
次世代通信向け半導体パッケージ基板材料の最新の技術・開発動向と要求特性
★パッケージング材料の誘電率/誘電正接の制御方法、及び用途展開を中心に材料設計の考え方について解説!
★先端ICパッケージのトレンドとそのICパッケージに求められるABF、特に高周波対応の低誘電正接ABFに関して紹介!
セミナープログラム
第1部 次世代通信半導体パッケージ材料への要求特性
【13:00-14:15】
NPOサーキットネットワーク 理事長 梶田 栄 氏((株)AndTech 技術顧問、元(株)村田製作所)
【講演主旨】
2020年後半から本格的に5Gの運用が始まった。5Gの長所を生かすためにはミリ波帯の電波が必須となる。ミリ波帯の電波の必要性および性質と、電波の出入口であるAiP(Antenna in Package)および機器内で高周波信号を効率よく通すための基板材料の概要と課題を解説する。
【キーワード】
誘電率、誘電正接、ミリ波、5G、Beyond5G、6G、電磁波、表皮効果
【講演ポイント】
約120年前に発明された無線通信技術の進歩は目覚ましいものがあります。また移動体通信はおよそ10年毎にステップアップしてきており、現在進行中の5G規格を理解するためには基本知識が必要です。LTE(4G)と何が異なるのか、それを実現するには何が必要なのかを解説します。5Gがスタートしたばかりですが、10年先を見つめて次の規格(6G)の検討が始まっています。どのような仕様が必要になるのか、またそれを実現するためにはどのような新規技術が必要になるのか、まだまだ暗中模索のステージですが、各国の研究機関で検討中の内容からいくつかを解説し、理解を助けるために無線の基礎を分かりやすく説明します。
【習得できる知識】
高周波の知識、移動帯通信の知識
【プログラム】
- 5G概要
- 5G基本コンセプト
- 5Gの課題
- 5G対応無線機器
- 機器の構成
- 課題
- 高周波とは
- 高周波の基礎
- 高周波の分類
- 高周波の特性
- 誘電率と誘電正接
- 高周波対応部品と材料
- AiPと基板
- 誘電損失
- 材料の仕様と種類
- まとめ
【質疑応答】
第2部 次世代高速通信を支えるパッケージング材料技術
【14:30-15:45】
住友ベークライト(株) 情報通信研究所 研究部 研究部長 関 秀俊 氏
【講演主旨】
モバイル向けやIOT向けを中心に高速通信システムの普及拡大が進む中、次世代高速通信用半導体パッケージング材料に関しても、搭載部品の小型、高性能化、信頼性向上を図るため、適切な材料設計が必要となってくる。通常の半導体用パッケージングでは誘電特性のコントロールが重要視される事は多くないが、高速通信用半導体では誘電特性のコントロールが重要となってくる。そこで、成形材料、基板材料、ウエハーコート材等のパッケージング関連材料に関して、誘電率/誘電正接の制御方法、及び用途展開を中心に材料設計の考え方について今回報告する。
【キーワード】
高速通信用半導体パッケージング材料
封止材、基板材料、ウエハーコート材
誘電特性コントロール
【講演ポイント】
次世代高速通信用半導体パッケージング材料に関して、搭載部品の小型、高性能化、信頼性向上を図る事を目的として、パッケージング材料の誘電率/誘電正接の制御方法、及び用途展開を中心に材料設計の考え方について今回報告する。
【習得できる知識】
高速通信用半導体パッケージング関連材料に関する知識
【プログラム】
- 次世代高速通信/RFデバイスのパッケージングトレンド
- 次世代高速通信/RFデバイス向け封止材開発
- SiP向けMUF
- 高熱伝導MUF
- 低Dk/Df設計
- アンテナ向け誘電樹脂
- 次世代高速通信/RFデバイス向け基板材料開発
- 低Dk/Df設計
- 支えるRtoR生産プロセス技術
- 低誘電基板材料
- 先端ノードチップ再配線用感光性材料
- 低Dk/Df設計
- 低Df化に向けた樹脂設計
- 低温硬化低Df材料特性
- GaN RFデバイスへの展開
- オーバーモールド用封止材
- 高熱伝導ダイアタッチ材
- ケースアタッチへの応用
- その他
- MID技術の応用(電磁波シールド、メタサーフェス電波吸収板)
【質疑応答】
第3部 先端ICパッケージにおけるABF
【16:00-17:15】
味の素ファインテクノ(株) 電子材料事業部 ABFグループ ABFグループ長 大橋 成一郎 氏
【講演主旨】
先端ICパーッケージでは高速信号に対応するため、伝送損失の少ない低誘電正接の層関絶縁材料へのニーズが高まっている。また、同時に高信頼性への要求から熱膨張係数(CTE)への関心も強くなっている。
味の素ファインテクノ(株)は、1999年よりICパッケージ用層関絶縁材料Ajinomoto Build-up Film®(ABF)を上市しており、ABFの性能の向上によりICパッケージの進化をサポートしてきた。本講座では、先端ICパッケージのトレンドとそのICパッケージに求められるABF、特に高周波対応の低誘電正接ABFに関して発表を行う。
【キーワード】
高周波、低誘電正接、高信頼性、FC-BGA、先端ICパッケージ、絶縁フィルム
【講演ポイント】
先端ICパッケージにおける材料への要求特性のトレンドは、ICパッケージの今後の進化にとって重要であり、本講座では低誘電正接、微細配線など重要な要素技術に関して解説を行う。
【習得できる知識】
先端ICパッケージのトレンドおよびICパッケージ材料に関しての知識。
【プログラム】
- 半導体パーッケージのトレンドと味の素ファインテクノ(株)の電子材料事業のご紹介
- 半導体パッケージのトレンド
- 味の素ファインテクノ(株)の電子材料事業部のご紹介
- ICパッケージ基板用層間絶縁材料 Ajinomoto Build-up Film®(ABF)のご紹介
- ABFの生産工程
- ABFを使用したパッケージ基板の作成方法
- ABFをパッケージ基板に使用するメリット
- 高周波対応の低誘電正接ABFのご紹介
- 高周波パッケージ材料への要求特性
- 低誘電正接ABFの開発
- 低誘電正接ABFの物性のご紹介
- 微細配線加工可能なAjinomoto Build-up Film®(ABF)のご紹介
- 微細配線形成のための材料に対する要求特性
- 微細配線形成対応ABFの開発
- 微細配線形成対応ABFの物性のご紹介
- 低反り封止樹脂のご紹介
- 低反り封止樹脂に対する要求特性
- 低反り封止材料のご紹介
【質疑応答】
セミナー講師
第1部 NPOサーキットネットワーク 理事長 梶田 栄 氏((株)AndTech 技術顧問、元(株)村田製作所)
【経歴】
1975年 東急車輛製造株式会社 入社 コンテナ工場の海外進出担当。シンガポール、台湾、中国など工場の設立のための調査活動を数年間担当する。その後、本社鉄道車両工場へ異動し、米国向け輸出車輛を担当。受注活 動と納入業務担当のため、責任者としてニューヨークおよびクリーブランドへ6年間駐在。
1986年 帰国。
1987年 株式会社村田製作所 中途入社。株式会社小松村田製作所へ出向し、複合商品を担当。
1992年よりドイツ村田ニュルンベルク工場長として出向。
1996年までドイツへ駐在。
1996年 横浜開発センター新規事業開発本部へ商品企画課長として帰任。その後通信モジ ュール商品部長として、通信モジュール事業の基礎を築く。
2005年より株式会社金沢村田製作所へ工場長として出向。
2007年 東京支社市場渉外部へ部長として帰任。
2014年 定年のため退職。市場渉外部時代は業界団体JEITA,CIAJ などの活動をはじめ、講演活動も行 う。
2014年 村田製作所退職後、個人事業としてコンサルタント活動を行う。
2022年 NPOサーキットネットワーク理事長に就任。 現在に至る。
【専門のキーワード】
・コンデンサ ・高周波通信モジュール ・センサ ・電子部品・ロードマップ
【著書】
・「IoT時代のセンサ技術の仕組みと種類・課題、産業界別用途例、 周辺機器・材料動向、将来展望」(2018/01/31、A4判,125頁、㈱AndTech)
・電子部品技術ロードマップ (JEITA発行 2009年版~2022年版) 共著
・医療機器分野へ参入のための医療機器への電子部品供給ガイド (JEITA発行、2014年) 共著
【講演実績】
・「次世代センサの技術・市場動向とデバイス材料用途・要求事項、将来予測 」㈱AndTech
・「車載用セラミックコンデンサ」 ㈱AndTech
・「フィルムコンデンサの基礎と高性能化へ向けた課題」 ㈱AndTech
・電子部品とは (基礎編、コンデンサ編、センサ編、通信モジュール編、フィルタ編 他)
これまで300を越える講演実績。
第2部 住友ベークライト(株) 情報通信研究所 研究部 研究部長 関 秀俊 氏
第3部 味の素ファインテクノ(株) 電子材料事業部 ABFグループ ABFグループ長 大橋 成一郎 氏
【経歴】
2005年 味の素㈱入社 ABFの研究開発に従事
2009年 味の素ファインテクノ㈱電子材料事業部にて、事業開発に従事
2011年 Ajinomoto Fine-Techno USA Corp.でマーケティング業務に従事
2021年 現職
セミナー受講料
【1名の場合】44,000円(税込、テキスト費用を含む)
2名以上は一人につき、11,000円が加算されます。
受講料
44,000円(税込)/人