・ナノセルロース(CNF, TEMPO等酸化CNF, CM化CNF,CNC,バクテリアセルロースナノファイバー他)の特徴と国内のCNF製造各社の生産、サンプル提供の現況
・CNF/熱可塑性樹脂複合材の技術開発動向とその実用化試作・製品化・商品化の事例
・同上材料の特に混練技術、射出成形技術、射出発泡成形技術のポイント
・カーボンニュートラルなCNF利用によるCO2ゼロエミッションへの寄与
・ISO国際標準化及び安全性評価技術、安全性データ等の最新動向
・自社技術、自社製品にどのようにCNFを取り込んで行けば良いのか、その進め方

セミナープログラム

1.ナノセルロースの種類・特徴及び製法・生産状況等について
  ~CNF, TEMPO等酸化CNF, CM化CNF,CNC, バクテリアセルロースナノファイバー, キチンナノファイバー~
 1.1 セルロースナノファイバー(CNF)の特徴とその製法及び原料
  a)TEMPO等酸化セルロースナノファイバー(化学処理/解繊)
  b)セルロースナノファイバー(機械的解繊)
  c)カルボキシメチル化セルロースナノファイバー(化学処理/解繊)
 1.2 セルロースナノクリスタル(CNC)の特徴とその製法
 1.3 バクテリアセルロースナノファイバーの特徴とその製法
 1.4 キチンナノファイバーの特徴とその製法
 1.5 現在サンプル供給しているCNFメーカー28社の特徴及び提供サンプル等のご紹介
  a)サンプル提供企業一覧[2023/2/1改訂15版発行]の配布及び説明
  b) CNF他生産各社の拠点とその生産能力及び量産化計画

2.CNF/熱可塑性樹脂複合材の複合化技術の開発
 2.1 粉末法による[親水性]CNFと[疎水性] 熱可塑性樹脂の複合化
 2.2 CNFの化学変性によるナノコンポジットの高性能化
  a)化学変性の考え方
  b)CNFの分散特性と化学処理法
  c)変性CNFによる性能アップ(解繊性・分散性・強度・耐熱性・線膨張率・摺動性等)
  d)低コスト化に貢献する「京都プロセス」(パルプ直接解繊法)の特徴
  e)ASA変性とセルロースの耐熱性を向上するアセチル変性
  f)DS(変性反応の程度:置換度)による性能の違いと最適化
 2.3 CNF/熱可塑性樹脂の混練技術とそのポイント
  a)CNF/樹脂混練の考え方
  b)「京都プロセス」における混練技術
  c)混練にあたってのポイント
  d)CNFの解繊・分散性とその評価法
 2.4 CNF強化ポリプロピレンの性能向上手法について
  a)セルロース膨潤剤の効果
  b)曲げ特性/衝撃特性のバランスが取れた複合化
 2.5 CNFナノコンポジットの樹脂種横展開について(特性・性能等)
  a)LDPE, HDPE, バイオPE,PP, PLA, PBS, PA11, PA12, POM, PA6, PA MXD6,PA MXD10, PBT,PC/ABS他
 2.6 材料メーカーにおける変性パルプ及びCNF/樹脂マスターバッチ(MB)のサンプル供給及び商業生産開始

3. CO2削減への寄与、LCA効果からみたCNF材の利用
 3.1 カーボンニュートラル、マテリアルリサイクルが見込めるCNF/熱可塑性樹脂
 3.2 海洋プラスチック問題からみたCNF/生分解性樹脂ナノコンポジットの開発

4.CNF/熱可塑性樹脂の射出成形並びに微細発泡成形
 4.1 CNF/熱可塑性樹脂の射出成形技術
 4.2 CNF/熱可塑性樹脂複合材射出成形及び金型設計のポイント
 4.3 超臨界CO2バッチ発泡法による微細発泡基本技術の開発
  a)微細発泡成形におけるCNF複合化の効果
 4.4 変性CNF/ナノコンポジットを用いた超臨界N2射出発泡成形
 4.5 大型射出発泡成形品の試作
 4.6 ポリエチレン/化学バッチ発泡品の試作

5.CNFの染色と材料着色法の開発
 5.1 CNFの染色
 5.2 粉末法による材料着色成形品の試作
 5.3 材料着色事例とサンプル見本
 5.4 カラーCNFの製造とサンプル提供

6.CNF/熱可塑性樹脂複合材・同発泡材の製品化採用事例及び試作事例
 6.1 製品化採用事例
  ①ランニングシューズのミッドソール材、②製品運搬用コンテナ、③旅行グッズ3点セット
 6.2 試作事例
  ①モーターボートインパネ、②化粧品ケース、③電気・電子部材カバー、④リレー装置カバー、⑤照明器具カバー、
  ⑥自動車エンジンカバー、⑦自動車ドアトリム、⑧自動車リクラカバー、⑨自動車トランクリッド/アッパー・ローア、
  ⑩自動車インテークマニホールド、⑪自動車デッキボード、⑫シューズキーパー、⑬トラッシュビン

7.CNF100%板材等の製造とその応用について
 7.1 CNF100%材の工業的生産とその特徴
 7.2 その応用展開について
  [製品化事例] お琴の爪(象牙代替)
  [試作事例] 自動車ボンネット・ルーフサイドレール、クラリネット、釣り竿、床材他

8. 多種多様な分野におけるCNFを用いた製品化・商品化事例
 8.1 水性ゲルインク・ボールペン(描画性向上・ボタ漏れ防止)
 8.2 大人用紙おむつ(消臭能力4倍)
 8.3 トイレクリーナー(適度な破れにくさ)
 8.4 スピーカーコーン(高音特性の向上)
 8.5 酒類のろ過助剤(綿ろ布の最適化)
 8.6 食品(どら焼き等)における食感維持/改良・伸び抑制・保形性・あんこ等の離水抑制・
   パンク抑制・温度耐性・電子レンジ加熱耐性・歯切れ向上・老化抑制等
 8.7 紙力増強材等(特殊フィルター、電池用セパレーター)
 8.8 化粧品のゲル化剤等[保湿性向上・べた付き低減]
 8.9 生コンクリート圧送先行剤(濡れ性向上・チクソトロピー効果] 
 8.10 新しい作風の京焼・清水焼(脱型乾燥歩留向上、外観マット化商品力アップ)
 8.11 自動車タイヤ(周方向強度保持・径方向柔軟性付与)
 8.12 卓球ラケット(打感向上)
 8.13 CNF混合漆喰(微細ひび割れ防止) 
 8.14 CNF添加研削用砥石(砥粒脱落防止、寿命向上)
 8.15 スキー・スケボー用ワックス(滑走性、耐久性向上)
 8.16 グラスライニング材(たれ落ち防止)
 8.17 農業資材(物理的害虫駆除)
 8.18 鶏舎用環境資材(物理的不快害虫駆除)

9.ナノセルロース研究開発の世界的動向とISO国際標準化の最新動向

10.2020年3月,2022年12月に公表されたCNF安全性評価手法並びに評価データの紹介

11.2020年4月設立産業界主導オールジャパン「ナノセルロースジャパン」とその活動

  □質疑応答□​

セミナー講師

(地独)京都市産業技術研究所 研究フェロー 北川 和男 氏

【経歴・専門・活動など】
1979年大阪府立大学大学院工学研究科応用化学専攻修了後、研究所入所。繊維強化複合材料(FRP)の繊維/樹脂界面研究をベースに、1990年代バイオマス繊維(ミクロサイズ竹繊維)/生分解性プラスチック複合材料の開発に取り組み、2002年から京都大学生存圏研究所矢野浩之教授とCNF共同研究を開始。CNF/熱可塑性樹脂複合材料の研究開発を続行中で、CNFの社会実装化を目指して、現在多くの企業に対しそれらの製品化・事業化支援を進めている。京都工芸繊維大非常勤講師、ナノセルロースジャパン/ナノセルロース事業化推進分科会長、関西CNFプラットフォームプロジェクトマネージャーを併任。

【WebSite】
http://tc-kyoto.or.jp/about/organization/planning/cnf.html

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