
蒸留の基本的なメカニズムから、スケールアップの知識、
蒸留装置の設計までをわかりやすく解説
過去に起きた蒸留操作でのトラブル事例とその原因も紹介!
セミナー中に設計ソフトのデモを行い、そのソフトもUSBにて配布いたします
セミナー趣旨
1.蒸留の基礎的事項と実験法、スケールアップ手法、および装置設計法について解説いたします。
2.沸点差から所要理論段数の概略計算法(理想溶液)について解説します。
3.科学者にとって必須のExel機能ゴールシーク、ソルバーを使った理論段数の簡易計算法の練習を行います。
4.やってはいけない蒸留と過去の事故例についてお話します。
受講対象・レベル
蒸留を始めたばかりの方から、業務に活かすための知見を得たいと考えておられる方、現在懸案事項を抱えておられる方、将来必要になると考えておられる方など、どなたでも蒸留に関心ある方なら受講可能です。
必要な予備知識
高校程度の数学基礎のある方、例えば方程式、LOG計算電卓が使える程度の数学的基礎のある方
習得できる知識
1.蒸留の基礎知識の習得。
2.天然物から有用物質の蒸留分離・精製法。
3.蒸留装置の設計(蒸留塔高さと塔径など)の簡易計算法。
4.科学者にとって必須のパソコンExcel機能のゴールシーク、ソルバーの使用法。
セミナープログラム
1.蒸留の基本
1−1 蒸留の原理
1−2 飽和蒸気圧線図(Cox線図)。アントワンの式。
1−3 気液平衡(xy線図)。オスマー型実験装置。
1−4 理論段数
1−5 理論段数と還流比の関係
2.蒸留の方式
2−1 充填塔、棚段塔、シーブトレイ、その他
2−2 常圧、減圧、加圧蒸留
2−3 回分、連続、半連続
2−4 第3成分支援による蒸留(共沸蒸留、抽出蒸留、反応蒸留)
2−5 実験室規模の実験装置(スルザー、SUSネット、オルダーショウ)
2−6 水蒸気蒸留
2−7 最近話題の蒸留(SCC、SAFE、3重自己与熱カラム)
3.実験室での蒸留実験法
3−1 相対揮発度の実測
3−2 HETP、Fファクターの意味と計算法
3−3 焚き上げ量の実測法
3−4 圧力損失の実測法
4.蒸留装置のスケールアップ
4−1 蒸留方式の選定
4−2 蒸留塔の運転制御
4−3 蒸留装置スケールアップ実施例
5.蒸留塔の設計
5−1 処理量、製品純度、回収率、圧力と温度の設定
5−2 理論段数、還流比、圧力損失、上昇蒸気線速度、限界流量等設定
5−3 塔高、塔径の計算
6.Excel内蔵機能の方程式自動計算(ゴールシーク)、連立方程式自動計算
(ソルバー)による練習問題解説
7.蒸留における事故
7−1 やってはいけない蒸留
7−2 過去の事故例
セミナー講師
有限会社アイタック 板倉技術士事務所 代表 板倉 啓裕 先生
■ご略歴:
1967年3月 大阪市立大学大学院修士課程修了(応用化学専攻)
1967年4月 高砂香料工業株式会社入社
職務経験:
不斉合成触媒によるL-メントールの工業化成功
高砂香料工業株式会社鹿島工場建設計画に参画
医薬中間プラントの建設と運営遂行
スペイン工場勤務
2002年10月 高砂香料工業株式会社定年退職
2002年8月 有限会社アイタック設立現在に至る
■専門および得意な分野・研究:
化学物質の分離・精製技術(蒸留、抽出、昇華等)
蒸留・抽出・反応に関する製造装置設計
有機合成化学(医薬、液晶、高分子等)
香料製造(合成香料、天然香料、フレーバー)
化学実験の実施・指導
■本テーマ関連学協会での活動:
分離技術会関係
1.「蒸留基礎・応用から現場まで」1999年 日本大学にて
2.「香料工業における分離・精製技術の現状と将来展望」2001年化学工学会
3.「標準沸点と相対揮発度の関係について」(1) 2014年 名古屋大学にて
4.「標準沸点と相対揮発度の関係について」(2) 2015年 明治大学にて
セミナー受講料
1名47,300円(税込(消費税10%)、資料・昼食付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
受講料
47,300円(税込)/人
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