低誘電率、低誘電正接の達成に向けた
樹脂材料の開発事例を解説します!

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    セミナープログラム

    <10:10〜11:40>

    1.低誘電損失ポリイミドの分子設計と特性制御

    FAMテクノリサーチ 山田 保治 氏

    【講演概要】
     5G通信時代を迎え、高速高周波用材料の開発が盛んに行われています。
    ポリイミドは耐熱性、電気特性や機械特性に優れた高機能樹脂として電気・電子材料分野を中心に幅広く使用され重要な工業材料となっています。
    近年、5G通信に対応した高速高周波用材料として種々の低誘電率、低誘電正接ポリイミドが注目され、各社で開発が進められています。
     本講演では、5G用途に適応した低誘電損失ポリイミドをどのように開発していくかについて、分子・材料設計の観点からポリイミドの低誘電率・低誘電損失化、低吸水率化、高接着性化の分子設計と特性制御および5G通信用ポリイミドの開発状況と今後の展望について分かりやすく解説します。

    1. 通信技術の進歩と高速通信用材料開発
    2.ポリイミドの基礎
      2.1 ポリイミドの合成、構造と基本特性
       (1)非熱可塑性ポリイミド
       (2)熱可塑性ポリイミド
       (3)熱硬化性ポリイミド
       (4)可溶性ポリイミド、
      2.2 変性ポリイミド(MPI)の種類と構造
    3. 低誘電損失ポリイミドの分子設計と特性制御
      3.1 低誘電率化(低誘電PI、フッ素化PI、多孔性PI)
      3.2 低誘電正接化
      3.3 低吸水率化
      3.4 高接着性
      3.5 成形・加工性の改良
    4.5G通信用低誘電損失ポリイミドの開発状況
      4.1 5G通信および低誘電材料の市場規模
      4.2 低誘電損失ポリイミドの開発状況と各種樹脂の誘電特性比較
    5.5G高速通信用材料開発の課題と今後の展開
    6.参考図書
    【質疑応答】


    <12:30〜13:30>

    2.低誘電化を志向したエポキシ樹脂の設計・開発

    三菱ケミカル(株) 渡邊 隆明 氏

    【講演概要】
     エポキシ樹脂は異素材との接着性・電気絶縁性などに優れ、半導体封止材や電子回路用銅張積層板などのエレクトロニクス実装材料として欠かせないものとなっている。一方で、近年の5G、IoTの進化に伴う信号周波数の高周波化に向け、低誘電特性、特に低誘電正接(低Df)の改善が大きな課題となっている。
      本講演では、原理原則に基づくエポキシ樹脂の低誘電化手法のほか、耐熱性、接着性など、低誘電化とトレードオフの関係にある特性の両立など、弊社における最新の取り組みを交えながら紹介する。

    1.エポキシ樹脂の概要
    2.電材分野の技術動向
    3.低誘電化のメカニズム
    4.低誘電化への設計アプローチ
    5.三菱ケミカルの低誘電エポキシ樹脂のご紹介
    6.今後の設計指針、展開について
    【質疑応答】


    <13:40〜14:40>

    3.マレイミド樹脂の特性と高耐熱、低誘電率化設計

    日本化薬(株) 関 允諭 氏

    【講演概要】
     マレイミド樹脂の分子設計技術(構造と特性の関係)や硬化系、硬化物性に関してご紹介させて頂きます。プリント配線板用途において高耐熱性、低誘電特性の更なる向上が求められており、 エポキシ樹脂では到達できないレベルになってきています。
      このような状況下、高耐熱・低誘電樹脂としてマレイミド樹脂が注目されています。一般にマレイミド樹脂は溶剤溶解性が低い、硬化物が脆 い、吸水しやすい等のデメリットがありますが、長年にわたるエポキシ樹脂の開発を通して培った分子設計技術を活かし、これらのデメリットを克服したMIR seriesに関して単独での硬化系や他の樹脂 材料と組み合わせた際の硬化系、硬化物性を含めてご紹介させていただきます。

    1. 会社紹介、事業紹介
    2.高耐熱・低誘電樹脂の概要
    3.エポキシ樹脂の分子設計
      - 耐熱性と各種特性との関係
      - 高耐熱+αの特性を有するエポキシ樹脂の紹介
    4.マレイミド樹脂の分子設計
      - 構造と特性の関係性
      - 母骨格、側鎖の誘電特性に与える影響
    5.マレイミド樹脂の応用例(他樹脂との組成化)
      - マレイミド樹脂とエポキシ樹脂の混合系
      - マレイミド樹脂2成分混合系
      - マレイミド樹脂とPPE樹脂の混合系
    【質疑応答】


    <14:50〜15:50>

    4.ふっ素樹脂基板の高周波多層基板への応用

    日本ピラー工業(株) 石田 薫 氏  

    【講演概要】
     今後拡大していくことが予想される高周波(特にミリ波)分野において、樹脂材料として 非常に優れた特徴を持っているふっ素樹脂で基板製造を行うことができる弊社ですが、 良い材料を製造するだけではこれからのビジネスは成り立たないという認識の下、 よりお客様側へ踏み込んだ設計や評価などに貢献できるように進化を続けており、 是非とも、高周波用途のアプリをお考えのお客様には弊社にご用命いただきたい。

    1.日本ピラー工業のご紹介
    2.第5世代携帯電話(5G)の市場・技術動向
    3.高周波基板材料に求められる要求
    4.高周波用途における樹脂材料の比較
    5.ふっ素基板の一般的な製造工法
    6.弊社基板の商品ラインナップ
    7.高周波基板の技術トレンド
    8.多層基板向けふっ素基板材料のご紹介
    9.5G時代に求められる高周波多層基板とは
    10.ふっ素樹脂多層基板のコンセプト
    11.弊社のミリ波用途への取り組み
    【質疑応答】


    <16:00〜17:00>

    5.液晶ポリマーの低誘電正接化に向けた開発

    ENEOS(株) 鷲野 豪介 氏

    【講演概要】
     大容量の高速通信を目指した高周波電波の利用が拡大する中、通信の安全性を担保するためにデバイス内の絶縁材料の比誘電率、特に誘電正接の低下が重要となる。
    この背景のもと、これまで広く使われてきたポリイミドに代わり、誘電特性が低くて優れる液晶ポリマーに注目が集まっている。一方で、材料の更なる低誘電化のニーズは強い。
     本講演では初めに液晶ポリマーの特徴、誘電特性の評価法、ならびに低誘電化を目指した高分子材料開発のアプローチを紹介する。
    そのうえで、当社で行っている液晶ポリマーの低誘電率、低誘電正接化の検討を例に、最先端の液晶ポリマーが誘電特性の観点でどこまで達成できているのかを紹介する。
     液晶ポリマーの基本的な特徴と高速通信分野における今後のポテンシャルについて紹介し、本材料の魅力と可能性を伝える講座としたい。

    1.液晶ポリマーの特徴
    2.高周波電波利用における低誘電材料の必要性
    3.比誘電率と誘電正接
    4.誘電特性の評価方法
    5.低誘電率・低誘電正接材料の開発アプローチ
    6.液晶ポリマーの分子設計による低誘電正接化
    7.低誘電正接液晶ポリマーの展開
    【質疑応答】

    セミナー講師

    1. FAMテクノリサーチ 代表 博士(工学) 山田 保治 氏
    2. 三菱ケミカル(株) ポリマーズ&コンパウンズドメイン ポリマーズディビジョン
       サステイナブルポリマーズセクター エポキシユニット 渡邊 隆明 氏
    3. 日本化薬(株) 機能化学品事業本部 機能化学品研究所 第1グループ 第1開発担当 研究員 関 允諭 氏 
    4. 日本ピラー工業(株) AE事業部 プロセス部 部長 石田 薫 氏
    5. ENEOS(株) 機能材カンパニー 機能材研究開発部 ポリマー技術グループ 鷲野 豪介 氏

    セミナー受講料

    1名につき66,000円(消費税込・資料付き)
    〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕

    受講について

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    受講料

    66,000円(税込)/人

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    10:10

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