セルロースナノファイバーの技術動向と複合化・成形、使用への考え方・活かし方

■世界的動向、CNF/熱可塑性樹脂、射出成形・微細発泡成形、染色・着色、使いこなし方、応用・実用化

★ 6時間たっぷり集中! セルロースナノファイバーの現状と最新技術動向を把握する!
★ 樹脂混錬、試作例、国内外におけるCNF応用製品化事例の動向、どのようにしてCNFを活かすか?

セミナー趣旨

 セルロースナノファイバー(CNF)を取巻く状況はここ数年で大きく進展し、実用化・事業化段階に入っており、昨今のCO2削減に寄与できるカーボンニュートラル材料として改めて注目を集めています。CNFの製造・サンプル提供企業も増え多種多様化し、応用製品化・事業化事例も多くの分野から出て来ております。
 本セミナーでは、CNFの種類とその特徴・製造方法、現在サンプル提供されているCNF各社の特徴と生産状況、そして自社製品・自社技術にどのようにしてCNFを取込んで行くか、使いこなすコツとそのポイント、樹脂複合化の開発推移及びパルプ直接混錬法「京都プロセス」の特徴と試作・製品化事例、などWEBセミナーの利点を生かして研究所から大型試作成形サンプル等もお見せしながら集中的に解説します。

習得できる知識

・ナノセルロース(CNF, TEMPO等酸化CNF, CM化CNF,CNC,バクテリアセルロース他)の特徴と
   国内のCNF製造各社の生産、サンプル提供の現況
・CNF/熱可塑性樹脂複合材の技術開発状況とその実用化試作・製品化・商品化の事例
・同上材料の特に混練技術、射出成形技術、射出発泡成形技術のポイント
・5年ぶりに刷新された「CNFロードマップ」の内容
・ISO国際標準化及び安全性評価技術、安全性データ等の最新動向
・自社技術、自社製品にどのようにCNFを取り込んで行けば良いのか、その進め方

セミナープログラム

1.ナノセルロースの種類・特徴及び製法・生産状況等について
  ~CNF, TEMPO等酸化CNF, CM化CNF,CNC, バクテリアセルロース, キチンナノファイバー~
 1.1 セルロースナノファイバー(CNF)の特徴とその製法及び原料
  1.1.1 TEMPO等酸化セルロースナノファイバー(化学処理/解繊)
  1.1.2 セルロースナノファイバー(機械的解繊)
  1.1.3 カルボキシル化セルロースナノファイバー(化学処理/解繊)
 1.2 セルロースナノクリスタル(CNC)の特徴とその製法
 1.3 バクテリアセルロースの特徴とその製法
 1.4 キチンナノファイバーの特徴とその製法
 1.5 現在サンプル供給しているCNFメーカー28社の特徴及び提供サンプル等のご紹介
  1.5.1 サンプル提供企業一覧[2022/8/10改訂14版発行]の配布及び説明
  1.5.2 CNF他生産各社の拠点とその生産能力及び量産化計画

2.5年ぶりに刷新された「CNFロードマップ」の紹介、説明
 2.1 CNFの普及・市場拡大戦略:2030年・2050年新規市場創造目標
 2.2 CNF材5種の技術ロードマップ 他

3.ナノセルロース研究開発の世界的動向とISO国際標準化の最新動向

4.2020年3月に公表されたCNF安全性評価手法並びに評価データの紹介

5.CNF/熱可塑性樹脂ナノコンポジットの複合化技術の開発
 5.1 粉末法による[親水性]CNFと[疎水性] 熱可塑性樹脂の複合化
 5.2 CNFの化学変性によるナノコンポジットの高性能化
  5.2.1 化学変性の考え方
  5.2.2 CNFの分散特性と化学処理法
  5.2.3 変性CNFによる性能アップ(解繊性・分散性・強度・耐熱性・線膨張率・摺動性等)
  5.2.4 低コスト化に貢献する「京都プロセス」(パルプ直接解繊法)の特徴
  5.2.5 ASA変性とセルロースの耐熱性を向上するアセチル変性
  5.2.6 DS(変性反応の程度:置換度)による性能の違いと最適化
 5.3 CNF/熱可塑性樹脂の混練技術とそのポイント
  5.3.1 CNF/樹脂混練の考え方
  5.3.2 「京都プロセス」における混練技術
  5.3.3 混練にあたってのポイント
  5.3.4 CNFの解繊・分散性とその評価法
 5.4 CNF強化ポリプロピレンの性能向上手法について
  5.4.1 セルロース膨潤剤(例えばε-カプロラクタム)の効果
  5.4.2 曲げ特性/衝撃特性のバランスが取れた複合化
 5.5 CNFナノコンポジットの樹脂種横展開について(特性・性能等)
  5.5.1 LDPE, HDPE, バイオPE,PP, PLA, PA11, PA12, POM, PA6, PA MXD6,PA MXD10, PBT,PC/ABS 他
 5.6 材料メーカーにおける変性パルプ及びCNF/樹脂マスターバッチ(MB)のサンプル供給及び商業生産開始
 5.7 海洋プラスチック問題からみたCNF/生分解性樹脂ナノコンポジットの開発

6. CO2削減への寄与、LCA効果からみたCNF材の利用
 6.1 カーボンニュートラル、マテリアルリサイクルが見込めるCNF/熱可塑性樹脂
 6.2 海洋プラスチック問題からみたCNF/生分解性樹脂ナノコンポジットの開発

7.CNF/熱可塑性樹脂の射出成形並びに微細発泡成形
 7.1 CNF/熱可塑性樹脂の射出成形技術
 7.2 CNF/熱可塑性樹脂複合材射出成形及び金型設計のポイント
 7.3 超臨界CO2バッチ発泡法による微細発泡基本技術の開発
  7.3.1 微細発泡成形におけるCNF複合化の効果
 7.4 変性CNF/ナノコンポジットを用いた超臨界N2射出発泡成形
 7.5 大型射出発泡成形品の試作
 7.6 ポリエチレン/化学バッチ発泡品の試作

8.CNFの染色と材料着色法の開発
 8.1 CNFの染色
 8.2 粉末法による材料着色成形品の試作
 8.3 材料着色事例とサンプル見本
 8.4 カラーCNFの製造とサンプル提供

9.CNF100%板材等の製造とその応用について
 9.1 CNF100%材の工業的生産とその特徴
 9.2 その応用展開について

10.CNF材料の社会実装化動向
 10.1 2020年4月設立産業界主導「ナノセルロースジャパン」とその活動
 10.2 各地域におけるCNFに関する取組みの活発化
  10.2.1 「部素材産業―CNF研究会」の活動
 10.3 「新素材-CNFナショナルプラットフォーム」の活動

11.CNF材料を使いこなす/どのように自社製品に取込んで行くかのポイント
 11.1 先ずCNF材料を良く知るー本当に多種多様になって来た―
 11.2 どのCNF材料から触るか、取り寄せるか?
 11.3 触ってみたがうまく行かない。言われている程でもない。何故?
 11.4 応用展開における3つの方向性と実際例について

12. CNFを使った応用・実用化、事業化事例のご紹介
 <商品化事例>
 (1) 水性ゲルインク・ボールペン
 (2) 消臭機能増大・大人用紙おむつ
 (3) トイレクリーナー
 (4) スピーカーコーン(バクテリアセルロース応用又はCNF応用)
 (5) 食品(どら焼き等)における食感維持/改良・伸び抑制・保形性・あんこ等離水抑制・
   パンク抑制・温度耐性・電子レンジ加熱耐性・歯切れ向上・老化抑制等
 (6) 化粧品のゲル化剤等
 (7) ランニングシューズのミッドソール材
 (8) 生コンクリート圧送先行剤  
 (9) 透光性磁器鋳込み成型時の脱型助剤(製造歩留向上)及び製品表面のマット化
 (10) 自動車タイヤ  
 (11) 卓球ラケット  
 (12) CNF混合漆喰  
 (13) CNF添加研削用砥石 

 <試作例及び製品化例>
 (1) CNF/プラスチック複合材
   a) モーターボートインパネ(CNF/PLA)
   b) 化粧品ケース(CNF/PLA)
   c) 電気・電子部材カバー(CNF/PP)
   d) リレー装置カバー(CNF/PP)
   e) 照明器具カバー(CNF/PP)
   f) 自動車エンジンカバー(CNF/PA6)
   g) 大型成形品(同上エンジンカバー)無電解メッキ品
   h) 自動車ドアトリム(CNF/PP)
   i) 自動車リクラカバー(CNF/PP)
   j) 自動車トランクリッド/アッパー(CNF100%材)
   k) 自動車トランクリッド/ロアー(CNF/PA6)
   l) 自動車インテークマニホールド(CNF/PA6)
   m) 自動車デッキボード(CNF/PP)
   n) シューズキーパー(CNF/PP)
   o) ミニバスケット(CNF/PP)
   p) ペンスタンド(CNF/PP)
   q) トラッシュビン(CNF/PP)
 (2) CNF/ゴム複合材、その他
   a) スポーツシューズ・アウターソール
   b) ウエットスーツ
   c) ベアリンググリース・増ちょう剤
   d) 医療検査・診断用ペーパーデバイス
   e) インキ消去機能を有する機能紙

  □質疑応答□

セミナー講師

(地独)京都市産業技術研究所 研究フェロー 北川 和男 氏
【ご経歴・研究内容・専門・ご活動など】
1979年大阪府立大学大学院工学研究科応用化学専攻修了後、研究所入所。繊維強化複合材料(FRP)の繊維/樹脂界面研究をベースに、1990年代バイオマス繊維(ミクロサイズ竹繊維)/生分解性プラスチック複合材料の開発に取り組み、2002年から京都大学生存圏研究所矢野浩之教授とCNF共同研究を開始。CNF/熱可塑性樹脂複合材料の研究開発を続行中で、CNFの社会実装化を目指して、現在多くの企業に対しそれらの製品化・事業化支援を進めている。京都工芸繊維大非常勤講師、ナノセルロースジャパン/ナノセルロース事業化推進分科会長、関西CNFプラットフォームプロジェクトマネージャーを併任。
【WebSite】
http://tc-kyoto.or.jp/about/organization/planning/cnf.html

セミナー受講料

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55,000円( E-mail案内登録価格52,250円 )
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