LED用蛍光体における技術・市場の最新状況及び設計・開発のポイント

~ 次世代照明、ディスプレイ、太陽電池、植物工場への応用 ~

マイクロLEDで蛍光体はどうなるのか? 実用LED蛍光体の長短所や
ビジネス状況を検討、それをふまえた今後の開発のポイントを示します!


★ 重要な部材であるにもかかわらず、公式統計資料が無いため業界動向・開発状況について把握することが難しい、蛍光体の国内外の技術開発・マーケット状況について解説!


講師


新潟大学 研究推進機構 研究教授 戸田 健司 先生


受講料


1名46,440円(税込(消費税8%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合 、1名につき35,640円
*学校法人割引 ;学生、教員のご参加は受講料50%割引。


セミナーポイント


 蛍光体材料における学術分野は、LED用蛍光体を中心に依然として活発な状況が継続している。しかし、このような状況により、世界における業界の動きが見えにくくなっている。蛍光体業界において、信頼できる世界生産量の公式統計資料はない。そのため、LED用蛍光体はバックライトやLED照明で使用されている重要な部材でありながら、新規材料の開発状況について把握することがむずかしい。また、蛍光体関連の研究者でも、世界中の研究者や企業と直接コンタクトを重ねなければ、正しい情報を得ることは困難な状況である。
 講演者はこれまで、LED蛍光体に関する正しい技術情報およびマーケット情報を、世界中の研究者と企業を直接訪ねて得てきた。近年では、DOEの勧告による蛍光体のナローバンド化への流れは現在のマーケットを激変させる可能性がある。
 そのような状況をふまえ、本講演では、現行の白色LED用蛍光体の長所と欠点だけでなく、それを解決するための新規蛍光体への取り組みを自身のグループだけでなく世界的な動向も含めて、講演者が実際に直接的にコンタクトした生きた情報として幅広く解説する。

○ 受講対象:
 ・LED用蛍光体を実際に使用するユーザーであり、開発動向について最新情報を知りたい方
 ・LED用蛍光体の開発に興味あり、開発テーマとしての可能性を検討している材料研究者
 ・蛍光体の新しい用途(太陽電池、植物工場、化粧品など)を探索している材料研究者

○ 受講後、習得できること:
 ・実際に使える技術として、白色LED用蛍光体の設計、蛍光体の合成とその評価までを
  理解できるようにします。


セミナー内容


1. 蛍光体に関する基本知識と設計のコツ
 1.1. 蛍光体の歴史
  〜蛍光体の語源は悪魔?
 1.2. 蛍光体における発光スペクトルの形と見え方
  〜新しい演色性評価の規格
 1.3. DOEの勧告による蛍光体のナローバンド(狭帯域発光)化への流れ
  〜なぜナローバンド化がブームになっているのか? 何がポイントなのか?
 1.4. 発光イオンによる設計の違い
  〜母体発光、希土類、マンガンの発光の知識、
   対称性制御による希土類イオン発光の長波長化と狭帯域化
 1.5. Eu2+やCe3+を青色励起で黄色、赤色に発光させるために必要な分子設計とその実例
  〜新潟大と東北大における実例〜

2. 実用LED用蛍光体の長所と欠点
 2.1. 黄色 (Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce (日亜化学)
  〜特許期間が終了したので自由に使える?
 2.2. 黄色 (Ba,Sr)2SiO4:Eu (豊田合成)
  〜化学的安定性はコーティングで解決も見通しは明るくない
 2.3. 黄色α-Caサイアロン:Eu
  〜赤みの強い発光色の用途
 2.4. 赤色 Sr2Si5N8:Eu
  〜劣化問題の解決手段
 2.5. 赤色 (Ca,Sr)AlSiN3:Eu
  〜合金法ではリモートフォスファーに対応できない
 2.6. 緑色β-サイアロン:Eu
  〜バックライトのスタンダードも、望まれる新しい緑色蛍光体
 2.7. 黄色La3Si6N11:Ce
  〜黄色蛍光体として採用決定
 2.8. 赤色K2SiF6:Mn
  〜(Ca,Sr)AlSiN3:Euに対するキラーマテリアルの長所と欠点
 2.9. Cd系およびCd-フリー量子ドット蛍光体
  〜Cdフリーは難しい
 2.10. ペロブスカイト量子ドット蛍光体 Pbフリー化が課題、最終目的はQLED
 2.11. その他の蛍光体

3. LED用蛍光体のビジネス状況
 3.1. 1kg何十万円から何百万円以上の高価なLED用蛍光体がビッグビジネスにならないのは
  知財戦略が甘いから?
 3.2. LED用蛍光体のマーケットの見積もりのばらつき
 3.3. 世界における蛍光体企業
  3.3.1. 日亜化学
   〜蛍光体分野の大巨人の向かう方向
  3.3.2. 三菱化学
   〜LED用蛍光体に特化も、最終的な狙いは自社製固体照明へのシフト
  3.3.3. 東京化学研究所
   〜ランプ用蛍光体からの展開は可能か
  3.3.4. 根本特殊化学
   〜中国での強い基盤
  3.3.5. 電気化学工業
   〜窒化物に対する高い技術力
  3.3.6. Daejoo Electronic Materials (韓国)
   〜高い開発能力を持つ新しい参入メーカ
  3.3.7. LWB
  3.3.8. Intematix
  3.3.9. 北京有色金属研究総院 
  3.3.10. 北京宇極科技発展有限会社
  3.3.11. 台湾の蛍光体メーカの状況
  3.3.12. サムスンの蛍光体内製中止と事業を買い取ったUJLの正体
  3.3.13. その他
 3.4. 酸化物、フッ化物、窒化物、量子ドット、最後に生き残るのはどれか?
 3.5. マイクロLEDで蛍光体はどうなる?
 3.6. ハイパワーLEDおよびLD(レーザーダイオード)対応高温蛍光体がもう一つの現在のトレンド
 3.7. バンド構造に起因する新しい熱消光の理論
  〜ハイパワーLEDやレーザー励起に対応するための設計〜
 3.8. 酸化物Mn4+蛍光体の植物工場と太陽電池への応用の可能性
 3.9. 部材としてのLED用蛍光体 ガラス封止やフィルム化
  〜その技術的な課題と解決方法〜

 <質疑応答>