
FDAによる海外製造施設に対する査察の傾向と対策
今後のFDA査察への準備や対策に参考となる情報をご紹介!
- 承認申請書とPAI/PLIのチェックポイント及び査察ポイント(バイオ製品) -
FDA査察の現状とその統計データに基づき、査察動向を予測するとともに申請書のレビュー、指摘事例などをふまえて解説!
セミナー趣旨
FDAはCOVID-19の蔓延により2020年3月に米国内外製造施設に対する査察を一次的に中止すると発表しその後重要施設(mission-critical)を除き海外施設に対する実地査察を行っていません。その結果、2020年3月から10月の査察件数は米国外施設が3件、国内施設は52件となり前年度比56%減となりました。2021年度も米国内施設が50%減との予測が出され、米国議会は海外施設に対する査察遅延の影響、特に係属中の承認申請書の審査や承認前査察(PAI)の実施見通しについて回答するよう要求しています。この背景には医薬品不足やコロナ禍での公衆衛生製品の需要拡大により中国、インドを含む海外で製造された医薬品(OTC製品を含む)の輸入増加により製品品質への懸念があり、FDAも実施査察に代えて書面審査やリモート査察等の導入を宣言しましたが、具体的な状況は不明です。
一方、FDAは慢性的な査察官不足やパンデミックによる渡航制限のため査察未実施の海外施設の増加への対抗措置として、製造所のコンプライアンス履歴を重視するとともに海外当局(特にEU当局)による査察結果を参考に製造所の品質マネジメント状況の判断などリスクベースでの優先順位付けを行うとともに、承認申請書の審査段階で製品リスク、プロセスリスク、施設のリスクについて各分野の専門家で構成されたチームにてKASA Knowledge-aided Assessment and Structured Application)方式により評価し、懸念のあるリスクの管理状況を査察(PAI)時に優先的に検証するとの組織的なアセスメント体制を始めており、さらには将来的な査察戦略の確立に向けて企業の品質マネジメント体制の成熟度(Quality Management Maturity)を評価する査察プログラム(New Inspection Program Project (NIPP))も展開しています。
本セミナーでは、FDA査察の現状を総件数、国別、申請書タイプ別、査察タイプや行政措置(Import Alert, Warning Letter, FORM 483)別の統計データに基づき検証し今後のFDA査察の動向(特に日本を含むアジア重視の傾向)を予測するとともに、CDER/OPQによる承認申請書(CMCパート)のレビューからPAI実施までの審査の流れとKASAに基づくリスク評価のポイントについて解説します。またCDER発表の申請書の審査やPAIでのチェックポイント及び散見される不備事項やPAIでの指摘事例、さらにはバイオ製品での審査やPAIでの指摘事例について紹介します。加えて医薬品品質の総合的監視体制の構築のために医薬品品質不良レポートの活用状況や総合的なサーベイランスとしての査察時でのQuality Management Maturity状況のチェックについてFDAの現状を解説します。今後のFDA査察への準備や対策の参考となる情報が満載です。
※コンサルタントなど同業種の方々の参加は堅くお断り致しますのでご遠慮下さい。
習得できる知識
- FDA査察の現状(総件数、国別、申請書タイプ別、査察タイプや行政措置別)
- FDA査察に関する知識(査察タイプ、査察結果の分類、実施部署)
- FDA/CDERにおける販売承認申請書の審査(KASAシステム)
- CDER/ORAの協働による査察プロセスとチェックポイント
- 申請書(CMCパート)審査の不備事項とPAIの不備事項
- バイオ医薬品、PAIの指摘事例
- 総合的な医薬品品質の監視体制と医薬品品質不良レポート
- 総合的なサーベイランスとしてのQuality Management Maturityのポイント
セミナープログラム
- FDA査察の現状(国別、申請タイプ別)
- FDA査察数の推移(2012-2019FY); 件数、国別(トップ10)
- 登録製造所数の推移(国別、申請タイプ別)2018, 2019年度 (トップ10)
- 製造所登録数の推移(業態別、申請タイプ別)
- FDA査察の現状(PAI, サーベイランス、フォーコーズのタイプ別)
- サーベイランス査察数(2012・2018FY)
- 押収サンプル数と試験結果
- FDA査察の結果分類(NAI,VAI,OAI)と行政措置
- 査察結果のレビューと最終報告書承認プロセス
- FDA査察の結果(分類別)米国内 vs. 海外
- 輸入禁止措置(Import Alert)数の推移(国別)
- 査察結果のスコア付け(国別、申請タイプ別)
- W-L数の推移(国別、製品別)
- OTC製品のGMP違反(トレンド)
- W-LのGMP違反内訳(条文別)2019-2020FY
- FORM485の違反内訳(2019FY)
- W-L (§211.84違反)の製造所(国別)
- §211.84違反への対策
- 用水システムに関するGMP違反
- FDAの組織と役割
- CBER, CDER, ORA, Office of Compliance, Office of Pharmaceutical Quality
- ORA 海外オフィス比較(中国オフィスの役割)
- 査察のタイプと実施機関(CDER)
- 販売承認申請書の審査と査察の実施
- 承認申請書審査から査察までの関係機関(CDER)
- 製造所の総合的評価(OPQ)
- 総合的な製造プロセスの評価とPAI
- 製造に関するリスク分析と管理(KASA)
- CQAに対する工程操作の影響
- アセスメントの基準と対象物(申請書 vs 査察)
- 査察前に提出されるべき情報
- 査察時の考慮事項
- PAIの目的
- PAIでの不備事項の解決
- 承認前査察(PAI/PLI)
- 注目領域
- リスクベースに基づく製造所評価
- 査察時の確認ポイント
- 申請書審査(CMCパート)とPAI実施の流れ
- 申請書審査不備事例
- PAI不備事例
- 製造関連不備事例
- PAIでの指摘事例 1-6
- FORM 483への対応
- バイオ製品の査察
- CDERに監視されるバイオ製品
- 申請書(BLA)の審査と査察(PLI)で確認される内容
- BLAで検証される品質項目
- 査察の決定に関するリスクベース基準
- 査察以外のアプローチ
- OPMAの製造所評価法(COVID-19パンデミックの前と後)
- 渡航制限下での査察活動
- 承認前査察(PLI)の準備
- BLAの不備事項
- PLIでの指摘事例(QA活動、データ信頼性)
- 無菌医薬品に対する指摘事例
- 医薬品品質の監視体制
- FDAの製品品質の監視項目
- 医薬品品質不良レポートの内訳
- バイオ製品逸脱報告書の内訳
- 品質不良医薬品数(USPカテゴリー別)
- 供給不良となった医薬品(2018年度)
- 受領拒否/申請拒否となった承認申請書数
- 成熟化した医薬品品質システム(Quality Management Maturity)
- QMMへの変革
- 総合的な品質サーベイランス
- QMMの達成
- QMMとはどのような活動か?
- 何故医薬品業界にとって重要か?
- 何故FDAにとって重要か?
- 何故患者や顧客にとって重要か?
- 新しい査察計画書プロジェクト(NIPP)
- 包括的な品質監視体制
- 貴社での対処法は?
- QMMの要素
□質疑応答□
セミナー講師
立石 伸男 氏
ノビオコンサルティング 代表
セミナー受講料
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55,000円( E-mail案内登録価格52,250円 )
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※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価半額で追加受講できます。
※請求書(PDFデータ)は、代表者にE-mailで送信いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
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受講料
55,000円(税込)/人