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QUESTION 質問No.547

実験計画法から、次の試験結果を予想

設計・開発品質工学(タグチメソッド) |投稿日時:
はじめて質問させていただきます。

当方自動車部品の設計をしております。
とある新設設計箇所につきまして、実験計画法を用いて設計を進めようと考えておりますが、実験計画法を用いた最終アウトプット及び活用方法についてご相談させていただきます。

今回、回転摺動部品を軸に挿入し、軸の先端をカシメて保持しようと考えております。
カシメの抜け強度を保ちつつも、回転摺動抵抗をある一定以下にしたいです。

設計がいじれる要素として下記の3因子です。
A:軸と回転摺動部品の隙(0.2,0.1,0)
B:軸のカシメ前先端出代(4,5,6)
C:軸のカシメ径(Φ15,Φ16,Φ17)

上記のように、3因子を各々3水準に割り振り3因子3水準でL27の直行配列表に割り付けました。
交互作用はそれぞれAB、AC、BCです。

その後回転摺動を測定し、計画補助表、分散分析表を用いて
有意水準5%で、交互作用のACが誤差にプーリング出来ました。

y=μ+a+b+c+ab+bc+eとなり、
各因子、及び各交互作用の点推定まで行い、
ABCの全要素を含めた母平均の点推定までできました。
A1B1C1
A1B1C2



A3B3C3

ここで質問なのですが、
最終的に回転摺動を何らかの数式に置き換えることは可能でしょうか?
具体的に申しますと、
A:0.1
B:5.5
C:Φ16.5
としたときに、摺動荷重の推定を行いたいです。
「〇〇~◇◇の間」ではなく、今回の結果から予想すると※※N/mという数字で結果を出したいです。


拙い文章で申し訳ございません。
専門家の方々、
何卒ご教授お願いいたします。




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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

設計業務お疲れさまです。

質問のポイントを把握しきれていないのですが、13行目と25行目の回転摺動が同じ特性であるとするならば、実験計画法というよりは多変量解析分野の課題となります。

回転摺動を目的変数、A、B、CおよびAB、BCを説明変数とした重回帰分析問題であり、質問者の「なんらかの数式」は「回帰式」と呼ばれます。

回帰式を求める手計算は非常に煩わしいですが、MSエクセルに「データ分析」というアドインをインストールすると、データ分析メニューに「回帰分析」という項目が現れ、直交実験で得られた27組のデータにこれを適用すればあっという間に回帰式の係数が得られます。

蛇足的に付け足すならば、おそらく実験の目的は回帰式を得ることではなく、最適なカシメ方法の設計、さらには「最適な回転技術」の獲得と想定されます。
どのように回転することが最適なのかを関係者一同で一度議論して評価指標を設定し、カシメ方法以外のパラメータも総合した最適化実験の実施をお勧めします。

また3水準相互の交互作用を評価すると、実験自由度2×2で直交表を4列使って実験効率を大きく低下させます。明らかに重要な交互作用以外は分析を断念し、その分を別の制御因子の評価に使うことをお勧めします。

良い部品ができることを祈っております。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

実験計画法や多変量解析、品質工学、信頼性工学と幅広くコンサルをしている村島技術士事務所の村島です。
 本件、実験計画法の範疇からすれば、等間隔水準の直交実験ですので、直交展開するのが、最もポピュラーな方法です。ただし、重回帰分析にしろ、直交展開にせよ、交互作用の項は、どのような式をあてはめるのかが、複雑です。
 直交展開のよいところは、1次か2次(3水準実験なら2次まで)関数までの近似ができることや、重回帰分析に比べて、再現性が高い式になるのが特徴です。(各項の直交による)
 エクセルで簡単にやるには、重回帰分析がいいです。でも、直交展開は数式が簡単なので、重回帰よりも、昔(昭和)はよく使われていました。面倒ですが、力ずくの手計算が可能です。エクセル使っての手計算です。今時、どこかのサイトでフリーで出してる可能性もあります。
 一度、両方で解析して、再現性を(安定性)を確認されるといいのではないでしょうか。
                                村島