量子ドット(QD)の材料設計,カドミウムフリー化,応用・評価

熱と湿度に弱い量子ドット、その対処法とは?
表示デバイスの低消費電力化、
医療用ディスプレイの高画質化による病気の早期発見
海外の研究トレンドも

セミナープログラム

【10:00~11:00】
第1部 コロイド量子ドット研究の背景、 基本的な物性と合成法
●講師 (国研)産業技術総合研究所 関西センター 総括主幹 博士(工学) 村瀬 至生 氏
 
講座の趣旨
蛍光性のコロイド量子ドットは、4Kディスプレイとして実用化され、医療分野や太陽電池への応用も考えられている。本講座では、この研究の背景・歴史を説明し、基本的な物性とそれにかかわる粒成長メカニズムについて解説する。このような基本を押さえたうえで、量子ドット合成、ガラスマトリックスへの分散手法について説明する。

セミナープログラム
1.量子ドット研究の背景と歴史
  1.1 量子ドット合成法と研究の歴史
  1.2 ドープされた量子ドットについて

2.基本的な物性と粒成長メカニズム
  2.1 物理的、化学的性質  (量子サイズ効果など)
  2.2 エネルギー準位の計算方法
  2.3 量子ドットのサイズと濃度の求め方
  2.4 粒成長メカニズムと発光効率

3.量子ドットの合成法
  3.1 親水性CdTe
  3.2 親水散性ZnSeと光化学反応を利用したシェルの付加
  3.3 疎水性InPと水相への転換
  3.4 疎水性CdSeの各種合成法

4.ガラスマトリックスへの各種分散法
  4.1 バルク体への分散
  4.2 薄膜への分散およびファイバー形成
  4.3 微小ガラスカプセル中への分散

【質疑応答】


【11:10~12:10】
第2部 量子ドットの各種評価方法と、耐光性向上の指針
●講師 (国研)産業技術総合研究所 関西センター 総括主幹 博士(工学) 村瀬 至生 氏
 
講座の趣旨
 前講座を踏まえたうえで,発光効率と耐光性の評価法を説明する。量子ドットは,表面の割合が大きく,
表面の僅かな欠陥で発光特性が変化する。この表面の状態を理解し,耐光性を上げるための各方策・指針を,最新の研究とも比較しながら,講師独自の見解を加えて解説する。


セミナープログラム

1.評価方法
  1.1 単一分子検出法の発明の経緯とノーベル賞
  1.2 単一粒子検出とブリンキング
  1.3 発光効率(内部量子収率)の測定・評価法
   1.4 耐光性の測定・評価法

2.耐光性向上の具体策  
  2.1 ポリマーを用いる方法
  2.2 イオン結晶による閉じ込め
  2.3 アルミナ薄膜による被覆
  2.4 ガラスカプセル化とその優位性

【質疑応答】


【13:00~14:00】
第3部 カドミウムフリー量子ドットの合成と光学特性・応用
●講師  東北大学 多元物質科学研究所・金属資源プロセス研究センター 博士(工学) 佃 諭志 氏
 
講座の趣旨
  CdSe量子ドットを搭載したディスプレイが既に市販されているが、Cdは高い毒性を有するため、より安全な非Cd系量子ドットの開発が急務となっている。本講演では、CdSeコロイダル量子ドットの特性、合成法から、カドミウムフリー量子ドットの設計、合成、及びその特性について世界的な動向を含め、解説する。

セミナープログラム
1.コロイダルCdSe量子ドット
  1.1 CdSe量子ドットの光学特性
  1.2 CdSe量子ドットの合成
  1.3 応用と規制状況
  1.4 カドミウムフリー材料

2.カドミウムフリー量子ドットの合成法とその特性
  2.1 III-V族半導体量子ドット
  2.2 I-III-VI2族半導体量子ドット
  2.3 II-VI族混晶量子ドット
  2.4 ペロブスカイト型量子ドット
  2.5 その他の量子ドット

3.量子ドット蛍光体の応用
  3.1 量子ドットを利用した素子開発
  3.2 カドミウムフリー量子ドットの性能と課題

4.まとめ

【質疑応答】


【14:10~15:10】
第4部 量子ドット(QD)デバイスの現状と展望
●講師 NSマテリアルズ(株) 執行役員 CTO 宮永 昭治 氏
 
講座の趣旨
 量次世代ディスプレイのキーマテリアルであるQDの応用技術、更に、照明、太陽電池、センサー、情報通信等への利用を紹介する。RoHS規制を考慮したQDの必要性、及び、QDを使いこなす技術開発の重要性についても解説する。

セミナープログラム

1.量子ドット(QD)とは
2.コロイダルQDとは
3.次世代ディスプレイ
4.QDディスプレイ
  4.1 QDを用いたディスプレイ方式
  4.2 液晶ディスプレイ(LCD)向けQDバックライト
  4.3 CC方式によるディスプレイへの応用
  4.4 電流注入による自発光ディスプレイ

5.ディスプレイ以外のデバイス応用
  5.1 照明応用
  5.2 太陽電池・センサー
  5.3 通信情報技術

6.量子ドットデバイス応用の課題と方針

【質疑応答】


【15:20~16:20】
第5部 量子ドットの応用事例 ~QDフィルムによるディスプレイの発光効率向上を中心に~
●講師 日立化成(株) 情報通信事業本部 情報通信開発センター
透明材料開発部 奥田 唯史 氏 、福原 紀一 氏
 
セミナープログラム

1.「QDフィルム」開発の背景や経緯
2.「QDフィルム」の構造、特徴
  2.1 量子ドットのコア・シェル構造
  2.2 量子ドットフィルムの構造

3.「QDフィルム」のディスプレイ材料)としての性能評価方法
4.量子ドットフィルムの使用例、製品展開に
  4K8K放送対応の薄型テレビ、プロ用の映像機器、eスポーツ用ゲーミングPCモニター、
  ノートPCやタブレットのディスプレイ、車載ディスプレイ、医療分野のモニター、他

5.今後の課題
  5.1 水や酸素への耐久性向上
  5.2 高輝度化
  5.3 耐熱性向上

【質疑応答】


【16:30~17:30】
第6部 踊り場を超えて再び市場拡大を目指す 量子ドットの動向
●講師  テック・アンド・ビズ(株)代表取締役 北原 洋明 氏
 
講座の趣旨
 ホログラム、偽造防止印刷、RFID、電子透かしを始めとするセキュリティ媒体、スマートフォンなどの認証機器、クラウドサービスを用いた認証PFなどDNPの偽造防止対策における総合的な取り組みについて解説する。

セミナープログラム
1.量子ドット(QD)のディスプレイ応用の最新状況
  1.1 展示会等でのアピールと市場への浸透状況
  1.2 QDが注目された背景:スーパーハイビジョンの色域競争

2.量子ドットの技術
  2.1 構造、特徴をわかりやすく解説する
  2.2 LCDへの応用で先行するPL Mode
  2.3 OLED代替のQLEDを実現するEL Mode
  2.4 Cd系とCdフリー系の違い 2.5 Cd規制の現状

3.QD材料メーカ各社の特徴とビジネス戦略
  3.1 欧米ベンチャーと参入するアジアのメーカ
  3.2 韓国大手二社が繰り広げるQDとOLEDの戦い
  3.3 奮闘する日本の材料メーカ

【質疑応答】

セミナー講師

【第1・2部】(国研)産業技術総合研究所 関西センター 総括主幹 博士(工学) 村瀬 至生 氏
【第3部】東北大学 多元物質科学研究所・金属資源プロセス研究センター 博士(工学) 佃 諭志 氏
【第4部】NSマテリアルズ(株) 執行役員 CTO 宮永 昭治 氏
【第5部】日立化成(株) 情報通信事業本部 情報通信開発センタ 透明材料開発部 奥田 唯史 氏 、
      福原 紀一 氏
【第6部】テック・アンド・ビズ(株)代表取締役 北原 洋明 氏

セミナー受講料

1名につき60,000円(消費税抜,昼食・資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき55,000円〕


※セミナーに申し込むにはものづくりドットコム会員登録が必要です

開催日時


10:00

受講料

66,000円(税込)/人

※本文中に提示された主催者の割引は申込後に適用されます

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開催場所

東京都

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【品川区】技術情報協会セミナールーム

【JR・地下鉄】五反田駅 【東急】大崎広小路駅

主催者

キーワード

半導体技術   電子デバイス・部品

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