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QUESTION 質問No.484

実験式の作り方

設計・開発品質工学(タグチメソッド) |投稿日時:
複合材料を様々な作製条件で作ってその強度を測定し、最終的には任意の作製条件から強度を予測する実験式を作ろうと考えています。この時に、1つの作製条件につきサンプルを10本作り、それらの平均値を実験式を作る際の代表値としてもよろしいのでしょうか。

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ANSWER
回答No1 | 投稿日時:

実験計画法や品質工学、多変量解析中心に企業コンサルタントをしている村島です。
ご質問に、端的にお答えします。
1つの作成条件について、そのデータが正規分布近似されるのなら、平均値を代表として問題ありません。正規分布に正確にこだわる必要はありません。10個程度では、そもそも正規分布かどうか、はっきりしない場合が多いので、極端な裾引き分布や、とび離れ値がなければ、OKです。
なお、代表値の周りに、ばらつきが生じます。標準偏差を二乗し、それを10の平方根で割って、1.96をかければいいです。信頼水準95%のバラツキ区間になります。
以上は、一つの作成条件についてのみの話です。他の作成条件が加われば、ばらつきの計算は変わります。
この場合でも、簡単なヒストグラムをつくって、ほぼ正規分布に近いなら、平均値を代表にしても構いません。
平均値をとるというのは、品質工学の視点からすると、2次の損失関数を最小にするということからも、OKです。




ANSWER
回答No2 | 投稿日時:

すいません。ばらつきの計算を間違えて書いてしまいました。標準偏差を二乗して、と書きましたが、間違いです。標準偏差そのものを10の平方根で割り、1.96をかけてください。よろしくお願いします。




ANSWER
回答No3 | 投稿日時:

非常に類似した事例が、以下テキストに掲載されております。強度を予測する点も類似しています。

立林・手島・長谷川著 入門MTシステム(日科技連出版社)p.204-

 この事例では原料配合割合からの強度推定をT法で扱っています。詳細はここではご説明しきれませんので、ぜひテキストに当たってください。
 平均値を求めなくても、全データをそのまま適用できます。なお、お薦めしたいことがあります。それは、「推定式を求める前に、全データを散布図等にして眺めてみる」ことです。解析後の結果を見て気づくことも出てきます。

 T法についての概要は以下のサイトもご参照ください。
https://www.angletry.com/mtsystem6.php


アングルトライ株式会社 手島昌一